ADR1001は、単一チップに完全に統合された超低ドリフトの埋め込みツェナー高精度電圧リファレンス・ソリューションです。LTZ1000に必要なシグナル・コンディショニング回路全体を1つのチップに統合することで、全体的なソリューション面積を大幅に削減すると共に、個別の回路ソリューションを構築する際の多くの課題を排除して設計プロセスを簡素化します。

オン・チップ・ヒーターとアナログ・デバイセズの埋め込みツェナー技術を組み合わせることで、ADR1001は1ppm未満の温度係数性能と10ppm未満の長期ドリフト性能を実現できます。あらゆる面でクラス最高の精度が確保されていることに加え、コストと設計の労力を削減する使いやすい機能が取り入れられています。これらの機能には、ピンプログラマブルな内部サーモスタット、抵抗によりプログラム可能なヒーター電流制限、オープンコレクタのパワーグッド・フラグ・ピン、ハーメチック表面実装パッケージのほか、マッチングされた追加の抵抗ペアが含まれます。デフォルトでは、TSETピンに外部抵抗が接続されていない場合の温度設定点は70°Cで、HTR_ILIMがHTR_GNDに短絡されている場合の内部ヒーター電流制限は100mAです。

内蔵された薄膜抵抗とオン・チップ・バッファを使用して、最新の高精度コンバータと互換性のある標準出力電圧リファレンス値を提供できます。ADR1001分圧器ネットワークと出力バッファの組み合わせは、初期精度±0.25%以内に調整されています。更に、マッチングされた抵抗のペアもチップ上に搭載されているため、出力精度やドリフトへの影響を最小限に抑えながら、負の電圧リファレンスやゲイン2を簡単に生成できます。

ADR1001は、20端子リードレス・チップ・キャリア（LCC）のセラミック・ハーメチック・パッケージを採用しています。表面実装セラミック・パッケージを使用すると、従来のスルーホール・メタル・キャン・パッケージのハーメチック封止を維持しながら、スルーホール部品のハンダ付け手順を省略できます。