ADAQ7767-1

新規設計に推奨

柔軟な抵抗入力、アンチエイリアス、24ビット、1MSPS、μModule DAQソリューション

利用上の注意

本データシートの英語以外の言語への翻訳はユーザの便宜のために提供されるものであり、リビジョンが古い場合があります。最新の内容については、必ず最新の英語版をご参照ください。

なお、日本語版のデータシートは基本的に「Rev.0」(リビジョン0)で作成されています。そのため、英語版が後に改訂され、複数製品のデータシートがひとつに統一された場合、同じ「Rev.0」の日本語版のデータシートが異なる製品のデータシートとして表示されることがあります。たとえば、「ADM3307E」の場合、日本語データシートをクリックすると「ADM3311E」が表示されます。これは、英語版のデータシートが複数の製品で共有できるように1本化され、「ADM3307E/ADM3310E/ADM3311E/ADM3312E/ADM3315E」(Rev.J)と改訂されたからで、決して誤ってリンクが張られているわけではありません。和文化されたデータシートを少しでも有効に活用していただくためにこのような方法をとっておりますので、ご了解ください。

アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に関して、あるいはその利用によって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様は予告なしに変更する場合があります。本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。

Viewing:

製品情報

  • 高集積データ・アクイジション・ソリューション
  • 3つのピンで選択可能なゲイン・オプション:1(IN1)、0.364(IN2)、0.143(IN3)
  • 最大差動入力範囲:±28.672V(IN3)
  • 広い入力コモンモード電圧範囲:−16V~+12V(IN3)
  • 最大の平坦度と線形位相特性を持つ4次AAF
    • 105dB(代表値)の除去によるエイリアシングからの保護(IN1)
  • デバイス間の優れた位相マッチングとドリフト
  • ACとDCの高精度性能を両立
    • システム全体のダイナミック・レンジ:最大124dB
    • ±28.672Vの入力範囲(IN3)におけるTHD:-118dB(代表値)
    • ±28.672Vの入力範囲(IN3)におけるDC CMRR:78.0dB(代表値)
    • INL:FSRの±3.8ppm(代表値)
    • ゲイン誤差ドリフト:最大3.1ppm/°C
    • デバイス間の最大位相角不整合:20kHzで±0.096
  • 設定可能な出力データレート、フィルタ・タイプ、およびレイテンシ
    • リニア位相デジタル・フィルタ・オプション:
      • 広帯域低リップルFIRフィルタ(256kSPS、最大入力帯域幅110kHz)
      • Sinc5フィルタ(1.024kSPS、最大入力帯域幅208.9kHz、最大群遅延4μs)
      • Sinc3フィルタ(50Hz/60Hz除去)
  • LDO内蔵
  • 電源デカップリング・コンデンサ内蔵
  • ピン・ストラップまたはSPIを使用した設定
  • 絶縁アプリケーションに最適化されたデジタル・インターフェイス
  • 診断チェック・メカニズムに最適
  • 動作温度範囲:−40°C~+105°C
  • パッケージング:12mm × 6mm × 1.6mmの84ボールCSP_BGA(ボール・ピッチ0.8mm)
    • ディスクリート・ソリューションと比較してフットプリントを1/8に削減

ADAQ7767-1は、シグナル・コンディショニング、変換、処理ブロックを1つのシステム・イン・パッケージ(SiP)設計に組み込んだ24ビット高精度データ・アクイジション(DAQ)μModule®システムです。このシステムにより、超小型で高性能な高精度DAQシステムを短時間で開発することができます。

ADAQ7767-1は、以下の内容で構成されています。

  • 低ノイズ、線形位相の4次アンチエイリアス・フィルタ(AAF)
  • 低ノイズ、低歪み、広帯域幅、ゲイン選択可能なADCドライバ、およびオプションの直線性向上バッファ
  • 設定可能なデジタル・フィルタを備えた高性能、中帯域幅の24ビット・シグマ・デルタADC
  • 低ノイズ、低ドロップアウト(LDO)のリニア・レギュレータ
  • リファレンス・バッファ
  • シグナル・チェーンに必要な重要受動部品

ADAQ7767-1は、ユニポーラおよびバイポーラ・シングルエンド、擬似差動、差動信号など、様々な入力タイプをサポートし、最大差動範囲は±28.672V、IN3を使用したコモンモード電圧範囲は−16V~+12Vです。ADAQ7767-1は、アナログ・デバイセズのiPASSIVES™技術の精度により、優れた同相モード除去比(CMRR)を実現します。ピン設定可能な3対のゲイン設定はシステムのダイナミック・レンジを拡張し、より低振幅の入力信号に対するシグナル・チェーンのノイズ性能を向上させます。高い入力インピーダンスを必要とするアプリケーションでは、ADAQ7767-1を使用することで好みの入力アンプを選択できます。

4次ローパス・アナログ・フィルタとユーザ設定可能なデジタル・フィルタを組み合わせることにより、入力ノードで発生する高周波ノイズと帯域外トーンがエイリアシングによって対象帯域に混ざるのを防ぎ、シグナル・チェーンを確実に保護します。アナログ・ローパス・フィルタは、位相直線性を高め、帯域内振幅応答を最大限に平坦化できるよう綿密に設計されています。アナログ・ローパス・フィルタ内で使用されている抵抗ネットワークは、iPASSIVES技術を用いて構築され、絶対値においても温度範囲全体においても優れた抵抗マッチング特性を備えています。その結果、温度変化によるドリフトを最小限に抑えながらシグナル・チェーンの性能が維持されます。またADAQ7767-1は、デバイス間での位相マッチング性能に優れています。

高性能A/Dコンバータ(ADC)ドライバ・アンプによって、最大サンプリング・レートにおけるADC入力の完全なセトリングが確保されます。ドライバ回路は、安定性を維持しながら、付加ノイズ、誤差、歪みを最小限に抑えるように設計されています。完全差動アーキテクチャは、シグナル・チェーンのダイナミック・レンジを最大限に引き出します。

ADAQ7767-1内のADCは、高性能、24ビット精度、シングルチャンネルのΣ-Δコンバータで、優れたAC性能とDC精度を備え、16.384MHzのMCLKから1MSPSのスループット・レートを実現しています。このデバイスには、オプションの直線性向上バッファが付属し、シグナル・チェーンの直線性を更に向上させることができます。

ADAQ7767-1は入力リファレンス電圧4.096Vで仕様規定されていますが、このデバイスは、VDD_ADCから1Vまでのリファレンス電圧に対応できます。

ADAQ7767-1には2種類のリファレンス・バッファがあります。1つはリファレンス入力の駆動要件を緩和するプリチャージ・リファレンス・バッファ、もう1つは高インピーダンスのリファレンス入力を提供するフル・リファレンス・バッファです。どちらのバッファもオプションであり、レジスタ設定でオフにすることができます。

ADAQ7767-1は、水晶発振器、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)、低電圧差動信号(LVDS)という3種類のクロック入力をサポートしています。

ADAQ7767-1には3種類のデジタル・ローパス・フィルタがあります。広帯域、低リップル、有限インパルス応答(FIR)フィルタは、理想的なブリック・ウォール・フィルタに似たフィルタ・プロファイルを備えているため、周波数分析に最適です。sinc5フィルタは、良好なエイリアシング除去レベルを維持しながら低レイテンシ経路とスムーズなステップ応答を両立します。このフィルタは、16.384MHzのMCLKで最大1.024MSPSの出力データレートをサポートしているため、sinc5フィルタは低レイテンシのデータ収集と時間領域分析に最適です。sinc3フィルタは幅広いデシメーション・レシオをサポートし、16.384MHzのコントローラ・クロック信号(MCLK)で最小50SPSまでの出力データレートを生成できます。そのため、50Hz/60Hzの同時除去ポスト・フィルタと組み合わせることで、sinc3フィルタは高精度DC測定で特に有用なものとなります。ADAQ7767-1の3つのデジタル・フィルタはいずれも、線形位相応答を持つFIRフィルタです。フィルタの帯域幅は、DAQシグナル・チェーンの帯域幅と直接対応しており、レジスタを使用して完全に設定することができます。

ADAQ7767-1は、2つのデバイス設定方法をサポートしています。シリアル・ペリフェラル・インターフェイス(SPI)を介したレジスタ書込みによってデバイスを設定する方法と、単純なハードウェア・ピン・ストラッピングにより、事前定義された複数のモードのいずれかで動作するようにデバイスを設定する方法です。

レジスタ・アクセスとサンプル・データ・リードバックの両方の機能が単一のSPIでサポートされます。ADAQ7767-1は常にSPIターゲットとして機能します。デバイスとの通信に3つ以上の入出力チャンネルを用いれば、複数のインターフェイス・モードに対応できます。

システムの信頼性を高めるために、ADAQ7767-1には、動作中の多様なエラーを検出する一連の内部診断機能が備わっています。

ADAQ7767-1の電源接続は、内部の低ドロップアウト(LDO)レギュレータを使用することで簡素化できます。ディスクリート部品の数を更に削減するために、0.1μFのデカップリング・コンデンサも統合されています。

デバイスの各機能ブロックはスタンバイ・モードまたはパワーダウン・モードに設定できるため、ADAQ7767-1の総消費電力は0.5mW未満になります。

ADAQ7767-1は、動作温度範囲が−40°C~+105°Cで、12mm × 6mmの84ボールCSP_BGAパッケージ(ボール・ピッチ0.8mm)を採用しており、複数チャンネルのアプリケーションに適しています。ADAQ7767-1のフットプリントは、ディスクリート部品を使用した同じソリューションのフットプリントと比較して1/8のサイズになります。

アプリケーション

  • 汎用入力測定プラットフォーム
  • 電子テストおよび計測
  • サウンドと振動、音響、および素材科学の研究開発
  • 制御およびハードウェア・イン・ザ・ループ検証
  • 予防メンテナンスのための状態監視
  • オーディオ試験

米国特許10,680,633 B1により保護されています
米国特許10,979,062 B2により保護されています

ADAQ7767-1
柔軟な抵抗入力、アンチエイリアス、24ビット、1MSPS、μModule DAQソリューション
ADAQ7767-1 Functional Block Diagram ADAQ7767-1 Pin Configuration ADAQ7767-1 Chip Image
myAnalogに追加

myAnalogの製品セクション(通知受け取り)、既存/新規プロジェクトに製品を追加する。

新規プロジェクトを作成
質問する
サポート

アナログ・デバイセズのサポート・ページはアナログ・デバイセズへのあらゆるご質問にお答えするワンストップ・ポータルです。


ドキュメント

さらに詳しく
myAnalogに追加

myAnalogのリソース・セクション、既存/新規プロジェクトにメディアを追加する。

新規プロジェクトを作成

ソフトウェア・リソース

必要なソフトウェア/ドライバが見つかりませんか?

ドライバ/ソフトウェアをリクエスト

ハードウェア・エコシステム

製品モデル 製品ライフサイクル 詳細
インターフェース・トランシーバ & アイソレータ 1
ADP1031 製造中 7つのデジタルアイソレータによる、3チャンネル絶縁型マイクロパワー・マネージメント
オペアンプ(OPアンプ) 1
LT3092 製造中 プログラム可能な200mA 2端子電流源
リニア・レギュレータ 3
ADP7142 新規設計に推奨 40V、200mA、低ノイズ、CMOS LDOリニア電圧レギュレータ
ADP7182 新規設計に推奨 リニア・レギュレータ、-28 V / − 200 mA、低ノイズ
ADP123 製造中 リニア・レギュレータ、300 mA、5.5V入力、低静止電流、CMOS、固定出力電圧
電圧リファレンス 1
ADR4540 製造中 4.096V電圧リファレンス、超低ノイズ、高精度
Modal heading
myAnalogに追加

myAnalogの製品セクション(通知受け取り)、既存/新規プロジェクトに製品を追加する。

新規プロジェクトを作成

ツールおよびシミュレーション

LTspice


下記製品はLTspiceで使用することが出来ます。:

  • ADAQ7767-1

IBISモデル 1

LTspice

LTspice®は、無料で提供される強力で高速な回路シミュレータと回路図入力、波形ビューワに改善を加え、アナログ回路のシミュレーションを容易にするためのモデルを搭載しています。

 


評価用キット

eval board
EVAL-ADAQ7767-1

機能と利点

  • ADAQ7767-1用のフル機能評価用ボード
  • オンボードIEPEセンサー・インターフェイス
  • リファレンスおよび電源回路を内蔵
  • 時間領域および周波数領域の制御およびデータ解析のためのPCソフトウェア
  • システム・デモンストレーション・プラットフォーム互換(SDP-H1、高速コントローラ・ボード(EVAL-SDP-CH1Z)
  • オプションのPMODコネクタ

製品詳細

EV-ADAQ7767-1FMC1Z評価用キットを使用すると、柔軟な抵抗入力、アンチエイリアス、24ビット、1MSPS、µModule®データ・アクイジション(DAQ)ソリューションであるADAQ7767-1を簡単に評価できます。ダウンロード可能な評価用ソフトウェアと組み合わせて使用することで、ADAQ7767-1の機能を細かく構成し、時間領域と周波数領域で変換結果を表示できます。

EV-ADAQ7767-1FMC1Zは、システム・デモンストレーション・プラットフォーム・ボードSDP-H1を介してPCのUSBポートに接続します。デフォルトでは、3.3VレールがSDP-H1によって供給され、内蔵の電源ソリューションによって±15Vと+5.3Vにレギュレーションされて、ADAQ7767-1とそのサポート部品に電力が供給されます。様々な入力タイプにわたってADAQ7767-1を評価するために、集積電子圧電(IEPE)インターフェイスと一対の入力バッファが含まれています。

ADAQ7767-1の詳細は、ADAQ7767-1のデータシートに記載されています。EV-ADAQ7767-1FMC1Z評価用ボードを使用する際は、このユーザ・ガイドと併せてADAQ7767-1のデータシートを参照してください。現在の回路図、レイアウト、部品表については、EVAL-ADAQ7767-1製品ページを参照してください。

EVAL-ADAQ7767-1
EVAL ADAQ7767 1

最新のディスカッション

ADAQ7767-1に関するディスカッションはまだありません。意見を投稿しますか?

EngineerZone®でディスカッションを始める

最近表示した製品