3mm × 4mmのフットプリントでチャンネルあたり2Aの電流を生成する3.6V入力、デュアル出力のµModule降圧レギュレータ
はじめに
LTM4691は、高効率デュアル出力のμModule®降圧レギュレータで、2.25V~3.6Vの入力電圧で各チャンネルに2Aの連続電流を出力する機能があります。このスイッチモード電源は、3mm × 4mm × 1.18mmの小型LGAパッケージで提供されます。この小さいフットプリント上に、スイッチング・コントローラ、パワーFET、インダクタ他、すべての補助部品を実装することができます。各出力は、抵抗を使用して0.5V~2.5Vの範囲で個別に設定可能です。
LTM4691は、数個の小型コンデンサと小型抵抗を加えるだけで1出力につき2Aを供給できます。このμModuleレギュレータには帰還ループ補償が内蔵されているため、追加部品数の削減が可能で、部品サイズも縮小できます。スイッチング周波数は外付け部品や外部入力がない場合、2MHzにデフォルト設定されますが、1MHz~3MHzの外部クロックに同期することも可能です。帰還ループの性能を最大限に発揮させるには、ほんの数個の小型コンデンサを外付けするだけで内部補償ループを補完することができます。これにより、十分な安定性マージンが確保され、優れたトランジェント性能が得られます。他の機能として、PGOOD信号、出力過電圧保護、過熱保護、高精度動作閾値、出力短絡保護が備わっています。
すべてセラミック・コンデンサを使用した小型ソリューション
低電圧DACと外部信号調整を使用することは、産業用アプリケーションで必要な高電圧出力振幅とスパンを生成する代替方法です。 繰り返しますが、考慮に値する重要なトレードオフがあり図3に、すべてセラミック・コンデンサを使用して小型ソリューションを実現する回路図を示します。この回路は、LTM4691の内部回路の利点を最大限に活用しています。図2は、この小型ソリューションの写真です。図4、5、6、7にDC2910Aデモ・ボードでの熱性能、効率、および負荷ステップ性能を示します。
まとめ
LTM4691は小さいフットプリントと低背を特長としているため、省スペースに収まります。また、コンパクト設計で同様に重要であると思われる点は、LTM4691は熱性能と熱効率が高いため、大きな放熱部品がほとんど不要であるということです。そして、トランジェント性能や出力安定性を損なうことなく、小型パッケージに収容されています。