AD4056

AD4050/AD4056は、精度を犠牲にすることなく低消費電力で高密度のデータ・アクイジション・ソリューションを実現する、汎用性の高い12ビットの逐次比較レジスタ（SAR）アナログ・デジタル・コンバータ（ADC）です。これらのADCは、パフォーマンスと電力効率の独自のバランスを提供し、さらにシステムの即時のニーズに合わせて高解像度モードと低電力モードをシームレスに切り替える革新的な機能を備えています。AD4050/AD4056は、バッテリ駆動のコンパクトなデータ収集およびエッジ・センシング・アプリケーションに最適です。

Easy Drive機能により、非常に効率的なアナログ・フロント・エンド（AFE）設計が可能になります。小型のサンプリング・コンデンサ（3.4pF）によって入力インピーダンスが最大化されるため、SAR ADCで通常必要とされる高帯域幅で電力を大量に消費するアンプへの依存が軽減されます。広い入力コモンモード範囲により、差動信号とシングルエンド信号の両方を本質的にサポートします。

AD4050/AD4056は、パワーダウン モードと割り込み駆動型ファームウェアを備えたマイクロコントローラをサポートします。自律モードでは、デジタル・ホストがスリープ状態の間に範囲外イベントを検出できます。平均化モードでは、ホスト・プロセッサから計算負荷を軽減しながら、オンデマンドの高解像度測定が実現します。セルフタイミング・デバイス・イネーブル信号（DEV_EN）は、AFEデバイスの電源サイクルをADCサンプリングの瞬間に同期させ、システムの消費電力を最適化しながら、電源投入時の安定誤差アーティファクトを最小限に抑えます。AD4050/AD4056は、電圧リファレンスの電源サイクルと、電源をADCリファレンス電圧（V_REF）として使用してさらなる電力節約もサポートしています。

デバイスの設定とADCデータ・リードバックは、すべてのデータ転送で巡回冗長検査（CRC）に対応している堅牢な4線式シリアル・ペリフェラル・インターフェース（SPI）を介してサポートされます。AD4050/AD4056はコンパクトなLFCSPおよびWLCSPパッケージで提供され、広い温度範囲で動作するため、様々なアプリケーションに適しています。

アプリケーション

• バッテリ駆動のデータ・アクイジション
• バイタルサイン監視
• 生物学的および化学的分析
• 地質・地震センシング
• モーションとロボット工学