図1.の回路はプロセスコントロール・システムとそのアクチュ エータ間の通信を行う4 mA-20 mA 電流ループ・トランスミッ タです。この回路はコスト・パーフォーマンスが優れていると ともに、産業界で最も低電力のソルーションです。4 mA-20 mA 電流ループはデジタル又はアナログ入力、出力のプログラマブ ル・ロジック・コントローラー(PLCs)や分散制御システム (DCS’s)に広範囲に使用されてきました。電流ループ・イン ターフェースが一般的に利用される理由は長距離強ノイズ耐性 データ伝送としてもっともコスト・パーフォーマンスの良い方 法だからです。低電力デュアル・オペアンプ AD8657 、DACの AD5621 とリファレンス ADR125と、リファレンス の組み合わせを使用する事に よりマイクロコントローラやデジタル・アイソレータのような より高電力のデバイスにより多くの電力を振り分ける事ができ ます。 回路の出力電流は0 mA - 20 mA です。 一般的に出力電 流4 mA -20 mA の範囲はDAC 又はマイクロコントローラの入 力コントロールの入力範囲に対応しており、0 mA -4 mA の出力 電流範囲は時折故障状態を診断するために使用されます。
12 ビット、5V 駆動のAD5621 の標準的な電源電流は75 μA です。 AD8657 は入力/出力がレールto レールのデュアル・オペアンプ で、18 V までの高電圧動作が可能なオペアンプとしては現在産 業界で供給可能な最も低電力のオペアンプの1つです(フルの 電源電圧と入力同相範囲に渡り22 μA)。高精度、マイクロパ ワー、5 V バンドギャップ・リファレンスのADR125 は消費電 流が95 μA のみです。これら3 つのデバイスの消費電流の合計 は192 μAtype です。
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図1.低電力4mA-20mA プロセス・コントロール電流ループ(簡略化した回路:全部の接続やデカプリングは示されていません。)
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工業用プロセス・コントロールのモジュールでは、 4 mA-20 mA 電流ループ・トランスミッタがコントロール・ユニットとアク チュエータ間の通信手段として使用されます。12 ビットDAC のAD5621 はコントロール・ユニットに配置され、入力コード の関数として0 V~5 V の出力電圧(VDAC)を発生します。コー ドはSPI インターフェースを介して設定されます。入力コード と出力電圧の理想的な関係は次式で与えられます。
VREF ADR125 の出力でAD5621 の電源になります。
D は、AD5621 にロードされるバイナリ・コードの10 進数相当
値です。
DAC 出力電圧は検出抵抗RSENSEを流れる電流を設定します。
RSENSEを流れる電流はVDACの関数として0 mA から2 mA まで 変化します。 この電流はR1 を流れて電圧を発生し、 アンプ AD8657(A2)の非反転入力の電圧を決定します。A2 のAD8657 は閉ループなので反転入力電圧は非反転入力と同じ電圧になり ます。従って、R1 を流れる電流は R2 を流れる電流に対してフ ァクタ10 でミラーの関係になっています。この関係を式3 に示 します。
With VDAC の0 V ~ 5 V の範囲で、回路は0 mA ~20 mA の電流出力 を発生します。
AD5621 はnanoDAC ファミリーの12 ビットDAC でリファレン スADR125 の5 V 出力電圧で駆動します。このDAC は出力バッ ファを内蔵しているので出力はレールto レールに振れ、高ダイ ナミック出力範囲になっております。AD5621 の標準的な電源 電流は5V の電源電圧で75 μA です。
この回路ソルーションにはレールto レール入力のアンプを必要 とします。デュアル・オペアンプAD8657 は低電力、レールto レールなので最適な選択です。このオペアンプは規定の電源電 圧、入力同相電圧範囲で動作する時、 電源電流は22 μAtyp です。 このオペアンプは又単位電流当たりの優れたノイズと帯域幅を 提供します。AD8657 は18 V までの電源電圧で動作するオペア ンプとしては電力が最も小さなオペアンプの1つです。
ADR125 は高精度、マイクロパワー、低ドロップアウト(LDO) の電源リファレンスです。18 V の入力電圧で、静止電流は95 μAtyp のみです。LDO 電圧リファレンスを選択した理由はコン トロール・ユニットからアクチュエータへのループ線全体の電 圧ドロップをより大きくとれるからです。ADR125 は安定化の ために出力に小さな0.1 μF コンデンサを必要とします。さらに 0.1 μF~10 μF のコンデンサを並列に追加する事により、負荷の 過度応答特性を向上する事ができます。(要求はされません が)入力コンデンサの接続をお勧めします。入力に1 μF ~10 μF のコンデンサを接続すると、突然の電源電圧変化があった場 合の過度応答を改善します。さらにコンデンサ0.1 μF を並列に 追加すると電源ノイズの低減に役立ちます。
(図1.には示されていませんが)バイパス用コンデンサが必要 です。この場合、0.1 μF セラミック・コンデンサと並列の10 μF タンタルコンデンサは各デュアル・オペアンプの各電源ピンに 接続する必要があります。適切なデカップリング技術の詳細は Tutorial MT-101 に記述されています。
この回路は0 mA - 20 mA の電流を出力します。図2.は この回路 から250 Ω 負荷抵抗に流れる出力電流の測定値を示します。図 3.は出力電流の誤差曲線です。
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図2.0 mA -20 mA 出力電流
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図3.出力電流誤差曲線
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14ビット又は16ビット分解能ソルーションには、それぞれ AD5641、又は AD5662をご検討ください。 AD8657の代わりに6 V CMOSオペアンプのADA4665-2 を使用する事もできます。ASA4665-2はコスト・パーフォーマンスがより優れており、電圧ノイズもさらに低くなりますが、電源電流は高くなります。
このアプリケーションのためにオペアンプを選択する時、入力同相電圧範囲や電源電圧が常にオペアンプの仕様を超えない事を確認してください。
より高い電源電圧に対しては、36Vまでの電源電圧で動作可能な電圧リファレンスADR02 をご検討ください。
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ご意見、ご提案などございましたら、アナログ・デバイセズ広報・宣伝部にメールにてお知らせください。 |