概要

設計リソース

設計/統合ファイル

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• Bill of Materials
• Gerber Files
• Layout Files (PADS)
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評価用ボード

型番に"Z"が付いているものは、RoHS対応製品です。 本回路の評価には以下の評価用ボードが必要です。

  • EVAL-CN0363-PMDZ ($235.40) Dual-Channel Colorimeter with Programmable Gain and Digital Synchronous Detection
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デバイス・ドライバ

コンポーネントのデジタル・インターフェースとを介して通信するために使用されるCコードやFPGAコードなどのソフトウェアです。

AD7173 GitHub Linux Driver Source Code

AD411x, AD717x GitHub no-OS Driver Source Code

AD717x Microcontroller No-OS

AD7175 Microcontroller Renesas Driver

機能と利点

  • デュアル・チャンネルRGB色度計
  • 高感度低ノイズのトランスインピーダンス・アンプ
  • プログラマブル・ゲインTA
  • デジタル同期検出

回路機能とその特長

図1の回路は、変調光源トランスミッタ、チャンネルごとのプログラマブル・ゲイン・トランスインピーダンス・アンプ、超低ノイズの24ビットΣ-Δ A/Dコンバータ(ADC)を備えたデュアル・チャンネル色度計です。ADCの出力は、標準FPGAメザニン・カードに接続されています。FPGAはサンプル・データをADCから取得して、同期検出アルゴリズムを実行します。

図1. プログラマブル・ゲイン・トランスインピーダンス・アンプとロックイン・アンプを備えたデュアル・チャンネル色度計(簡略回路図:全接続の一部およびデカップリングは省略されています。)

 

一定(DC)光源ではなく変調光とデジタル同期検出を使用することによって、このシステムは変調周波数以外の周波数のあらゆるノイズ源を除去し、優れた精度を与えます。

デュアル・チャンネル回路は、サンプル容器とリファレンス容器内の液体が吸収する光の比率を、3つの異なる波長で測定します。この測定は、吸収分光法による物質の濃度測定と特性評価に使用する、多くの化学分析用および環境モニタリング用計測器の基礎となります。

回路説明

ユーザがプログラムできる周波数に設定されたクロックは、AD8615オペアンプ、ADG819スイッチ、およびAD5201デジタル・ポテンショメータを中心にして構成された定電流ドライバを使用して、3つのLEDカラーのうちのひとつを変調します。ビーム・スプリッタは、光の半分がサンプル容器を通過し、残りの半分がリファレンス容器を通過するようにします。さらに、トランスインピーダンス・アンプとして構成されたADA4528-1が、フォトダイオード電流を出力電圧矩形波に変換します。矩形波の振幅は、サンプル容器またはリファレンス容器を透過する光に比例します。トランスインピーダンス・アンプはADG633単極双投(SPDT)スイッチを使用して、2つあるトランスインピーダンス・ゲインのどちらかを選択します。AD7175-2 Σ-Δ ADCは電圧をサンプリングして、デジタル復調のためにFPGAへデジタル・データを送ります。

FPGAは、まず数値的に生成された正弦波をLEDクロックに同期させ、次いでこの正弦波にサンプルADCデータを乗じることによって同期復調を行います。さらに、この正弦波を90°シフトさせたバージョンにもADCデータを乗じ、変調信号の直交成分を求めます。これらの処理によって得られる結果が2つの低周波復調信号で、これらの信号は、それぞれ各チャンネルで受光した光の同相成分と直交成分を表わします。狭帯域FIRローパス・フィルタは他のすべての周波数成分を除去し、フォトダイオードで測定される振幅の大きさと位相シフトの計算を容易にする一方で、LEDクロックと異なる周波数の光学的ノイズや電気的ノイズを除去します。ADG704マルチプレクサは3つあるLEDカラーのひとつに電源レールを接続し、2ビットのアドレスによってテスト波長を選択できるようにします。AD8615とNPNトランジスタは簡単な電流源を形成し、LED電流は次式で表されます。

Equation 1

ここで、

VNON-INVERTING はAD8615の非反転入力の電圧、
REMITTER は、トランジスタQ3のエミッタに接続する抵抗の値です。

ADG819 SPDTスイッチは設定ポイント電圧とグラウンドに接続し、その制御ピンはリファレンス・クロックに接続します。クロックはハイ・レベルとロー・レベルの間で発振するので、電流源に対する設定ポイントは0mAから必要な出力電流まで変化し、それによって矩形波信号が生成されます。

AD5201デジタル・ポテンショメータは、2.5Vを基準とするプログラマブル抵抗分圧器として動作し、LED電流の出力を33種類の異なる電流値に設定することができます。

サンプル容器とリファレンス容器はそれぞれLEDの光エネルギーの半分を受け取り、それぞれの容器内の物質の種類と濃度に応じて異なる量の光を吸収します。各容器の反対側に置かれたフォトダイオードは、受け取った光の量に比例した小電流を生成します。

各レシーバ・チャンネルの最初の段は、トランスインピーダンス・アンプとして構成されたADA4528-1オペアンプで形成されており、フォトダイオードの出力電流を電圧に変換します。ADA4528-1は自動ゼロ調整アンプです。オフセットは無視できる程度であり、1/fノイズがなく、広帯域ノイズも極めて低い値に止まります(5.9 nV/√Hz)。すべての自動ゼロ調整アンプ同様、自動ゼロ周波数ではノイズ・スパイクが発生します。ADA4528-1の場合、この周波数は約200kHzですが、回路信号帯域幅のロールオフはこれよりかなり前になります。

オペアンプの入力バイアス電流に帰還抵抗値を乗じた値が、オフセット電圧として出力に現れます。オペアンプの入力オフセット電圧は、帰還抵抗とフォトダイオードのシャント抵抗に応じたゲインで出力に現れます。さらに、すべてのオペアンプの入力電圧オフセットはフォトダイオード両端に現れ、フォトダイオードの暗電流を増加させます。したがって、オフセット電圧が小さい(2.5μV)ADA4528-1は、このアプリケーションに最適です。

1個の帰還抵抗を使った代表的なトランスインピーダンス・アンプとその理想的な伝達関数を図2に示します。

図2. トランスインピーダンス・アンプの伝達関数

 

テストに使われる溶液の中には吸収特性が非常に強いものもあるので、フォトダイオードの生成電流が非常に小さくなることがあり、これを測定するためには大きな帰還抵抗が必要になります。ただし、希釈度の高い溶液では電流値が大きくなるので、これにも同時に対応できなければなりません。この課題を解決するために、図1のフォトダイオード・アンプでは2つの異なるゲインを選択することができ、そのひとつは33kΩ、もうひとつは1MΩに設定されています。オペアンプの出力に接続されたシングルSPDTスイッチを使用して帰還抵抗を切り替えると、ADG633のオン抵抗によるトランスインピーダンス・ゲイン誤差が生じます。この問題を避けるために改良した構成を図3に示します。この構成では、帰還ループ内のADG633が必要な抵抗を選択し、もうひとつのスイッチが、選択した帰還ループにシステムの次の段を接続します。アンプ出力の電圧は次式で表されます。

Equation 2

これにはゲイン誤差が含まれています。しかし、ADG633のうちのひとつは帰還ループ外にあるので、この段の出力インピーダンスは、閉ループ動作のオペアンプ出力に対応する非常に低い出力インピーダンスではなく、ADG633のオン抵抗(代表値で52Ω)です。ADG633のリーク電流(代表値で5pA)による誤差は無視できます。

ADA4528-1のような高性能のレールtoレール・アンプでも、その出力を完全にレールtoレールでスイングさせることはできません。さらに、ADA4528-1の入力オフセット電圧は非常に小さい値ですが、負になることがあります。ADA4805-1オペアンプは、負の電源を含めることによってアンプのクリップ防止と0.0Vまでのドライブを保証するのではなく、100 mVのバッファ電圧を使用して、フォトダイオードの陽極とADA4528-1をバイアスします。ADA4805-1は、デカップリングに使われる大きな容量性負荷のドライブ時にユニティ・ゲインでの安定した動作を維持できるので、リファレンス電圧バッファに最適です。もうひとつのAA4805-1は、LED電流を設定するAD5201デジタル・ポテンショメータの出力をバッファするのにも使われます。

図3. プログラマブル・ゲイン・トランスインピーダンス・アンプ

 

フォトダイオードの出力電圧は、0.1Vから5.0Vまでスイングします。33kΩレンジの場合、4.9Vの出力スパンは148.5μAのフルスケール・フォトダイオード電流に相当し、1MΩレンジの場合は4.9μAのフルスケール・フォトダイオード電流に相当します。1MΩのゲイン設定での動作時は、アンプの飽和を防ぐために、フォトダイオードを外部光からシールドすることが重要です。以下の項に述べる同期検出方式はLEDクロックに同期していない周波数を大きく減衰させますが、ADCの返すデータが飽和している場合、この検出方式を正しく動作させることはできません。

各チャンネルのゲイン設定は、FPGAボードを通じて個別に選択できます。


ADCのサンプリング・レートと変調周波数の選択

AD7175-2 ADCは、sinc5+sinc1フィルタを使用し、シングル・サイクル・セトリングで両方のチャンネルを、出力データ・レート250kSPSでサンプリングするように構成されています。この構成により、各チャンネルで25kSPSの実効サンプリング・レートが得られます(各チャンネルのデータは40μsごとに出力)。12.5kHzを超えるすべての周波数(矩形波変調の奇数高調波など)は、ADCのパスバンドにエイリアス(折返し誤差)となって現れます。しかし、その周波数が変調周波数と一致しない限りは、同期復調段がこれらの周波数を除去します。変調波形のエイリアスが基本波に重なることがないよう、変調周波数は以下の関係に従って選択してください。

Equation 3

ここで、

FMODULATION は変調周波数、
FSAMPLE はADCの実効出力データ・レート、nは整数です(変調周波数の高調波に相当)。

たとえば、このシステムでは実効出力データ・レートが25kSPSなので、約1kHzの変調周波数が必要な場合、エイリアスの問題を避けるには、周波数を1020Hz(n = 12)または943Hz(n = 13)とする必要があります。この方法を使用して変調周波数を選択すれば、シャープなアンチエイリアシング・フィルタ(折返し誤差防止フィルタ)をフロントエンドに使用する必要はありません。


デジタル同期検出

この回路では、ハードウェアで同期検出を実装(回路ノートCN-0312を参照)するのではなく、時間サンプル・データを収集し、FPGAを使用してデジタル同期検出を実装しています。FPGAで実装したデジタル同期検出ブロックを図4に示します。LEDをドライブするAC励起信号をFPGAが生成し、数値的に生成した正弦波がデジタル・フェーズロック・ループ内でこの信号にロックされます。入力信号には、デジタル正弦波とそれを90°シフトしたバージョンが乗じられて、変調周波数における入力信号の同相成分と直交成分に比例する2つの低周波復調信号が得られます。図4に示すように、振幅は、これら2つの成分の二乗和平方根です。この復調方式の詳細については、「さらに詳しい資料」を参照してください。

図4. FPGA同期検出器を含むシステム・ブロック図

 


電源

EVAL-CN0363-PMDZ ボードには外部6V~12V DC電源が使われます。回路のアナログ部分には、 ADP7102 低ドロップアウト・レギュレータからAVDD = 5Vが供給されます。また、回路のデジタル部分には、ADP1720低ドロップアウト・レギュレータから生成されたIOVDD = 3.3Vが供給されます。あるいは、リンク・オプションを介してPMODコネクタ(VCC)からIOVDDを供給することもできます。

2.5Vのリファレンス電圧は、AD7175-2 ADCの内部2.5Vリファレンスによって供給されます。


回路性能の測定

システムのノイズ性能を検証するには、すべてのLEDをディスエーブルしてデータを取り込みます。この場合でも同期検出器はLEDクロック周波数で動作しますが、このクロックに同期する光は検出されないので、検出器はすべてのDC信号とAC信号を除去します。ノイズフリー・ビット性能を表1に示します。

表1. ノイズフリー・ビット性能
Gain ADC Output  Final Filtered Output
Reference Channel ADC Sample Channel ADC Reference  Channel Output Sample Channel Output
1 MΩ 12.46 12.85 15.91
15.50
33 kΩ  15.58
 15.59 18.77 18.85
1 サンプル・レート = 25 kSPS、励起周波数= 1020 Hz、出力フィルタ帯域幅= 100 Hz

バリエーション回路

フォトダイオード・アンプの帰還抵抗の値を変えると、アンプのゲインが変わります。これは、光のレベルが異なる特定のアプリケーションに合わせて回路をカスタマイズする簡単な方法です。ただし、同じ帯域幅を維持し、アンプの安定性を保証するために、補償コンデンサも変更する必要があります。

極めて低レベルの光を測定するシステムでは、最大限の性能を得るために、同期検出器の出力ローパス・フィルタのカットオフ周波数をはるかに低い値に設定できますが、この場合は測定サイクル時間が長くなります。

LEDの光出力は温度とともに変化するので、システムは、サンプル・チャンネルとリファレンス・チャンネルの比として測定を行います。フォトダイオードには最大±11%のゲイン誤差があるので、時間と温度の変化に応じてLED出力が変化するにつれ、比例的変化にもある程度のドリフトが生じます。LED光出力の制御に光学的帰還回路を追加すると、温度に伴う光の変化が小さくなって、正確なシングルエンド測定が可能になります。

矩形波によってLEDを変調するのではなく、FPGAのDDSまたはPWMを使用して正弦波変調を行うことができます。正弦波変調は信号の高調波成分を減らしてフィルタリングを容易にし、結果的にノイズを少なくします。

回路の評価とテスト

回路図、レイアウト図、ガーバー・ファイル、部品表を含むEVAL-CN0363-PMDZボード用のすべてのドキュメント・セットは CN-0363 Design Support Package に含まれています。

CN-0363評価用ソフトウェアはFPGA開発ボードと通信を行い、EVAL-CN0363-PMDZ回路ボードからのデータをキャプチャして解析します。


必要な装置


  • EVAL-CN0363-PMDZ 回路評価ボード
  • 6V~12V DCの500mA電源、またはACアダプタ
  • FPGA開発ボード(ZedBoardなど)と12V電源
  • EVAL-CN0363-PMDZ付属の8GB SDカード
  • USBキーボードとマウス
  • HDMIモニタ(HDのみ)
  • CN-0363評価用ソフトウェア(CN-0363ユーザ・ガイドを参照)
  • 蒸留水およびテスト用液体サンプル


評価開始にあたって


評価用ハードウェアとソフトウェアの詳しい操作方法は、 CN-0363 User Guide に記載されています。

HDLソフトウェアおよびドライバは、Avnet ZedBoardなどのさまざまなFPGA開発プラットフォームをサポートするソフトウェア・リンクで提供されています。

開発プラットフォームには、CN-0363ハードウェアに付属しているSDカードが必要です。SDカードは正しくパーテーション分割されていますが、最新イメージでアップデートする必要があります。手順はCN-0363ユーザ・ガイドに記載されています。


機能図


テスト・セットアップの機能ブロック図を図5に示します。

 

Figure 5. Evaluation System Functional Diagram

 


セットアップ


システムのセットアップは以下の手順で行います。

  1. EVAL-CN0363-PMDZとZedBoardをPMODケーブルで接続し、J2電源コネクタに6V~12V DC電源を接続します。この時点では、まだ電源を入れないでください。
  2. USBキーボード/マウス、HDMIモニタ、および電源をZedBoardに接続します。この時点では、まだ電源を入れないでください。


テスト


以下の要領でシステムを初期化します。

  1. EVAL-CN0363-PMDZボードの電源をオンにします。
  2. ZedBoardの電源をオンにします。
  3. システムをブートします。
  4. 必要に応じ、CN-0363ユーザ・ガイドに示す適切なキーボード・コマンドを入力してください。


キャリブレーション


LED、ビーム・スプリッタ、フォトダイオード間のミスアライメントと、フォトダイオードの応答ミスマッチを補正するために、最初にシステムのキャリブレーションを行う必要があります。システムのキャリブレーションを行うには、2つの容器に蒸留水を満たしてPCBの四角い穴に挿入します。また、キャリブレーション手順を実行中は、周囲光を遮るようにフォトダイオードをシールドすることを推奨します。

ソフトウェアによる自動キャリブレーション手順を開始します。MenuバーからCalibrationダイアログ・ボックスを開き、Calibrateをクリックしてください。キャリブレーション手順のプロセス完了までには数秒間かかります。手順実行中は、プログレス・バーに現在のステップが表示されます。キャリブレーションが完了すると、キャリブレーション値が更新されます。キャリブレーションはゼロオフセットをなくして、各チャンネルに正しいゲインを設定します。キャリブレーション・データには、フルスケール励起におけるリファレンス・チャンネルとサンプル・チャンネルの値の相関関係を示す乗算係数Kも含まれています。

ソフトウェアは、下に示す関係に基づいてLEDのカラーごとに乗算係数Kを計算します。

Equation 4

ここで、K は計算によるキャリブレーション係数です。

キャリブレーション実行後、ソフトウェアはそのキャリブレーション係数を使って、その後のすべての測定を行ないます。

分光法分野における吸収率は テスト対象物質に達する光と、その物質を透過する光の対数比として定義されます。ランベルト・ベールの法則によれば、物質を透過する光の量は、経路長と濃度の増加に伴って指数関数的に減少します。吸収率を対数として定義すれば、吸収率と物質濃度の関係は正比例になります(経路長一定の場合)。

Equation 5

有害薬品を使用することなくこの理論を簡単に検証するために、ここでは食品用染料の濃度を測定します。黄色5号(Yellow #5)染料の濃度をさまざまに変え、EVAL-CN0363-PMDZで測定を行った実験の結果を図6に示します。

 

図6. 465nm(主波長)光による黄色5号染料の吸収率曲線

 

黄色の溶液は青色光をよく吸収するので、測定は、青色LED(主波長465nm)を光源に使用して行いました。x軸は体積濃度(水1ミリリットルあたりの染料のミリリットル数-無次元)を表わし、y軸が吸収率を表わします。ランベルト・ベールの法則から予測されるように、吸収率は濃度とともに線形に変化します。


サンプルの解析 


Automated Data CollectionタブのAnalyze Sampleボタンをクリックすると自動サンプル解析が行われ、3色すべての解析が順番に行われて、それぞれの吸収率が計算されます。解析には数秒間かかり、解析中はプログレス・バーに現在のステップが表示されます。プロセスが完了すると、吸収率の値が表示されます。以上で、サンプル・ライブラリ内の既存サンプルとサンプルを照合したり、後で使用できるようにサンプルをサンプル・ライブラリに保存したりすることができます。

 

図7. Automated Data Collectionタブの表示

 


電流/吸収率測定と手動設定 


Current/Absorbance Measurementタブを使用すればLEDとゲインの操作機能に直接アクセスでき、測定データをそのまま表示することができます(図8参照)。設定可能なパラメータは次の通りです:Excitation FrequencyExcitation CurrentLEDRedGreen、またはBlue)、Reference Channel Gain、およびSample Channel Gain

これらの値を変更した場合でも、自動キャリブレーション手順を実行することによって初期デフォルト値を回復できます。

 

図8. Current/Absorbance Measurementタブの表示

 


サンプル・ライブラリ


Sample Libraryタブ(図9)では、過去に保存したサンプル・データの管理や比較を行うことができます。左側はすべてのサンプルのリストで、右側には現在選択されているサンプルの吸収率が表示されます。

CTRLキーを押しながらクリックしていけば、複数のサンプルを選ぶことができます。この機能は、複数サンプルの吸収率を互いに直接比較するために使用できます。サンプルを選択してRemoveをクリックすることにより、ライブラリからサンプルを削除することもできます。ライブラリから削除したサンプルを回復することはできません。EVAL-CN0363-PMDZボードの写真を図10 に示します。

 

図9. Sample Libraryタブ画面

 

図10. EVAL-CN0363-PMDZの写真