DAC8228

DAC8228は、シングル・チップのデュアル8ビット、電圧出力CMOS D/Aコンバータ（DAC）です。AD7528/AD7628のソケットに適合するように設計されており、ハードディスク・ドライブなどのアプリケーションで2個の外付けオペアンプが不要になります。
このようなアプリケーションでは通常、0VをV_REFに加え、AGNDを＋2.5Vまたは＋5VにオフセットしてAD7528/AD7628を動作させます。DAC8228は、この両方の条件下でテストを実施しています。

ユニポーラ出力電圧が要求されるアプリケーションでDAC8228を使用することもできます。V_DD＝＋14Vのときに、このデバイスは0～＋10Vの範囲の出力電圧を供給できます（最大出力電圧はV_DD－4Vです）。DAC8228の電圧リファレンス入力は、0～－10Vの範囲の負電圧を受け入れます（このDACに内蔵されるユニティ・ゲインの反転アンプが入力信号を反転します）。バイポーラ動作が必要な場合には、DAC8229を選択してください。

DAC8228のパッケージは、－40～＋85℃の拡張工業用温度範囲（1）で仕様規定されるサーディップおよびプラスチック・パッケージです。軍用温度範囲が必要なアプリケーションでは、DAC8229を使用してください。DAC8228とDAC8229でピン配置と機能の互換性を維持するには、AGND AとAGND Bを相互に接続してV_Zとして機能させるとともに、V_SSをGNDに接続してください。

DAC8228は、2個のCMOS電圧出力アンプ、2個の高精度R-2R抵抗ラダー・ネットワーク、インターフェース制御ロジック、および2個の8ビット・レジスタで構成されます。内部レギュレータにより、電源電圧範囲の全域でTTLロジックとの互換性と高速のマイクロプロセッサ・インターフェース・タイミング特性を維持します。

DAC8228は消費電力がわずか90mWで、省スペースの20ピン0.3インチ幅DIPと表面実装の20ピンSOパッケージを用意しています。コンパクトなサイズ、低消費電力、1チャンネル当たりの低価格性により、回路基板の最小限の実装スペースで複数個のD/Aコンバータを使用する必要のあるアプリケーションに適しています。使用する部品の数を低減するため、システムの信頼性も向上します。

DAC8228は、安定性の高い薄膜抵抗ラダーを採用し、PMIの最新の酸化物絶縁シリコン・ゲートCMOSプロセスで製造されているため、内蔵DAC間の優れたマッチングと温度トラッキングを維持できます。