SDR: ソフトウェア無線
想像できたでしょうか
災害救助隊が臨機応変にさまざまな周波数や方式で通信できる時代を・・・
災害時の初動対応。救援や鎮静化にあたるスタッフにとって、もっとも避けたい事態―、それは“孤立無援”。過酷かつ危険な環境において、通信は“命綱”と言っても過言ではありません。
こうしたミッション・クリティカルな状況で使用される無線端末には、当然、さまざまな要件が、極めてシビアに求められます。頑丈さはもちろん、フットワークを妨げない、軽量性。バッテリー交換の手間を省く、低消費電力。作業をストップさせない、シンプルな操作性。そして、トラブルが起こりにくい、高信頼性。すべての要件を満たす打開策はあるでしょうか。
ミックスド・シグナルという打開策
この難問に対して、私たちアナログ・デバイセズが提案するのが、“ミックスド・シグナル”技術をベースにしたSDR(Software Defined Radio: ソフトウェア無線)ソリューションです。既存のSDRソリューションの多くは、複数のディスクリート製品を組み合わせて構成しているため、サイズと消費電力が大きくなる傾向にあります。一方、“ミックスド・シグナル”は、アナログ回路とデジタル回路をワンチップに集積するため、サイズと消費電力を小さく抑えることが可能です。また、プログラマブル回路も集積できるので、設計、試作も短期間で済み、かつ新規格への対応、新機能の追加も容易に行えます。
無線端末が自ら周波数を選択
さらに、このソリューションを用いれば、動作モードの切り替えにユーザーの手を煩わせることもありません。無線端末が自ら、その環境下で使用可能な周波数と通信リンクを割り出し、動作モードを自動で切り替える。このような機能も容易に実現可能です。
また、アナログ・デバイセズのSDRソリューションは、事前に性能・信頼性の実証試験を経ているため、ミッション・クリティカルなシステムにも、安心して組み込めます。
お客様と共に想像の先へ、50年の英知 世界をリードする信号処理技術で「アナログとデジタル」「夢と現実」との懸け橋を担ってきたアナログ・デバイセズ。私たちはこれか らも、夢とプロセスをお客様と共有しながら、イノベーションを加速し、ブレークスルーを生む、新たなソリューションを切り拓いてまいります。想像を超える可能性を―50年目のアナログ・デバイセズ。 |
無線通信の設計を革新するSDR技術
SDR(ソフトウェア無線)は、無線/ベースバンド・トランシーバとデジタル処理アーキテクチャを混載した無線プラットフォームです。先進のSDR技術を駆使したアナログ・デバイセズの無線トランシーバは、設計者にさまざまなメリットを提供し、無線端末設計のあり方を革新します。
メリット1: 拡張への対応
無線トランシーバに搭載された全ての機能は、高度なプログラミングが可能です。将来の拡張にも容易に対応できます。また、新しいプロトコルへのアップグレードや、新機能の追加の際に、通信を停止させる必要もありません。
メリット2: 設計期間の短縮
提供される無線トランシーバは、動作/信頼性について実証試験済みです。また、既存のハードウェア/ソフトウェア・リファレンス設計も利用可能です。そのため、設計リスクを抑えながら市場投入までの期間を短縮できます。
メリット3: 端末の小型化
この無線トランシーバは信頼性とロバスト性に優れた、小型/高集積のワンチップ・ソリューションです。そのため、業務レベルの機能/性能を、小型のハンドヘルド型機器で実現できます。
メリット4: シンプル操作
このソリューションは設計者だけでなく、無線端末の使用者にも利点をもたらします。たとえば、次のような機能を実現可能です。 使用環境下で、無線端末が自ら利用可能な周波数帯を走査、解析、分類し、通信リンクを特定。さらに、特定したリンクで送受信が行えるように動作モード(周波数)を自己調整。 この機能により、使用者は特別な知識やスキルがなくても操作可能になります。また、低消費電力のため、使用者はバッテリー交換/充電の手間も省けます。