ADE7979

ADE7979は、柔軟なシリアル・インターフェースと3つの柔軟なパルス出力（CF1、CF2、CF3）を備えた、高精度3相デジタル測定エンジンです。このデバイスは、4つのシグマ・デルタ（Σ-Δ）A/Dコンバータ（ADC）ビット・ストリームを取り込み、シャント電流センサーを使用する多相電力量計アプリケーションを構築するために無効電力や実効値など必要なすべての電力量計機能を実行します。測定システムを完成するには、ADE7979、最大4つのADE9322B Σ-Δ ADC IC、外部絶縁、および3.3V電源が必要です。ADE7979への給電に必要な電源は、3.3Vであり、Σ-Δ ADC ICから絶縁されている必要があります。

ADE7979は、総合（基本波と高調波）有効／無効／皮相電力量計測と実効値計算、基本波のみの有効および無効電力量計測と実効値計算の実行に必要なすべての信号処理を内蔵しています。固定小数点機能を備えたデジタル・シグナル・プロセッサ（DSP）がこの信号処理を実行します。

ADE7979は、3線と4線のどちらにも使用できるデルタ結線方式やWYE結線方式などの3相構成の有効／無効／皮相電力量を測定します。ADE7979は、各相に対するシステム・キャリブレーション機能、ゲイン・キャリブレーション、オプションのオフセット補正を提供します。位相補償も可能ですが、シャント抵抗を使って電流を検出している場合、この補償は必ずしも必要としません。CF1、CF2、CF3のパルス出力は、電流実効値の和、基本波の有効および無効電力、総合有効電力、無効電力、皮相電力などの電力情報の広範囲な選択技を提供します。

ADE7979は、短時間のローまたはハイ電圧検出、短時間の高電流変動、ライン電圧の期間計測、電圧と電流間の位相角などの電力品質に関わる計測も可能です。

ADE7979との通信には、シリアル・ペリフェラル・インターフェース（SPI）またはI²Cインターフェースを使用できます。ADC出力やリアルタイムの電力情報にアクセスするために、専用高速インターフェースの高速データ・キャプチャ（HSDC）ポートをI²Cと共に使用することができます。ADE7979は2つの割込み要求ピン（IRQ0とIRQ1）を備えており、これらのピンはイネーブルされた割込みイベントが発生したことを示します。ADE7979は、鉛フリー、28ピン・リード・フレーム・チップ・スケール・パッケージ（LFCSP）を採用しています。

このデータシートでは、SCLK/SCLなどの多機能ピンについてはすべてのピン名を表記しますが、特定の機能のみが該当するような説明箇所では、SCLKのように1つのピン機能だけを表記しています。

ADE7979の詳細については、最寄りのアナログ・デバイセズ営業チームにお問い合わせください。または、energy.support@analog.com宛てに電子メールでお問い合わせいただくか、www.analog.com/mSureを参照してください。

アプリケーション

• シャント抵抗電流センサー・ベースのmSure対応多相電力量計
• ソーラ用インバータ
• プロセス・モニタリング
• スマート配電ユニット
• 多相ACチャージャ