測温抵抗体(RTD)
測温抵抗体(RTD)は温度計測に使用されるセンサーです。RTDはプラチナ製、銅製、ニッケル製のいずれかで、抵抗と温度の関係に再現性があり、動作温度範囲は–200°C~+850°Cです。RTDには、温度が変化すると抵抗値が変わる抵抗が含まれています。RTDは長年にわたって研究室や工業プロセスで温度計測に使用されており、精度や再現性、安定性に定評があります。プラチナは貴金属であり、抵抗と温度の関係について最も広い温度範囲で最も優れた安定性を示すため、プラチナ製のRTDは銅製やニッケル製よりも一般的です。
PT100は高精度でよく使用されているRTDセンサーの1つです。精度が高いだけでなく、安定性や再現性にも優れています。標準的なPT100センサーの大半はDIN IECクラスB規格に準拠しています。PT100センサーは電気的ノイズにも比較的耐性があるため、工業環境、特にモータやジェネレータ、その他高電圧機器の周辺での温度計測に適しています。RTDは0.1°C未満の精度を実現しており再現性があるため、600°C未満の工業用アプリケーションにおいて熱電対に代わって徐々に使用されつつあります。
リファレンス設計
CN0376

The circuit shown in Figure 1 provides a dual-channel, channel-to-channel isolated, thermocouple or RTD input suitable for programmable logic controllers (PLC) and distributed control systems (DCS). The highly integrated design utilizes a low power, 24-bit, Σ-Δ analog-to-digital converter (ADC) with a rich analog and digital feature set that requires no additional signal conditioning ICs.
Each channel can accept either a thermocouple or a RTD input. The entire circuit is powered from a standard 24 V bus supply. Each channel measures only 27 mm × 50 mm.

対象となる製品
Applications
CN0382

図1に示す回路は工業用の絶縁型スマート・フィールド計測器で、温度センサー(Pt100、Pt1000、熱電対)やブリッジ圧力センサーなど、さまざまなタイプのアナログ・センサーに接続できます。この計測器は、4 mA ~ 20 mAのアナログ出力とHART®(Highway Addressable Remote Transducer )インターフェースを介して通信を行います。HARTは、ピークtoピーク1 mAの周波数シフトキー(FSK)信号を、標準的な4 mA ~ 20 mAのアナログ電流信号上で変調する双方向デジタル通信です。HARTインターフェースを使用すれば、温度や圧力制御などのアプリケーションに必要なリモート・キャリブレーション、フォルト調査、プロセス変数送信といった機能を実現することができます。/p>
この回路は、超低消費電力の高精度24ビットΣ-Δ A/Dコンバータ(ADC)AD7124-4を使用しています。このADCには、温度および圧力システムに必要なすべての機能が含まれています。この回路には、AD5421(16ビット4 mA ~ 20 mAループ給電D/Aコンバータ(DAC))、AD5700(業界最小の消費電力とフットプリントを誇るHART対応ICモデム)、ADuM1441(超低消費電力のシリアル・ペリフェラル・インターフェース(SPI)アイソレータ)、ADG5433(CMOSスイッチ)、およびADP162(絶縁電源回路の低消費電力3.3 Vレギュレータ)も含まれています。

対象となる製品
AD7124-4
A/Dコンバータ、24ビット、4チャンネル、低ノイズ、低電力、Σ-Δ型、PGA / リファレンス内蔵
AD5421
D/Aコンバータ、16ビット、シリアル入力、4mA~20mA出力、ループ給電
AD5700
低消費電力HARTモデム
ADUM1441
デジタル・アイソレータ、クワッド、マイクロパワー、デフォルト出力レベル:ハイ(チャンネル取り扱い可能信号方向:3/1)
ADP162
リニア・レギュレータ、CMOS、150mA 超低静止時電流
ADG5433
アナログ・スイッチ、トリプル/クワッドSPDT、高電圧、耐ラッチアップ機能付き
Applications
CN0383

図1に示す回路は、高精度計測アプリケーション用に最適化された、低消費電力、低ノイズ、24ビットΣ-Δ A/Dコンバータ(ADC)であるAD7124-4/AD7124-8をベースとした、2線式、3線式、または4線式の測温抵抗体(RTD)システムです。

この回路ノートでは、0°Cで±0.3°Cの精度を持ったクラスBのPt100 RTDセンサーを使用していますが、より高精度のRTDであるクラスA、クラスAA、1/3 DIN、または1/10 DINなどの他のクラスにも応用できます。この回路は、低消費電力アプリケーションで有用なPt1000 RTDにも対応しています。
AD7124-4/AD7124-8は、高分解能、低非線形性、低ノイズ性能、それに高い50Hz/60Hz除去を実現可能で、産業用RTDシステムに適しています。システムの代表的なピークtoピーク分解能は、通常消費電力モード、sinc4フィルタを選択の場合、出力データ・レートが50SPSで0.0043°C(17.9ビット)です。また、低消費電力モード、ポスト・フィルタを選択の場合、出力データ・レートが25SPSで0.0092°C(16.8ビット)です。これらの設定の値は、システム精度がセンサーの精度よりもかなり優れていることを示しています。
AD7124-4/AD7124-8は、RTD測定をサポートするために必要ないくつかの重要なシステム・ビルディング・ブロックを統合しています。プログラマブル励起電流源はRTDを励起し、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)はRTDを増幅します。これらの機能により、センサーとの直接インターフェースが可能になり、コストと消費電力を削減しながら設計を簡素化できます。
複数のオンチップ・デジタル・フィルタ処理オプションと、消費電流、出力データ・レートの範囲、セトリング時間、および実効値ノイズが最適化された3種類の統合電源モードにより、アプリケーションの柔軟性が高まります。低消費電力モードでの消費電流はわずか255μAで、通常消費電力モードでは930μAです。パワーダウン・モードでは、ADC全体とその補助機能がパワーダウンされるので、AD7124-4/AD7124-8の消費電流は1μA(代表値)に抑えられます。このパワー・オプションにより、AD7124-4/AD7124-8は、入力モジュールのような無電力であることが重要なアプリケーションや、トランスミッタ全体の消費電流が4mA未満でなければならないループ電源型スマート・トランスミッタのような低消費電力アプリケーションに適しています。
AD7124-4/AD7124-8は、その包括的な機能セットの一部として、広範な診断機能も内蔵しています。この機能を用いて、アナログ・ピンの電圧レベルが指定の動作範囲内にあるかどうかを確認できます。これらのデバイスには、シリアル・ペリフェラル・インターフェース(SPI)バスの巡回冗長検査(CRC)とシグナル・チェーンのチェックも含まれており、より堅牢なソリューションを実現できます。これらの診断機能により、診断機能を実装するための外部部品を削減できるため、ソリューションの小型化、設計サイクル・タイムの短縮、コスト削減が可能になります。
対象となる製品
Applications
CN0384

The circuit shown in Figure 1 is an integrated thermocouple measurement system based on the AD7124-4/AD7124-8 low power, low noise, 24-bit, Σ-Δ analog-to-digital converter (ADC), optimized for high precision measurement applications. Thermocouple measurements using this system show an overall system accuracy of ±1°C over a measurement temperature range of −50°C to +200°C . Typical noise free code resolution of the system is approximately 15 bits.

The AD7124-4 can be configured for 4 differential or 7 pseudo differential input channels, while the AD7124-8 can be configured for 8 differential or 15 pseudo differential channels. The on-chip low noise programmable gain array (PGA) ensures that signals of small amplitude can be interfaced directly to the ADC.
The AD7124-4/AD7124-8 establishes the highest degree of signal chain integration, which includes programmable low drift excitation current sources, bias voltage generator, and internal reference. Therefore, the design of a thermocouple system is simplified when the AD7124-4/AD7124-8 is used because most of the required system building blocks are included on-chip.
The AD7124-4/AD7124-8 gives the user the flexibility to employ one of three integrated power modes, where the current consumption, range of output data rates, and rms noise are tailored with the power mode selected. The current consumed by the AD7124-4/AD7124-8 is only 255 μA in low power mode and 930 μA in full power mode. The power options make the device suitable for non-power critical applications, such as input/output modules, and also for low power applications, such as loop-powered smart transmitters where the complete transmitter must consume less than 4 mA.
The device also has a power-down option. In power-down mode, the complete ADC along with its auxiliary functions are powered down so that the device consumes 1 μA typical. The AD7124-4/AD7124-8 also has extensive diagnostic functionality integrated as part of its comprehensive feature set.
対象となる製品
Applications
CN0354

図1に示す回路は、柔軟性を備えた4チャンネル低消費電力熱電対測定回路で、総消費電力は8mW未満です。この回路は多重化フロントエンドを内蔵しており、その後段には冷接点補償(0℃~50℃)を行う計装アンプが接続されていて、5mV/℃という高精度のスケール・ファクタで熱電対出力を電圧に変換します。-25℃~+400℃の測定範囲における誤差は2℃未満で、これは主に熱電対の非直線性によるものです。非直線性補正アルゴリズムが、900℃以上の測定範囲における誤差を0.5℃未満に減らします。ノイズ・フリー分解能は0.1℃未満です。
信号は24ビットΣ-Δ ADCによってデジタル化され、SPIシリアル・インターフェースにデジタル値が出力されます。ラピッド・プロトタイピング用のPMODフォーム・ファクタを用いたこの設計は最小限のPCボード面積しか必要とせず、熱電対温度を高精度で測定することが求められるアプリケーションに最適です。

対象となる製品
AD7787
A/Dコンバータ、24ビット、2チャンネル、ΣΔ型、低消費電力
AD8495
熱電対用アンプ、全機能内蔵、Kタイプ用0℃~50℃、冷接点補償機能付
ADG1609
マルチプレクサ、4チャンネル、オン抵抗4.5Ω、±5V/+12V/+5V/+3.3V
ADM8829
電圧インバータ、スイッチド・キャパシタ式
ADR3412
電圧リファレンス、1.2V、高精度、マイクロパワー
REF194
電圧リファレンス、4.5V、高精度、マイクロパワー、 低ドロップアウト
Applications
主な製品
AD7124-4

AD7124-4は低消費電力、低ノイズ、全機能内蔵のアナログ・フロントエンドで、高精度計測アプリケーションが対象です。この製品には24ビットΣ-Δ A/Dコンバータ(ADC)が内蔵されており、4個の差動入力、あるいは7個のシングルエンド又は擬似差動入力に設定することができます。低ノイズ・ゲイン段があるので、小振幅の信号でもA/Dコンバータに直接インターフェースできます。
AD7124-4の主な利点の一つは、3つの内蔵パワー・モードの中から1つを選ぶ柔軟性があることです。パワー・モードを選択することにより電流消費、出力データレートの範囲、rmsノイズを合わせることができます。デバイスには各種フィルタ・オプションもあり、ユーザーは最高度の柔軟性を得られます。
AD7124-4は25 SPS(1サイクル・セトリング)の出力データレートで動作する時、50 Hzと60 Hzの同時除去を実現でき、さらに低い出力データレートでは80 dB以上の除去を実現できます。
AD7124-4を使用することにより最高度のシグナル・チェーンの集積化が可能です。デバイスは高精度、低ノイズ、低ドリフトのバンドギャップ・リファレンスを内蔵していますが、外部差動リファレンス(内部でバッファを接続可能)も受信できるようになっています。他の主な内蔵機能にはプログラマブル低ドリフト励起電流源、バーンアウト電流、(チャンネルのコモン・モード電圧をAVDD/2に設定する)バイアス電圧発生器があります。ユーザーはローサイド・パワー・スイッチを使用して変換と変換の間にブリッジ・センサーの電源を切ることにより、システムの絶対最小電力消費を実現できます。ユーザーはデバイス動作に内部クロックあるいは外部クロックを選択することもできます。
内蔵のチャンネル・シーケンサによりいくつかのチャンネルを同時にイネーブルにできます、そしてAD7124-4 は各イネーブルのチャンネルをシーケンシャルに変換してデバイスとの通信を簡素化します。16までのチャンネルをいつでもイネーブルにできます;チャンネルはアナログ入力あるいは電源検査又はリファレンス検査のような診断として定義されます。この独自の機能により診断を変換とインターリーブさせることができます。
AD7124-4はチャンネルごとの設定も可能です。デバイスは8個の設定あるいはセットアップが可能です。各設定はゲイン、フィルタ・タイプ、出力データレート、バッファ、リファレンス源で構成されています。ユーザーはこれら任意のセットアップをチャンネルごとに指定できます。
AD7124-4はその包括的な機能セットの一部として内蔵された多様な診断機能もあります。これら内蔵の診断機能には巡回冗長検査(CRC)、シグナル・チェーン検査、シリアル・インターフェース検査があり、より強固なソリューションとなっています。これらの診断機能を備えていることにより診断を行うための外付け部品が必要なく、ボード・スペースの削減、デザイン・サイクルの短縮、コスト削減となります。標準アプリケーションの故障モード影響/診断解析(FMEDA)はIEC 61508に従い90%以上の安全側故障割合(SFF)を示しました。
デバイスは2.7 V ~ 3.6 Vのアナログ単電源、あるいは1.8 Vの両電源で動作します。デジタル電源は1.65 V ~ 3.6 Vの範囲です。仕様は−40°C ~ +105°Cの温度範囲で規定されています。AD7124-4は32ピンLFCSPパッケージ又は24ピンTSSOPパッケージに収納されています。
アプリケーション- 温度測定
- 圧力測定
- 工業用プロセス制御
- 計器用スマート・トランスミッタ
- スマート・トランスミッタ
Applications
インテリジェント・ビル
- ビル・オートメーション・システム
- ビルディング・オートメーション・コントローラおよびネットワーク
- 建物設備
- 建物の安全性およびセキュリティ・ソリューション
AD7124-8

AD7124-8は低消費電力、低ノイズ、全機能内蔵のアナログ・フロントエンドで、高精度計測のアプリケーション向けです。この製品には低ノイズの24ビットΣ-Δ A/Dコンバータ(ADC)が内蔵されており、8個の差動入力、あるいは15個のシングルエンド又は擬似差動入力に設定することができます。低ノイズ・ゲイン段があるので、小振幅の信号でもA/Dコンバータに直接インターフェースできます。
AD7124-8の主な利点の一つは、3つの内蔵パワー・モードの1つを選ぶ柔軟性があることです。パワー・モードを選択することにより電流消費、出力データ・レートの範囲、rmsノイズを合わせることができます。デバイスには又各種フィルタ・オプションがあり、ユーザーは最高度の柔軟性が得られます。AD7124-8は25 SPS(1サイクル・セトリング)の出力データ・レートで動作する時、50 Hzと60 Hzの同時除去を実現でき、さらに低い出力データ・レートでは80 dB以上の除去を達成します。
AD7124-8を使用することによりシグナル・チェーンを最高度に集積することができます。デバイスは高精度、低ノイズ、低ドリフトのバンドギャップ・リファレンスを内蔵していますが、外部差動リファレンス(内部でバッファを接続可能)も受信できるようになっています。他の主な内蔵機能にはプログラマブル低ドリフト励起電流源、バーンアウト電流、(チャンネルのコモン・モード電圧をAVDD/2に設定する)バイアス電圧発生器があります。ユーザーはローサイド・パワー・スイッチを使用して変換と変換の間にブリッジ・センサーの電源を落とすことにより、システムの絶対的な最小電力消費を実現できます。ユーザーは又デバイス動作用に内部クロックあるいは外部クロックを選択することができます。
内蔵のチャンネル・シーケンサによりいくつかのチャンネルを同時にイネーブルにできます、そしてAD7124-8は各イネーブルのチャンネルをシーケンシャルに変換してデバイスとの通信を簡素化します。16チャンネルまでいつでもイネーブルにできます;チャンネルはアナログ入力あるいは電源チェック又はリファレンス・チェックのような診断として定義されます。この独自の機能により診断を変換とインターリーブさせることができます。AD7124-8は又チャンネルごとの設定が可能です。デバイスは8種類の設定あるいはセットアップが可能で、各設定はゲイン、フィルタ・タイプ、出力データ・レート、バッファ、リファレンス源で構成されています。ユーザーはこれら任意のセットアップをチャンネルごとに指定できます。
AD7124-8はその包括的な機能セットの一部として内蔵された多様な診断機能もあります。これら内蔵の診断機能には巡回冗長検査(CRC)、シグナル・チェーン検査、シリアル・インターフェース検査があり、より強固なソリューションとなっています。これらの診断機能により診断を行うための外付け部品の必要性がなく、ボード・スペースの削減、デザイン・サイクルの短縮、コスト削減となります。標準アプリケーションのFMEDAはIEC 61508に従い90%以上のSFFを示しました。
デバイスは2.7 V ~ 3.6 Vのアナログ単電源、あるいは1.8 Vの両電源で動作します。デジタル電源は1.65 V ~ 3.6 Vの範囲です。仕様は−40°C ~ +125°Cの温度範囲で規定されています。AD7124-8は32ピンLFCSPパッケージに収納されています。
このデータシートを通して、DOUT/RDYのような複数機能をもつピンはピン名をフルで呼称する場合とピンの1機能(たとえばRDYで、その機能のみ関連する時)で呼称する場合があることに注意してください。
アプリケーション
- 温度測定
- 圧力測定
- 工業用プロセス制御
- 計測機器
- スマート・トランスミッタ
Applications
インテリジェント・ビル
- ビル・オートメーション・システム
- ビルディング・オートメーション・コントローラおよびネットワーク
- 建物の安全性およびセキュリティ・ソリューション
AD8221

AD8221は、このクラスでは広い周波数範囲で業界最高のCMRRを提供する、ゲイン設定可能な高性能計装アンプです。市販の計装アンプのCMRRは、200Hzから低下します。これに対して、すべてのグレードのAD8221は、G=1で最小80dBのCMRRを10kHzまで維持します。AD8221は広い周波数範囲でCMRRが高いため、広帯域干渉と電源高調波を阻止することができ、フィルタ条件を大幅に簡素化します。アプリケーションとしては、高精度データ・アクイジション、生物医学的解析機器、航空宇宙の計装機器などがあります。
低い電圧オフセット、低いオフセット・ドリフト、低いゲイン・ドリフト、高いゲイン精度、高いCMRRを持つAD8221は、ブリッジ・シグナル・コンデショニングのような最高のDC性能を必要とするアプリケーションに最適です。
ゲインが設定可能なので、デザインに柔軟性が生まれます。1個の抵抗で、ゲインを1~1000に設定できます。AD8221は単電源と両電源のいずれでも動作するため、±10Vの入力電圧を持つアプリケーションに適しています。
AD8221は低価格の8ピンSOICおよび8ピンMSOPパッケージを採用しており、どちらも業界最高の性能を提供しています。MSOPはSOICの半分のボード面積で済むため、多チャンネル・アプリケーションやスペース制約の厳しいアプリケーションに最適です。
全グレードで工業温度範囲-40~+85℃で仕様規定しています。さらに、AD8221は-40~+125℃で動作します。
アプリケーション
Applications
AD8226

AD8226は低価格で電源範囲の広い計装アンプで、1つの外付け抵抗しか必要とせずに、1~1000の任意のゲインに設定できます。
AD8226は、幅広い信号電圧で動作するように設計されています。広い入力範囲とレールtoレール出力により、信号が電源レールを最大限に使用できます。入力範囲は負電源を下回ることができるため、両電源を必要とせずにグラウンドに近い小信号を増幅できます。AD8226は、両電源の場合は±1.35V~±18V、単電源の場合は2.2V~36Vの電源範囲で動作させることができます。
信頼性の高いAD8226の入力は、現実世界のセンサーと接続するように設計されています。動作範囲が広いことに加えて、AD8226はレールを上回る電圧を処理できます。例えば、±5Vの電源の場合、このデバイスは入力で±35Vに対して損傷を受けることなく耐えることができます。断線を検知するために、最小および最大の入力バイアス電流が仕様規定されています。
AD8226は、スペースに制約があるマルチチャンネルの産業用アプリケーションに最適です。他の低価格で低消費電力の計装アンプとは異なり、AD8226は最小ゲインが1で設計されており、±10Vの信号を容易に処理できます。AD8226はMSOPパッケージを採用し定格温度が125°Cであるため、小型のパッケージに収められた、エアフローのない設計でもうまく機能します。
AD8226は、8ピンMSOPパッケージおよびSOICパッケージを採用しており、動作温度が−40°C~+125°Cで仕様規定されています。
AD8226と同様のパッケージと性能を備え、ゲインを5~1000の範囲で設定可能なデバイスが必要な場合は、AD8227を使用することを検討してください。
アプリケーション
Applications
AD8422

AD8422は、高精度、低消費電力、低ノイズ、レールtoレールの計装アンプで、業界では単位マイクロ・アンペアあたり最高の性能を提供します。AD8422は、超低ひずみ性能で信号を処理し、その性能はフル出力範囲にわたって負荷の影響を受けることはありません。
AD8422は、業界標準AD620の第3世代開発製品です。AD8422は新しいプロセス技術と設計技術を採用しているので、これまでの製品より高いダイナミックレンジとより小さな誤差を実現するとともに消費電力が1/3以下になります。AD8422は、AD8221で採用された高性能なピン配置を使っています。
AD8422はバイアス電流が非常に低いため、高いソース・インピーダンスで使っても誤差がなく、入力で複数のセンサーをマルチプレクスすることが可能です。AD8422の電圧ノイズと電流ノイズはひじょうに低いため、ホイートストーン・ブリッジの計測にとっては、理想的な選択肢です。
AD8422の入力範囲は広く、レールtoレール出力なので、高性能計装アンプのすべての利点を単電源アプリケーションにもたらします。高い電圧あるいは低い電圧の電源のどちらを使っても、電力をセーブしますので、AD8422は、誤差要求の厳しい、チャンネル数の多いアプリケーションあるいは低消費電力アプリケーションに対して優れた選択肢となります。
AD8422は、ノイズ性能を損なわずに信頼性を確保できるような、堅固な入力保護を用いています。AD8422は、高いESD耐性を備えており、入力は、反対側電源レールから最大40Vまでの連続電圧から保護されています。
一本の抵抗器で1~1000のゲインが設定でき、リファレンス・ピンは、出力電圧に対して、高精度なオフセットを加えて、使うことができます。AD8422は、-40~+85℃で仕様規定されており、標準的な性能曲線は125℃までとなっています。この製品は、8ピンMSOPおよび8ピンSOICパッケージで供給されています。
アプリケーション
- 医療用計測機器
- 工業用プロセス制御
- ストレイン・ゲージ
- トランスデューサ・インターフェース
- 高精度データ・アクイジション・システム
- チャンネル間絶縁システム
- ポータブル計測機器
Applications
LTC2986

LTC2986は、様々な温度センサーで測定を行い、°C単位または°F単位の結果を0.1°Cの精度と0.001°Cの分解能でデジタル出力します。LTC2986は、事実上すべての標準(タイプB、E、J、K、N、S、R、T)またはカスタム熱電対の温度を測定でき、冷接点温度を自動的に補償し、結果を線形化できます。また、標準の2線式、3線式、または4線式RTD、熱電対、ダイオードを使用して温度を測定することもできます。LTC2986には、温度センサーの各タイプに適した励起電流源および故障検出回路が内蔵されています。
LTC2986/LTC2986-1は、20チャンネルLTC2983/LTC2984の10チャンネルのソフトウェアおよびピン互換バージョンです。その他の機能として、汎用マルチセンサー・アプリケーションの簡単な保護を有効にする特殊モード、汎用ADC指示値用のカスタム・テーブル、アクティブなアナログ温度センサーからの直接温度読み取り機能が内蔵されています。LTC2986-1は、LTC2986のEEPROMバージョンです。
アプリケーション
- 直接熱電対測定
- 直接RTD測定
- 直接サーミスタ測定
- カスタム・センサー・アプリケーション
Applications
ADUC7061

ADCとしては、5チャンネルのプライマリADCと最大8チャンネルの補助ADCを含んでいます。ADCはシングルエンドまたは差動モードで動作します。オンチップに、シングル・チャンネルのバッファ付き電圧出力D/Aコンバータも内蔵されています。DACの出力範囲は、2つの電圧範囲のうちの1つをプログラムできます。
デバイスはオンチップの発振器で動作し、PLLによって最大10.24MHzの高周波クロックが内部で作られます。マイクロコントローラのコアはARM7TDMI、16/32ビットRISCマシーンで、最大ピーク・パフォーマンス10MIPSを提供します。4kBのSRAMと32kBの不揮発性フラッシュ/EEメモリが内蔵されています。ARM7TDMIコアは全てのメモリとレジスタをシングル・リニアー・アレイとして見渡します。
ADuC7060/ADuC7061は4つのタイマーを備えています。タイマー1はウエークアップ・タイマーで、パワー・セービング・モードから除外するパートを決めることができます。タイマー2はウォッチドッグ・タイマーとして構成することもできます。6チャンネル、16ビットのPWM出力も備わっています。
ADuC7060/ADuC7061は、斬新な割り込みコントローラを備えています。ベクトル割り込みコントローラ(VIC)は各割り込みに対して優先順位をアサインすることができます。また、IRQとFIQあたり最大8レベルのネスティング割り込みをサポートします。IRQとFIQ割り込み源を組み合わせると合計16レベルのネスティング割り込みレベルがサポートされます。工場出荷のオンチップ・ファームウエアーは、UARTシリアル・インターフェス・ポートを介した回路へのシリアル・ダウンロードとJTAGインターフェースを介した簡素なエミュレーションをサポートします。
この製品は、工業用拡張温度範囲-40℃~+125℃にわたって2.375V~2.625Vの電源で動作します。
アプリケーション
- 工業用自動制御、プロセス制御
- インテリジェント高精度センシング・システム、4mA-20mAループに基づくスマート・センサー
Applications
LT6650

LT6650はマイクロパワー、低電圧400mVリファレンスです。1.4V~18Vの電源で動作し、消費電流が標準でわずか5.6μAなので、低電圧システムやハンドヘルド機器、産業用制御システムに最適です。2本の抵抗を使用するだけで、内蔵のバッファ・アンプによって400mVリファレンスを電源電圧まで所要の値にスケールすることができます。
リファレンスはパッケージング後に調整されるので、出力精度を向上させることができます。出力は全温度範囲で200μAをシンクおよびソース可能です。消費電力は28μWです。1μF以上の出力コンデンサで安定することが保証されています。
LT6650は、5ピンSOT-23パッケージで供給される最も低電圧のシリーズ・リファレンスです。
アプリケーション
- バッテリ駆動システム
- ハンドヘルド機器
- 産業用制御システム
- データ収集システム
- 負電圧リファレンス
Applications
LT6654

LT6654は、高精度、低ノイズ、低ドリフト、低ドロップアウト、低消費電力を備えた高精度の小型電圧リファレンス・ファミリです。LT6654は最大36Vまでの電圧で動作し、-55°C~125°Cで仕様が完全に規定されています。バッファ付き出力により、±10mAの出力駆動電流を供給可能で、出力インピーダンスを低く抑え、高精度の負荷レギュレーションを実現します。これらの特長が組み合わされているLT6654は、携帯機器、産業用の検出および制御、自動車などのアプリケーションに最適です。
LT6654は、先進的な製造技術と曲率補償を使用して設計されているので、10ppm/°Cの温度ドリフトと0.05%の初期精度を達成することができます。熱ヒステリシスを低く抑えることによって高精度を保証し、1.6ppmP-Pの低ノイズによって測定の不確かさを最小限に抑えます。LT6654は電流を流し込むこともできるので、正電圧リファレンスと同じ精度で、低消費電力の負電圧リファレンスとして動作できます。
LT6654リファレンスは、6ピンSOT-23パッケージおよび8ピンLS8パッケージで供給されます。LS8は、抜群の安定性を発揮する5mm × 5mmの表面実装型ハーメチック・パッケージです。
アプリケーション
- 自動車用制御機器およびモニタ機器
- 高温産業用機器
- 高分解能データ収集システム
- 計測機器およびプロセス制御機器
- 高精度レギュレータ
- 医療機器
Applications
LT6656

LT6656は、電源電流が1μA未満で、出力電圧から10mV以内の電源電圧で動作できる小型の高精度電圧リファレンスです。LT6656は0.05%の初期精度と10ppm/°Cの温度ドリフトを実現します。低消費電力と高精度の性能を兼ね備えているので、ポータブル機器やバッテリ駆動計測器に最適です。
LT6656は65ppm/mAの負荷レギュレーションで最大5mAの出力駆動電流を供給できるので、低消費電力A/Dコンバータの電源電圧およびリファレンス入力として使用できます。LT6656は最大18Vの電源電圧を使用可能で、入力の逆接続に耐えることができます。
LT6656の出力は1μF以上の出力容量で安定し、幅広いESR値の出力コンデンサで動作します。
このリファレンスは–40°C~85°Cでの動作が完全に規定されており、–55°C~125°Cの過酷な温度範囲で動作します。先進的設計、製造プロセスおよびパッケージング技術により、低ヒステリシスと安定した温度ドリフトを実現します。
LT6656は、6ピンSOT-23パッケージ、(2mm × 2mm)DFNパッケージおよび8ピンLS8パッケージで供給されます。LS8は、抜群の安定性を示す5mm× 5mmの表面実装型気密封止パッケージです。
アプリケーション
- 高精度のA/DおよびD/Aコンバータ
- 携帯型ガス・モニタ
- バッテリ駆動またはソーラー駆動システム
- 高精度レギュレータ
- 低電圧信号処理
- マイクロパワーのリモート検出
Applications
LT6657

LT6657は、堅牢な動作特性ときわめて低いドリフトおよびノイズ性能を兼ね備えた高精度の電圧リファレンスです。このバンドギャップ・リファレンスは、高度な曲率補正により、温度特性を予測可能な1.5ppm/°Cのドリフトと0.1%の初期電圧精度を実現します。また、ノイズは0.5ppmP-Pであり、温度サイクル時のヒステリシスを非常に低い値に抑えています。
LT6657は、出力電圧よりわずかに50mV高い電圧(最大40V)を電源にすることができる低ドロップアウト・リファレンスです。バッファ付きの出力は、低出力インピーダンスおよび高精度の負荷レギュレーション性能を持つ±10mAの出力駆動電流をサポートします。シンク電流能力が高いので、正電圧リファレンスと同じ精度の負電圧リファレンスとして動作することが可能です。このデバイスは、バッテリを逆接続した状態でも安全であり、出力が短絡した場合の電流制限保護回路と過負荷状態に対応するサーマル・シャットダウン回路を内蔵しています。シャットダウン回路を内蔵しているのは、消費電力を低減できる上に迅速な起動を可能にするためです。
LT6657は-40°C~125°Cの温度範囲で完全に規定されています。このデバイスは8ピンMSOPパッケージで供給されます。
アプリケーション
- 高温動作の産業用機器
- 高分解能データ収集システム
- 計測およびプロセス制御
- 自動車制御およびモニタ
- 医療機器
- シャント・リファレンスおよび負電圧リファレンス
Applications
LT6658

LT6658は、2.5Vのデュアル出力高精度リファレンスで、低ドリフト、低ノイズのリファレンスとリニア・レギュレータの性能を兼ね備えています。両出力とも、分解能の高いADCおよびDACの高精度リファレンス入力を(負荷が重い場合でも)駆動するのに最適であると同時に、マイクロコントローラや他のサポート・デバイスに電力を供給する出力電源としても動作します。両出力は同じ高精度の規格を備えており、全温度範囲および全負荷範囲で互いに追従します。両出力の公称電圧は2.5Vですが、外付け抵抗を使用して、それぞれ最大6Vの出力電圧を設定することができます。
LT6658は、ケルビン接続の使用により、最大150mAの負荷電流まで標準では0.1ppm/mAの負荷レギュレーション特性を備えています。ノイズ低減ピンを備えているので、全積分ノイズの帯域を制限してノイズを低減することができます。
デュアル出力により、リファレンスおよびレギュレータ・アプリケーションへの電力供給やPCB配線の局在化に柔軟性をもたせることができます。出力の電源電圧除去特性が優れており、1µF~50µFのコンデンサにより安定します。
短絡保護および過熱保護により、安定性の維持と過大な熱ストレスの防止の効果が得られます。LT6658は、露出パッド付きのMSE16パッケージで供給されます。
アプリケーション
- マイクロコントローラとADC/DACを組み合わせたアプリケーション
- データ収集システム
- 自動車の制御とモニタ
- 高精度、低ノイズのレギュレータ
- 計測およびプロセス制御
Applications
AD7175-2

AD7175-2は低ノイズ、高速セトリング時間のマルチプレクス型2/4(完全差動/擬似差動)チャンネルΣ-Δ A/Dコンバータ(ADC)で、低帯域の入力信号を対象としています。データが完全に安定する最大チャンネル・スキャン・データ・レートは50kSPS(20μs)です。出力データレートは5SPS~250kSPSの範囲です。
AD7175-2は主なアナログ/デジタル信号処理ブロックを内蔵しており、ユーザーは使用する各アナログ入力チャンネルの個別の構成を設定することができます。各機能はチャンネルごとにユーザー選択可能になっています。アナログ入力と外部リファレンス入力に内蔵されている真のレールtoレール・バッファにより高インピーダンス入力の駆動が容易になっています。高精度2.5V、低ドリフト(2ppm/℃)のバンドギャップ・リファレンス(出力バッファ付き)を内蔵し、組込み機能が追加されているので、外付け部品数が削減されます。
デジタル・フィルタにより27.27SPSの出力データ・レートにおいて50Hzおよび60Hzの同時除去が可能です。ユーザーはアプリケーションの中の各チャンネルの要求に応じて、それぞれ異なるフィルタ・オプションを切り替えることができます。ADCは選択した各チャンネルを通して自動的に切り替えます。さらにデジタル処理機能にはチャンネルごとに調整可能なオフセット調整レジスタ、ゲイン調整用レジスタがあります。
デバイスは電源AVDD1=5VあるいはAVDD1/AVSS=±2.5Vと電源AVDD2/IOVDD=2V~5Vで動作します。規定の動作温度範囲は-40℃~+105℃です。AD7175-2は24ピンTSSOPパッケージを採用しています。
アプリケーション
- プロセス・コントロール:PLC/DCSモジュール
温度計測および圧力計測 - 医療および科学技術のマルチチャンネル計測
- クロマトグラフィ
Applications
インテリジェント・ビル
- 建物設備
AD7177-2

AD7177-2は32ビット低ノイズ、高速セトリング時間のマルチプレクス型2/4(完全差動/擬似差動)チャンネルΣΔ型A/Dコンバータ(ADC)で、狭帯域入力信号を対象としています。データが完全に安定する最大チャンネル・スキャン・データ・レートは10kSPS(100μs)です。出力データ・レートは5SPS~10kSPSの範囲です。
AD7177-2は主なアナログ/デジタル信号処理ブロックを内蔵しており、ユーザーは使用する各アナログ入力チャンネルの個別の構成を設定することができます。各機能はチャンネルごとにユーザー選択可能になっています。アナログ入力と外部リファレンス入力に内蔵されている真のレールtoレール・バッファにより高インピーダンス入力の駆動が容易です。内蔵された高精度2.5V、低ドリフト(2ppm/℃)バンド・ギャップ・リファレンス(出力リファレンス・バッファ付き)は、機能を追加し、外付け部品数を削減します。
デジタル・フィルタにより27.27SPSの出力データ・レートで50Hzおよび60Hzの同時除去が可能です。ユーザーはアプリケーションの中の各チャンネルの要求に応じて、それぞれ異なるフィルタ・オプションを切り替えることができます。ADCは選択した各チャンネルを通して自動的に切り替えます。さらにデジタル処理機能にはチャンネルごとに調整可能なオフセット調整、ゲイン調整用レジスタがあります。
デバイスは電源AVDD1=5VあるいはAVDD1/AVSS=±2.5Vと電源AVDD2/IOVDD=2V~5Vで動作します。規定の動作温度範囲は-40℃~+105℃です。AD7172-2は24ピンTSSOPパッケージを採用しています。
アプリケーション
- プロセス・コントロール:PLC/DCSモジュール
- 温度および圧力測定
- 医療および科学技術のマルチチャンネル測定器
- クロマトグラフィ
Applications
高精度シグナル・チェーン(狭帯域幅)
ADUCM360

ADuCM360は、3.9kSPS、24ビット・データ・アクイジション・システムで、デュアルの高性能マルチチャンネル・シグマ・デルタ(Σ-Δ)A/Dコンバータ(ADC)、32ビットARM Coretex™-M3プロセッサ、とフラッシュ / EEメモリをすべてシングル・チップ上に内蔵しています。ADuCM360は、有線およびバッテリ駆動アプリケーション両方の外部高精度センサーと直接インターフェースするために設計されています。ADuC361は、1つの24ビットΣ-Δ ADC(ADC1)のみが可能である以外は、ADuC360全ての機能を含んでいます。
ADuCM360 / ADuCM361は、32kHzの発振器と内部の16MHz高周波発振器を内蔵しています。高周波発振器は、プログラマブルなクロック分周器を介して分配され、この分周器からプロセッサ・コア・クロックの動作周波数が生成されます。最大のコア・クロック速度は16MHzで、この速度は動作電圧や動作温度によって制限されることはありません。
マイクロコントローラのコアは、ARM Cortex-M3プロセッサ、32ビットRISCマシーンで、最大20MIPSのピーク・パフォーマンスを提供します。Cortex-M3プロセッサは柔軟な11チャンネルのDMAコントローラを採用しており、全ての有線コミュニケーション周辺装置(SPI、UART、I2C)をサポートしています。また、128 kBの不揮発性フラッシュ / EEメモリと8kBのSRAMがチップ上に集積されています。
アナログ・サブシステムは、デュアルADCを含んでおり、各ADCは柔軟な入力マルチプレクサに接続されています。両方のADCは、完全差動とシングルエンドモードで動作することができます。その他内蔵ADCの特長として、デュアルのプログラマブル励起電流源、診断用電流源およびAVDD_REG/2(900mV)を入力チャンネルのコモンモード設定するためのバイアス電圧発生器があります。ローサイドの内部グランド・スイッチが提供されているため、変換期間に外部回路(例として、ブリッジ回路)のパワーダウンが可能となっています。
ADCには、2つのパラレル・フィルタが含まれています:sinc2フィルタにパラレル接続されたsinc3またはsinc4フィルタです。sinc3またはsinc4フィルタは高精度計測で使われます。sinc2フィルタは、高速計測と入力信号内のステップ変化を検出するために使われます。
このデバイスは低ノイズ、低ドリフトの内部バンドギャップ・レファレンスを含んでいますが、これらは、レシオメトリック測定構成で1つまたは2つの外部リファレンス源を許容する構成にすることができます。外部リファレンス入力をバッファするためのオプションがチップ上に提供されています。オンチップに、シングル・チャンネルのバッファ付き電圧出力D/Aコンバータも内蔵されています。
ADuCM360 / ADuCM361は、さまざまなオンチップ周辺装置を集積しており、これら周辺装置は、アプリケーション内で必要とするマイクロコントローラのソフトウェアの制御下で構成することができます。周辺装置には、UART、I2C、およびデユアルSPIシリアルI/O通信コントローラ、19ピンGPIOポート、2つの汎用タイマ、ウェイクアップ・タイマおよびシステム・ウォッチドック・タイマが含まれています。また、6個の出力チャンネルを持った、16ビットのPWMコントローラも備わっています。
ADuCM360 / ADuCM361は、特に低消費動作を重要とするバッテリ駆動アプリケーションでの動作のために設計されています。マイクロコントローラのコアは、ノーマル動作モードでの構成で290μA/MHz(フラッシュ / SRAMのIDDを含む)を消費します。2つのADC(入力バッファはオフ状態)、4倍ゲインのPGA、1つのSPIポートがオン状態、および全てのタイマがオン状態の動作が、1mAの全システム電流消費で実現することができます。
ADuCM360 / ADuCM361は、直接のプログラム制御の基で、消費電流がわずか4μAのハイバーネイト・モード(内部ウェイクアップ・タイマがアクティブ)を含む幾つかの低パワー動作モードでの構成が可能です。ハイバーネイト・モードでは、外部割込みまたは内部ウェイクアップ・タイマのような周辺装置で、デバイスをウェイクアップさせることができます。このモードのため、デバイスは超低パワーでの動作が可能で、しかも非同期の外部または周期的なイベントに応答することが可能です。
アプリケーション
- 工業用自動制御、プロセス制御
- インテリジェント高精度センシング・システム
- 4mA~20mAのループ給電のスマート・センサー・システム
- 医療用デバイス、患者モニタリング
Applications
最新情報
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設計ツール
Virtual Eval (仮想評価、ベータ版)
関連資料
アプリケーション・ノート
- AN-1524: USB-Based Temperature Monitor Using the ADuC7061 Precision Analog Microcontroller and an External RTD (Rev. 0) PDF
- AN-709: RTD Interfacing and Linearization Using an ADuC8xx MicroConverter® (Rev. 0) PDF
- AN-0970: RTD Interfacing and Linearization Using an ADuC706x Microcontroller (Rev. 0) PDF
設計ツール
技術記事
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RTDによる温度測定用アナログ・フロントエンドの設計
アナログ・ダイアログ
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多重化された3線RTDデータ・アクイジション・システムの誤差を最小限に抑制
アナログ・ダイアログ