AD9695

新規設計に推奨

14 ビット、1300 MSPS/625 MSPS、JESD204B 対応のデュアル A/D コンバータ

利用上の注意

本データシートの英語以外の言語への翻訳はユーザの便宜のために提供されるものであり、リビジョンが古い場合があります。最新の内容については、必ず最新の英語版をご参照ください。

なお、日本語版のデータシートは基本的に「Rev.0」(リビジョン0)で作成されています。そのため、英語版が後に改訂され、複数製品のデータシートがひとつに統一された場合、同じ「Rev.0」の日本語版のデータシートが異なる製品のデータシートとして表示されることがあります。たとえば、「ADM3307E」の場合、日本語データシートをクリックすると「ADM3311E」が表示されます。これは、英語版のデータシートが複数の製品で共有できるように1本化され、「ADM3307E/ADM3310E/ADM3311E/ADM3312E/ADM3315E」(Rev.J)と改訂されたからで、決して誤ってリンクが張られているわけではありません。和文化されたデータシートを少しでも有効に活用していただくためにこのような方法をとっておりますので、ご了解ください。

アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に関して、あるいはその利用によって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様は予告なしに変更する場合があります。本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。

Viewing:

製品情報

  • JESD204B(サブクラス 1)にコード化されたシリアル・デジタル出力
    • レーン・レート: 最大 16 Gbps
  • 1300 MSPS での全電力: 1.6 W
    • ADC チャンネルあたり 800 mW
  • S/N 比 = 172 MHz で 65.6 dBFS(入力範囲: 1.59 Vp-p
  • SFDR = 172.3 MHz で 78 dBFS(入力範囲: 1.59 Vp-p
  • ノイズ密度
    • −153.9 dBFS/Hz(入力範囲: 1.59 Vp-p
    • −155.6 dBFS/Hz(入力範囲: 2.04 Vp-p
  • 動作電源電圧: 0.95 V、1.8 V、2.5 V
  • ミッシング・コードなし
  • 内部 ADC 電圧リファレンス
  • 柔軟な入力範囲
    • 1.36 Vp-p ~ 2.04 Vp-p(代表値 1.59 Vp-p
  • 使用可能なアナログ入力フルパワー帯域幅: 2 GHz
  • チャンネル絶縁/クロストーク: 95 dB 超
  • 振幅検出ビットによる効率的な AGC 実装
  • ADC チャンネルあたり 2 個のデジタル・ダウンコンバータ内蔵
    • 48 ビット NCO
    • プログラマブルなデシメーション・レート
  • 差動クロック入力
  • SPI 制御
    • 2 分周と 4 分周の整数クロック
    • 柔軟な JESD204B レーン構成
  • オンチップのディザリングで小信号の直線性を改善

AD9695 は、14 ビットの 1300 MSPS/625 MSPS デュアル A/D コンバータ(ADC)です。バッファとサンプル&ホールド回路を内蔵し、低消費電力、小型化、使いやすさを考慮した設計になっています。また、最大 2 GHz の広帯域アナログ信号を直接サンプリングできる通信アプリケーションをサポートするように設計されています。この ADC の入力の −3 dB 帯域幅は 2 GHz です。AD9695 は、広い入力帯域幅、高サンプリング・レート、優れた直線性、および低消費電力を小型パッケージで実現できるように最適化されています。

デュアル ADC コアは、出力誤差補正ロジックを内蔵する多段の差動パイプライン・アーキテクチャを採用しています。各 ADC は広帯域幅の入力を備えており、サポートされている多様な入力範囲から選択できます。また、電圧リファレンスを内蔵しているので設計が容易です。アナログ入力とクロック信号は差動入力です。ADC のデータ出力は内部でクロスバー・マルチプレクサを通して 4 つのデジタル・ダウンコンバータ(DDC)に接続されています。各 DDC は 48 ビット周波数変換器(数値制御発振器(NCO))とデシメーション・フィルタの複数の信号処理段で構成されています。NCO では最大 16 のプリセット帯域を汎用入出力(GPIO)ピンで選択するか、あるいはコヒーレントな高速周波数ホッピング・メカニズムを使って帯域を選択します。DDC モード間の AD9695 の動作は、SPI でプログラム可能なプロファイルを介して選択可能です。

AD9695 は DDC ブロックの他に、通信用レシーバーの自動ゲイン制御(AGC)機能を簡素化するいくつかの機能を備えています。プログラマブル閾値検出器により、ADC のレジスタ 0x0245 の高速検出コントロール・ビットを使って、入力信号電力をモニタリングすることができます。入力信号レベルがプログラマブルな閾値を超えると、高速検出インジケータがハイ・レベルになります。この閾値インジケータは遅延が小さいため、短時間でシステムのゲインを下げて ADC 入力のオーバーレンジ状態を回避することができます。AD9695 は、高速検出出力に加え、信号モニタリング機能も備えています。信号モニタリング・ブロックは、ADC でデジタル化される信号に関する追加情報を提供します。

サブクラス 1 JESD204B に基づく高速シリアル出力は、DDC の構成と受信ロジック・デバイスの許容レーン・レートに応じて、1 レーン、2 レーン、4 レーンのいずれかのレーン構成にすることができます。マルチデバイス同期は、SYSREF± と SYNCINB± 入力ピンによってサポートされています。

AD9695 には必要に応じて大幅な省電力を可能にする柔軟なパワーダウン・オプションがあります。これらの機能はすべて 3 線式シリアル・ポート・インターフェース(SPI)か PDWN/STBY ピンを使ってプログラムできます。

AD9695 は 64 ピンの無鉛 LFCSP パッケージを採用し、−40 °C ~ +105 °C のジャンクション温度範囲で仕様が規定されています。この製品は 1 つ以上の米国の特許または国際特許によって保護されている可能性があります。

このデータシートでは、FD_A/GPIO_A0 などの複数機能を持つピンは、全機能を表すピン名で表記するか、あるいは特定の機能のみが該当するところでは FD_A のようにピンの 1 つの機能で表記しています。


製品のハイライト

  1. チャンネルあたりの消費電力が低い。
  2. 最大 16 Gbps をサポートする JESD204B レーン・レート。
  3. フルパワー帯域幅が広く、最大 2 GHz の信号の中間周波数(IF)サンプリングが可能。
  4. バッファを備えた入力なのでフィルタの設計と実装が容易。
  5. 内蔵の 4 個の広帯域デシメーション・フィルタと NCO ブロックにより、マルチバンド・レシーバーをサポート。
  6. プログラマブルな高速オーバーレンジ検出。
  7. システム温度管理用のオンチップ温度ダイオード。

アプリケーション

  • 通信
  • ダイバーシティ・マルチバンド、マルチモード・デジタル・レシーバー
    • 3G/4G、TD-SCDMA、WCDMA、GSM、LTE
  • 汎用ソフトウェア無線
  • 超広帯域衛星受信機
  • 計測器
    • オシロスコープ
    • スペクトラム・アナライザ
    • ネットワーク・アナライザ
    • 統合型 RF テスト・ソリューション
  • レーダー
  • 電子支援手段(ESM)、電子対抗手段(ECM)、対電子妨害対抗手段(ECCM)
  • 高速データ・アクイジション・システム
  • DOCSIS 3.0 CMTS アップストリーム受信パス
  • 光ファイバ/同軸ハイブリッド型デジタル・リバース・パス・レシーバー
  • 広帯域デジタル・プリディストーション

AD9695
14 ビット、1300 MSPS/625 MSPS、JESD204B 対応のデュアル A/D コンバータ
AD9695 Functional Block Diagram AD9695 Pin Configuration
myAnalogに追加

myAnalogの製品セクション(通知受け取り)、既存/新規プロジェクトに製品を追加する。

新規プロジェクトを作成
質問する
サポート

アナログ・デバイセズのサポート・ページはアナログ・デバイセズへのあらゆるご質問にお答えするワンストップ・ポータルです。


ドキュメント

さらに詳しく
myAnalogに追加

myAnalogのリソース・セクション、既存/新規プロジェクトにメディアを追加する。

新規プロジェクトを作成

ソフトウェア・リソース

デバイス・ドライバ 1


ハードウェア・エコシステム

製品モデル 製品ライフサイクル 詳細
クロックIC 5
LTC6951 最終販売 超低ジッタ VCO内蔵の複数出力 クロック・シンセサイザ
LTC6952 最終販売 11 の出力を備えた、JESD204B/JESD204C をサポートする超低ジッタ 4.5 GHz PLL
HMC7044 新規設計に推奨

JESD204B / JESD204 用機能付き、3.2 GHz、14 出力、高性能ジッター減衰器

AD9528 新規設計に推奨

クロック・ジェネレータ、14 LVDS / HSTL出力、JESD204B対応

※英文データシート(Rev.C)、和文データシート(Rev.0)に対する正誤表があります

LTC6953 最終販売 11 の出力を備えた、JESD204B/JESD204C をサポートする超低ジッタ 4.5 GHz クロック分配器
ファンアウト・バッファ & スプリッタ 2
LTC6955 最終販売 超低ジッタ、7.5 GHz、11 出力ファンアウト・バッファ・ファミリー
HMC7043 新規設計に推奨

JESD204B/JESD204C 用機能付き、3.2 GHz、14 出力、高性能ファンアウト・バッファ

Modal heading
myAnalogに追加

myAnalogの製品セクション(通知受け取り)、既存/新規プロジェクトに製品を追加する。

新規プロジェクトを作成

ツールおよびシミュレーション

Virtual Eval(仮想評価、 ベータ版)

Virtual Evalは、ADC、DAC、およびその応用製品評価を支援するウェブベースの設計ツールです。アナログ・デバイセズのサーバ上にあるモデルを使用して、重要な部品の性能特性をわずか数秒でシミュレートします。使用時は、入力トーンや外部ジッタなどの動作条件のほか、ゲインやデジタル・ダウンコンバージョンといったデバイス機能を設定してください。ノイズ、歪み、分解能、FFT、タイミング図、周波数応答プロット、その他さまざまな性能特性を確認することができます。

ツールを開く

IBISモデル 1

AD9208/AD9689/AD9694/AD9695 AMI Model

ツールを開く

ADC Companion Transport Layer RTL Code Generator Tool

This command line executable tool generates a Verilog module which implements the JESD204 receive transport layer. The user specifies in a configuration file one or more modes to be supported by the transport layer module. These modes are defined as a set of JESD204 parameter values: L, M, F, S, N', and CF. The transport layer converts JESD204 lane data output from a JESD204 link layer IP to a data bus with a fixed width, containing interleaved virtual converter samples. Both JESD204B and JESD204C link layers are supported.

ツールを開く

Sパラメータ 1

LTspice

LTspice®は、無料で提供される強力で高速な回路シミュレータと回路図入力、波形ビューワに改善を加え、アナログ回路のシミュレーションを容易にするためのモデルを搭載しています。

 


評価用キット

eval board
ADS8-V1EBZ

ADS8-V1評価用ボード

機能と利点

  • Xilinx Kintex Ultrascale XCKU040-3FFVA1156E FPGA。
  • 1つのFMC+コネクタ。
  • 20個の16Gbpsトランシーバーを1つのFMC+コネクタでサポート。
  • DDR4 SDRAM。
  • シンプルなUSB 3.0ポート・インターフェース。

製品詳細

指定のアナログ・デバイセズ高速ADC評価用ボードに接続すると、ADS8-V1はデータ・アクイジション・ボードとして機能します。最高速のJESD204B A/Dコンバータをサポートするように設計されたADS8-V1のFPGAは、データ・トランスミッタのADCに対してデータ・レシーバーとして動作します。

eval board
EVAL-AD9695

AD9695 評価用ボード

機能と利点

  • AD9695-1300/AD9695-625 用のフル機能評価用ボード。
  • JESD204B コーディング・シリアル・デジタル出力で、最大 16 Gbps/レーンのレーン・レートをサポート。
  • フルパワー帯域幅が広く、最大 2 GHz の信号の IF サンプリングが可能。
  • 内蔵の 4 個の広帯域デシメーション・フィルタと NCO ブロックにより、マルチバンド・レシーバーをサポート。
  • フレキシブルな SPI インターフェースで製品の各種特性と機能を制御し、必要なシステム条件をクリア。
  • プログラマブルな高速オーバーレンジ検出と信号モニタリング。

製品詳細

AD9695-1300EBZ/AD9695-625EBZ は、14 ビットの 1300 MSPS/625 MSPS デュアル A/D コンバータ(ADC)である AD9695 に対応しています。ロー・パワー、小型化、使いやすさを目指して設計されたオンチップ・バッファとサンプル&ホールド回路を備えたデバイスです。最大で 2 GHz のアナログ信号のダイレクト RF サンプリングに対応するように設計されています。AD9695 は、広い入力帯域幅、高サンプリング・レート、優れた直線性、ロー・パワーを小型パッケージで実現できるように最適化されています。

このリファレンス設計により、ADC をさまざまなモードおよび構成で動作させるのに必要なサポート回路がすべて提供されます。ADS7-V2EBZ データ・キャプチャ・カードを直接操作できるように設計されているので、ユーザーはキャプチャされたデータを分析用にダウンロードできます。デバイス制御とその後のデータ分析は、ACE ソフトウェア・パッケージを使って行えるようになっています。

AD9697は消費電力が違うだけで性能はAD9695と同じなのでAD9695-1300EBZ を使用して評価する事ができます。

ADS8-V1EBZ
ADS8-V1評価用ボード
ADS8-V1EBZANGLE-web ADS8-V1EBZBOTTOM-web ADS8-V1 Evaluation Board (top)
EVAL-AD9695
AD9695 評価用ボード
AD9695 Evaluation Board

最新のディスカッション

最近表示した製品