ハードウェアおよびソフトウェアの詳細
ソフトウェア(GUI、ドライバ))
GUIのダウンロードについては、Maximの担当者までご連絡ください。
Future Technology Devices International (FTDI)のドライバインストールガイドがFTDIのウェブページで提供されています(https://www.ftdichip.com/Drivers/VCP.htm)。
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スイッチトキャパシタコンバータ、残量ゲージ、チャージャ、およびUSB-C測定ポイント
このリファレンスデザインボードは、スイッチトキャパシタコンバータ(MAX77932)、残量ゲージ(MAX17320)、バックブーストチャージャ(MAX77960)、USB-C PD (MAX77958)の性能を評価するためのさまざまなテストポイントを備えています。表2は、推奨されるテストポイントをまとめたものです。
表1. デフォルトのシャント位置とジャンパの説明(MAX77932、MAX17320、MAX77960、MAX77958の設定)。
USB-C
Default Position
Function
J9
Pin 1-2
VCIN supply to MAX77958
J32
Open
GPIO6 = pull down 330k to GND, MAX77958 slave address 0x27'h
J40
Open
GPIO6 = pull up 330k to VIO1, MAX77958 slave address 0x26'h
J41
Pin 1-2
GPIO6 = GND, MAX77958 slave address 0x25'h
J15
Pin 1-2
Connect VBUS to DCIN
J16
Pin 1-2
Connect SYS to MAX77958
J21
Pin 1-2
Connect MAX77958's SCL_M to MAX77960
J22
Pin 1-2
Connect MAX77958's SDA_M to MAX77960
J20
Pin 1-2
MAX77960's INTB to MAX77958's GPIO8
J19
Open
3.3V supply to VIO2
J33
Pin 1-2
1.8V supply to VIO2
J34
Pin 1-2
1.8V supply to VIO1
J35
Pin 1-3
MAX77958's GPIO2 to enable/disable VCIN supply
Charger
Default Position
Function
J5
Pin 2-3
OTG = I2 C control
J3
Pin 2-3
QBAT = I2 C control
J7
Pin 2-3
STBY = I2 C control
J13
Pin 1-2
Connect THM to 10k thermistor pull down to GND to indicate battery is connected and temperature is normal.
Fuel Gauge
Default Position
Function
J43
Pin 1-2
Connect MAX17320's INTB to FTDI 1
J44
Pin 1-2
Connect MAX17320's SDA to FTDI 1
J46
Pin 1-2
Connect MAX17320's SCL to FTDI 1
J38
Pin 1-2
2 CELLS configuration
J39
Pin 1-2
2 CELLS configuration
J4
Pin 5-6
402Ω to ZVC pin
Switched-Capacitor Converter
Default Position
Function
J6
Pin 1-2
1.8V supply to VIO
J36
Pin 1-2
Connect MAX77932's INT to FTDI 1
J37
Pin 1-2
Connect MAX77932's SDA to FTDI 1
J42
Pin 1-2
Connect MAX77932's SCL to FTDI 1
J26
Pin 1-2
SCC PGOOD indicator
J30
Pin 1-2
EN of SCC
J31
Open
Open
FTDI
Default Position
Function
J18
Open
Connect Vout _5V to input LDOs
J2
Pin 1-2
PVL to pull up I2 C Bus
J27
Pin 1-2
FTDI 1's SCL_FT
J29
Pin 1-2
FTDI 1's SDA_FT
J28
Pin 1-2
FTDI 1's INTB_FT
J45
Pin 2-3
PVL to pull up I2 C Bus
表2. テストポイント。
Configuration
Test Points
Description
MAX77958 + MAX77960 + MAX17320
CC1, CC2
SCL_FT, SDA_FT SCL_M, SDA_M
DCIN/GND5
SYS/PGND2
BATTP/BATTN
USB-C signals
I2 C Bus to MAX77958
I2 C Bus to MAX77960
Charger Input Voltage/VBUS
Charger Output Voltage
BATT Input (2 Cells ~7.4V)
MAX77932
OUT/PGND1
SYS/PGND2
VIO
EN
PGOOD
Output Voltage
Input Voltage
VIO Input Voltage
Enable Pin
Power Good Pin
デモ1:スイッチトキャパシタコンバータ(MAX77932)のパワーアップ/パワーダウン
図14は、MAX77932をパワーアップ/パワーダウンするMAXREFDES179リファレンスデザインボードのセットアップを示しています。
EN端子によってMAX77932をイネーブル/ディセーブルします(図15)。
I2 Cの設定によってMAX77932をイネーブル/ディセーブルします(図16)。
EN端子によってMAX77932をイネーブルし、VIO信号によってMAX77932をディセーブルします(図17)。
図14. MAXREFDES179リファレンスデザインボードのセットアップ。
図15. EN端子によってMAX77932をイネーブル/ディセーブルする。
図16. I2Cの設定によってMAX77932をイネーブル/ディセーブルする。
図17. EN端子によってMAX77932をイネーブルし、VIO信号によってMAX77932をディセーブルする。
デモ2:バッテリモード時に電源アダプタを接続する
Figure 18 shows that the MAXREFDES179 reference design board setup supports autonegotiate for the highest PD power profile. Any USB-C PD adapter between 15W to 100W can be plugged in. The default highest PD power profile is 45W (15V/3A). Follow the steps to read the status:
図19は、電源アダプタ接続時のVBUS の波形を示しています。
USB-Cのステータスを読み込み、VBUS アナログ-デジタルコンバータ(ADC)の変化を観察します(図20)。
電流ソース能力(Current SrcCap)、チャージャの設定、およびステータスを読み込みます(図21、図22)。
図23はバッテリの充電電圧および電流を示しています。
図18. EN端子によってMAX77932をイネーブルし、VIO信号によってMAX77932をディセーブルする。
図19. 最大のPD電力プロファイルの自動ネゴシエーション。
図20. VBUS ADCのステータス。
図21. 電流ソース能力(0x30)はネゴシエートされたPD電力プロファイルを表示。.
図22. チャージャの設定と詳細。
図23. 残量ゲージ(MAX17320)のGUIに表示されたバッテリの充電電圧および電流。
デモ3:別のPDプロファイルの手動ネゴシエーション
MAXREFDES179リファレンスデザインボードは、別のPDプロファイルのネゴシエーションを行うようにユーザープログラム可能です。別のPDプロファイルにプログラムするには、以下の手順を実行します。
バッテリモードセットアップ - USB-C PD電源アダプタ(USB準拠)を差し込み、GUIを接続します(図24)。
「Command」(コマンド)タブを選択した後、「Current SrcCap (0x30)」(電流ソース能力(0x30))を選択して「Write」(書込み)をクリックし、遠端デバイスの選択されたPDOおよび電流ソース能力を読み込みます。たとえば、ネゴシエートされた最大のPD電力プロファイルは15V、3Aになります(図25)。
ソース能力要求(SrcCap Request)を入力し、「Write」(書込み)をクリックして別のソース能力を要求します。たとえば、新しいPD電力プロファイルとしてPDO2 (9V、3A)を要求します(図26)。
VBUS は15Vから9Vに変化します(図27)。
「Current SrcCap (0x30)」(電流ソース能力(0x30))で新たに選択されたPDOと、USBのステータスを読み込みます(図28)。
図24. 別のPDプロファイルの手動ネゴシエーションを行うバッテリモードセットアップ。
図25. USB-Cコマンド - 別のPDプロファイルのネゴシエーションを行う前の電流ソース能力。
図26. USB-Cコマンド - PDO2 (9V、3A)のソース能力要求。
図27. VBUS が15Vから9Vに変化。
図28. 新しいPD電力プロファイルが確立された後の電流ソース能力とUSB-Cのステータス。
デモ4:GUI制御によるシンク(PPS)
MAXREFDES179リファレンスデザインボードは、別のPDプロファイルのネゴシエーションを行うようにユーザープログラム可能です。別のPDプロファイルにプログラムするには、以下の手順を実行します。
バッテリモードセットアップ - 25W USB-C PD電源アダプタ(PPS)を差し込み、GUIを接続します(図29)。
APは、VBUS 電圧および電流レベルを最適化(増減)することによって最高のバッテリ充電効率を達成するよう完全に制御することができます。
MAXREFDES179のバッテリパワーGUI上で、「Tools」(ツール)、「Run Scripts」(スクリプト実行)、「Select Scripts PPS_5V_to_11V_to_5V_2.25A」(スクリプトPPS_5V_to_11V_to_5V_2.25Aを選択)の順に選択し、
「Execute」(実行)をクリックします。スクリプトはPPS機能がイネーブルされたことを明示し、5Vから11Vまで新しいAPDO (+500mV/秒)を要求します。VBUS が11Vに達すると、スクリプトは11Vから5Vまで新しいAPDO (-500mV/秒)を要求します(図30)。
図29. PPS機能を備えたUSB-C PD電源アダプタを差し込む。.
図30. APは新しいVBUS レベル(500mV)を毎秒要求してPPS機能を実証。
デモ5:OTGモード
MAXREFDES179リファレンスデザインボードは、OTGモードを自律的にサポートしています。OTGのステータスを読み込むには、次の手順を実行します。:
OTGモードセットアップ - バッテリシミュレータをBATTP端子とBATTN端子に接続します。GUIはレジスタのステータスを読み込みます。OTGケーブル/デバイスを差し込みます(図31)。
VBUS はOTGモード時にイネーブルされます(図32)。
USB-Cのステータスを読み込み、VBUS ADCを観察します(図33)。
チャージャの設定を読み込みます(図34、図35)。
図31. OTGモードセットアップ。
図32. OTGモード時のVBUS 。
図33. USB-CのステータスはOTGモード時にイネーブル。
図34. Smart Power SelectorはOTGモード時にイネーブル。
図35. チャージャの設定はOTGモード時にイネーブル。
デモ6:パワーロールスワップ/データロールスワップ/VCONN スワップを起動
MAXREFDES179リファレンスデザインボードは、パワーロールスワップ、データロールスワップ、およびVCONN スワップを起動するようにユーザープログラム可能です。パワーロールスワップを起動するには、もう1枚のMAXREFDES179リファレンスデザインボードを接続し、以下の手順を実行します:
パワーロールスワップ/データロールスワップ/VCONN スワップ用にセットアップを行います(図36)。
「Command」(コマンド)タブを選択し、「Send Swap Request (0x37)」(スワップ要求送信(0x37))を選択します。ドロップダウンボックスで「0x2 = Power Role」を選択し、「Write」(書込み)をクリックします(図37)。
パワーロールスワップ要求が受け付けられます(図38)。
VBUS がソースからシンクに移行します(図39)。
パワーロールスワップ後のUSB-Cのステータスが正常に表示されます(図40)。
図36. パワーロールスワップ/データロールスワップ/VCONN スワップ用のセットアップ。
図37. スワップ要求の送信。
図38. パワーロールスワップの起動が成功。
図39. VBUS はパワーロールスワップ後にソースからシンクに移行。
図40. パワーロールスワップ後のUSB-Cのステータス。
データロールスワップを起動するには、以下の手順を実行します:
「Command」(コマンド)タブを選択し、「Send Swap Request (0x37)」(スワップ要求送信(0x37))を選択します。ドロップダウンボックスで「0x1 = Data Role」を選択し、「Write」(書込み)をクリックします。データロールスワップ要求が受け付けられます(図41)。
データロールスワップ後のUSB-Cのステータスが正常に表示されます(図42)。
図41. データロールスワップの起動が成功。
図42. データロールスワップの起動が成功。
VCONN スワップを起動するには、以下の手順を実行します。
「Command」(コマンド)タブを選択し、「Send Swap Request (0x37)」(スワップ要求送信(0x37))を選択します。ドロップダウンボックスで「0x3 = VCONN 」を選択し、「Write」(書込み)をクリックします。VCONNスワップ要求が受け付けられます(図43)。
VCONN がオンからオフに移行します(図44)。
VCONN スワップ後のUSB-Cのステータスが正常に表示されます(図45)。
図43. VCONN スワップの起動が成功。
図44. VCONN がオンからオフに移行。
図45. VCONN スワップ後のUSB-Cのステータス。
デモ7:デッドバッテリブートアップ
MAXREFDES179リファレンスデザインボードは、デッドバッテリブートアップをサポートしています。15W~100Wの任意のUSB-C PDアダプタを差し込みます。デフォルトの最大PD電力プロファイルは45W (15V/3A)です。デッドバッテリブートアップ後のUSB-Cおよびチャージャのステータスを読み込むには、以下の手順を実行します。
デッドバッテリセットアップ – BATT+端子とBATT-端子に5.5Vを供給します(バッテリ電圧が5.6Vを下回ると、バッテリは完全に消耗した状態)。USB-C PD電源アダプタを差し込みます(USB準拠が望ましい)。GUIをリファレンスデザインに接続します(図46)。
VBUS はデッドバッテリブートアップ時にイネーブルされます(図47)。
USB-Cのステータスを読み込み、VBUS ADCを観察します(図48)。
「Command」(コマンド)タブを選択した後、「Current SrcCap (0x30)」(電流ソース能力(0x30))を選択して「Write」(書込み)をクリックし、遠端デバイスの選択されたPDOおよび電流ソース能力を読み込みます(図49)。
チャージャのステータスと設定を読み込みます(図50、図51)。
図46. デッドバッテリセットアップ。
図47. デッドバッテリブートアップ時のVBUS 。
図48. デッドバッテリブートアップ後のUSB-Cのステータス。
図49. デッドバッテリブートアップ用の電流ソース能力。
図50. デッドバッテリブートアップ時のチャージャの詳細。
図51. デッドバッテリブートアップ時のチャージャの設定。