AD9388A

AD9388Aは、高品質、シングルチップのグラフィックス・デジタイザで、2:1のマルチプレクスされたHDMI™レシーバを内蔵しています。

AD9388Aは、1つのメイン・コンポーネント・プロセッサ（CP）、これはRGBグラフィックを含むYPrPbとRGBコンポーネント・フォーマットを処理する、からなっています。またCPはHDMIレジーバからのビデオ信号も処理します。AD9388Aは、アナログ・モード動作で、HDMIソースと選択されたHDMIポート・アクティブ間でのHDCPリンクを保持することができます。このことは、アナログとHDMIモード間の高速切り替えを可能にします。

AD9388Aは、コンポーネントのRGBまたはYPrPbビデオ信号を、デジタルのYcrCbまたはRGBピクセル出力ストリームへのデコーディングをサポートします。サポートするコンポーネント・ビデオは、525i、625i、525p、625p、720p、1080i、1080p、1250i標準、およびその他多くのHDやSMPTE標準です。グラフィックス・デジタイジングもまたAD9388Aによってサポートされます。AD9388AはVGA～UXGAのレートのRGBグラフィック信号ををデジタイジングして、これらをデジタルのRGBまたはYCrCbピクセル出力ストリームに変換する機能もあります。

AD9388Aはデュアル入力のHDMI互換レシーバを採用しており、最大1080pまでのHDTVフォーマットと最大表示分解能UXGA（1600×1200＠60Hz）をサポートします。暗号化されたビデオの受信もHDCPを含めて可能となっています。さらに、HDMIレシーバはまた、最長30mまでの長さのケーブルとのインターフェースでの堅牢な動作を確実にするためのアダプティブ･イコライゼーション機能も備えています。HDMIレシーバは、オーディオ出力での可聴な外部騒音を防止するミュート制御のような、斬新なオーディオ機能も備えています。

AD9338Aの派生製品、AD9338ABSTZ-A5は1つのアナログと1つのデジタル入力で構成されています、も入手可能となっています。業務用アプリケーションを実現するための、HDCP処理と暗号解読の必要のないAD9388ABSTZ-5P派生製品が用意されています。このことは、HDCPアダプタのないユーザーはAD9388Aを注文する必要がないことになります。（これらの派生製品についての詳細は、英語データシートに掲載の「オーダー・ガイド（Ordering Guide）」を参照してください。）

最新のCMOS製造プロセスで製造されて、AD9388Aは省スペースの144リード表面実装、RoHS準拠のプラスティックLQFPパッケージを採用しており、－40℃～＋85℃の温度範囲にわたって仕様化されています。