チョッパ・アンプの入力電流ノイズの解析、偶数次高調波の折り返し効果の影響を解き明かす

概要

本稿では、チョッパ・アンプの入力電流ノイズを理論的に解析する方法と実測結果を示します。対象とするのは、入力容量が10pF、電圧ノイズのパワー・スペクトル密度が5.6nV/√Hz、ユニティ・ゲイン帯域幅が4MHzのチョッパ・アンプです。クローズドループ・ゲインが高い場合、入力電流ノイズの支配的成分は、入力チョッパ(入力に対してチョッパ制御を行う回路)によって発生する動的コンダクタンスの熱ノイズとなります。また、本稿で示す理論的な解析により、入力電流に影響を及ぼすもう1つのノイズ源は、入力チョッパにおいて動的コンダクタンスによってサンプリングされるアンプの電圧ノイズであることがわかります。更に・・・・・・

 

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参考資料

1 Christian Enz、Gabor C. Temes「Circuit Techniques for Reducing the Effect of Op Amp Imperfections: Auto-Zeroing,Correlated Double Sampling , and Chopper Stabilization(オペアンプの不完全性の影響を軽減する回路手法:オートゼロ、相関二重サンプリング、チョッパ安定化)」Proceedings of the IEEE、vol.84、no.9、pp.1320-1324、1996年9月

2 楠田義憲「Reducing Switching Artifacts in Chopper Amplifiers(チョッパ・アンプのスイッチング動作によって生じるアーティファクトの低減)」博士論文、デルフト工科大学、オランダ、2018年5月

3 Qinwen Fan、Johan Huijsing、Kofi Makinwa「Input Characteristics of a Chopped Multi- Path Current Feedback Instrumentation Amplifier(電流帰還型のチョップド・マルチパス計装アンプの入力特性)」2011 4th IEEE International Workshop on Advances in Sensors and Interfaces (IWASI)、2011年6月

4 Jiawei Xu、Qinwen Fan、Johan Huijsing、Chris Van Hoof 、Refet Firat Yazicioglu 、Kofi Makinwa「Measurement and Analysis of Input Current Noise in Chopper Amplifiers(チョッパ・アンプの入力電流ノイズの測定と解析)」IEEE Journal of Solid-State Circuits、vol.48、no.7、pp.1575 ~1584、2013年7月

5 Dietmar Drung、Christian Krause「Excess Current Noise in Amplifiers with Switched Input( スイッチド入力を備えるアンプの過剰な電流ノイズ) 」IEEE Transactions on Instrumentation and Measurement、vol.64、no.6、pp.1455~1459、2015年6月

6 楠田義憲「A 5.6 nV/√Hz Chopper Operational Amplifier Achieving a 0.5μV Maximum Offset Over Rail-to-Rail Input Range with Adaptive Clock Boosting Technique(適応型クロック・ブースト手法により、レールtoレール入力範囲でオフセットを最大0.5μVに抑える5.6nV/√Hzの低ノイズ・チョッパ・アンプ)」IEEE Journal of Solid-State Circuits、vol.51、no.9、pp.2119 ~2128、2016年9月

7 Ken Kundert「Simulating Switched-Capacitor Filters with SpectreRF(Spectre RFによるスイッチド・キャパシタ・フィルタのシミュレーション)」Designer ’s Guide Consulting, Inc. 、2006年7月

8 LMP2021データシート、Texas Instruments、2009年9月

9 MAX44250データシート、Maxim Integrated、2011年10月

10 OPA388データシート、Texas Instruments、2016年12月

Yoshinori Kusuda

楠田義憲

楠田義憲は、東京工業大学で物理電子工学修士号を取得して卒業した後、2004年にアナログ・デバイセズのジャパン・デザイン・センターに入社しました。現在はサンノゼ(カリフォルニア州)を本拠とし、アナログ・デバイセズのリニア製品およびソリューション・グループで勤務しています。スタンドアロン・アンプやアプリケーションに特化したミックスドシグナル製品を含む高精度CMOSアナログ設計に従事しています。この仕事により、IEEEのカンファレンスおよび論文誌での口頭発表および論文発表に加え、10件の米国特許が成立しました。2015年から2018年まで、デルフト工科大学のElectronic Instrumentation Laboratoryにゲストとして登録され、チョッパー・アンプ内のスイッチング・アーティファクトの削減に関する博士号を取得しました。