FAQ(よくある質問) & RAQ(珍問/難問集)

  • 今回はコンバータ・ノイズについて!― 第2部

    Q. A/Dコンバータのノイズに比べて抵抗ノイズはどうなんですか?
  • 第1部ではノイズ指数(NF)の問題点を取り上げました。そこでノイズ・スペクトル密度(NSD)に注目したことを思い出してください。以下にその理由を説明します。

    今回はコンバータ・ノイズについて!― 第2部

    A/Dコンバータの全体的なNSD性能は、実際には熱ノイズ、ジッタ、量子化ノイズなど、いくつかのパラメータからなっており、仕様規定された帯域幅(BW)でのS/N比(SNR)です。サンプリングされている信号において、設計者がコンバータの分解可能な最小の要素となる「ステップ」を解明するには、そのコンバータのデータシートに公表されているS/N比の数値が現実的な見通しを得る上での手がかりになります。このステップとは、最下位ビットまたはLSB(Least Signi cant Bit) とも呼ばれます。コンバータの分解能ビット数Nと入力フルスケール値が与えられると、次の式を用いてS/N比とLSBサイズを決定することができます。SNR = 20*log (Vsignal-rms / Vnoise-rms)、LSB = (VrmsFullscale/(2^N)

    この式を変形すると、コンバータのノイズを求めることができます(Vnoise-rms = Vsignal-rms*10^-SNR/20)。したがって、代表的な80MSPSの16ビットA/DコンバータでS/N比が80dB、入力フルスケールが2Vppの場合、Vnoise-rms = 70.7uVrms、つまり LSBサイズは10.8uVrmsになります。

    では、抵抗ノイズを調べてみましょう。抵抗ノイズはVresn = sqrt(4*k*T*BW*Resistance)と定義されます。したがって、1キロオームの抵抗は1ヘル ツのBWに約4nVのノイズを付加します。ここで、Tはケルビン温度(室温=290K)、BWは帯域幅、kはボルツマン定数(1.38x10E-23ワット/秒/ケルビン)です。コンバータに関しては、抵抗ノイズをあまり心配しなくてよさそうに見えますが、油断は禁物です。

    では次に、NFを低下させ、感度を高める方法を考えてみましょう。これには、コンバータのフロントエンド設計にゲインと抵抗を追加します。パッシブ・フロントエンドの場合、入力フルスケールが半分になるとNFは6dBだけ下がります。ただし、これとは相関しない、抵抗ノイズについても考慮しておく必要があります。

    シグナル・チェーンのゲインが2であることにより、50オーム抵抗は実効値では4.4uVrmsとなり、反対側にある200オーム終端抵抗によって、ノイズはさらに14.4uVrms上乗せされます。これら2つの無相関ノイズ源の2乗和の平方根(RSS)によって、合計ノイズは20.3uVrmsになります。これは2LSBに相当します。

    ここで気をつけなければならないのは、いくらかのゲインが与えられたとしても、抵抗ノイズの観点からはコンバータ・ノイズの方がはるかに大きいことです。しかし、シグナル・チェーンの全体を通してより高い値の抵抗でゲインが設定された場合、ノイズの総和で見るとS/N比はすぐに悪化してしまいます(LSB=1ビット=6dB)。シグナル・チェーンでゲインを用いることには用心してください。あっという間にNFが悪化してしまいます。





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    技術情報誌 Analog Dialogue
    ADC Input Noise: The Good, The Bad, and The Ugly. Is No Noise Good Noise?
    Using Histogram Techniques to Measure A/D Converter Noise

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