MEMS加速度センサー

加速度センサーとは

加速度センサーとは、物体に作用する加速度を測定するセンサーです。

加速度センサーを利用することにより、システムの動き、傾きや振動、衝撃をデータとして取得することができます。加速度センサーは、スマートフォンやウェアラブル・デバイスなど身の回りにあるデバイスをはじめ、大型の工作機器や航空宇宙といった産業製品に至るまで、多くのシステムに採用されており、温度センサーと並び、市場で最も使われているセンサーのひとつです。

 

アナログ・デバイセズの加速度センサーはMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を採用しています。MEMSの特徴は、高精細、高ノイズ耐性、高コストパフォーマンスな優れた計測能力です。MEMSは半導体の上に組み上げた微細な機械的な構造から物理情報を測定する技術で、差動コンデンサ構造のセンサー(ユニット・セル・センサー)により構成されています。

物理運動がユニット・セル・センサーへ加わると、内部に構成された機械的な構造部がたわむことで、ユニット・セル・センサー内に電圧変化が発生します。この物理運動より生じた電圧変化を、アナログ・デバイセズが長年培ってきた精密なアナログ測定回路をつかい正確にセンサシングすることで、周囲の環境情報を的確に数値化します。また、センサーセルは、原理的にコンデンサであり超低電流で計測できるため、アクティブ状態でも超低消費電力となるため、バッテリーを電源とするような、電源制約が厳しい環境も含む、あらゆる環境でのアプリケーションへ適用することができます。

 

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加速度センサーのデモ

デモ手順書・コード例の
ダウンロード


上で紹介しているビデオの、「MEMS 加速度センサー ADXL362をマイクロコントローラから制御し、動きを検出する」の手順書と、コード例を公開しています。

右のフォームへ必要事項を入力して、登録ボタンをクリックいただくとダインロードページが開きます。

ダウンロードページでは、加速度センサーのコンテンツのほか、慣性計測ユニット(IMU)のデモ手順書・コード例、光学センサーのデモ手順書も併せてダウンロードいただけます。

アナログ・デバイセズのMEMS加速度センサーとは

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産業用加速度センサーのアプリケーションの一例として、ファンやタービン、CNC他、高速回転する軸受や高速動作する機械の故障予知・状態基準保全、また、精密な機器の設置状態、構造物の健全性の監視、そして高価なアセットや貨物に加わる衝撃の監視などが挙げられます。

故障の初期段階で発生する高周波の微小振動を検出可能な超広帯域特性、機器や構造物の微小な動き、揺れを検出可能な超高感度(低ノイズ)、バッテリ駆動で振動や衝撃を長時間監視可能な超低消費電力など、高信頼なシステム構築に必要な要件を満たしています。

 

各アプリケーションへ推奨する、アナログ・デバイセズの加速度センサーは以下の通りです。

 

 

アナログ・デバイセズのMEMS加速度センサーと、推奨するアプリケーションの例

 

特長

アナログ・デバイセズの加速度センサーの特長は「超低消費電力」「超広帯域」「超低ノイズ」、これらに加え「アプリケーションにあわせて選択できる測定レンジ」により、お客様の様々なニーズに柔軟に対応します。

代表製品のスペック比較

軸方向 出力形式 検出可能
周波数
ノイズ密度 測定レンジ 動作温度範囲 消費電力
ADXL362 3 デジタル
(SPI)
200Hz
(400Hz ODR)
350μg/√Hz ±2g, ±4g, ±8g -40℃ ~ +85℃ 2.0V 1.8μA
ADXL372 3 デジタル
(SPI / I2C)
3.2kHz 7.5mg/√Hz ±200g -40℃ ~ +105℃ 2.5V 22μA
ADXL354 3 アナログ 1.5kHz 20μg/√Hz ±2g, ±4g, ±8g -40℃ ~ +125℃ 2.5V 150μA
ADXL355 3 デジタル
(SPI / I2C)
1.5kHz 20μg/√Hz ±2g, ±4g, ±8g -40℃ ~ +125℃ 2.5V 150μA
ADXL356 3 アナログ 1.5kHz 80μg/√Hz ±10g, ±20g, ±40g -40℃ ~ +125℃ 2.5V 200μA
ADXL357 3 デジタル
(SPI / I2C)
1.5kHz 80μg/√Hz ±10g, ±20g, ±40g -40℃ ~ +125℃ 2.5V 200μA
ADXL1002 1 アナログ 21kHz 25μg/√Hz ±50g -40℃ ~ +125℃ 5V 1mA

超低消費電力

アナログ・デバイセズの加速度センサーを利用することにより、システムの消費電力を大きく削減することができます。これは2つの仕組み、センサーの構造と機能により実現されています。

まずMEMSの持つコンデンサ構造(セルセンサーがコンデンサーであること)により、電流を消費せずに、加速度の計測が実現可能です。

また、ADXL362/ADXL372等に搭載された加速度監視スタンバイ機能(ウェークアップ・モード)により消費電量を削減できます。ウェークアップ・モードとは、マイクロコントローラなどの支援なしに、加速度センサーのみで加速度を監視する機能で、加速度センサー以外の電力消費を抑えることができるため、システム全体の電力削減に貢献します。]

 

超広帯域

アナログ・デバイセズの振動計測用加速度センサーは、低周波から高周波まで計測できる超広帯域特性を誇ります。空調設備や産業機器などから発生する広帯域の振動をモニタリングできるため、従来はピエゾ抵抗式の高価なセンサーで構成していたシステムを、半導体のみで構成するシンプルで信頼性の高い設計にすることができます。例えば、ADXL1002は11kHzまでの直線的な周波数応答範囲(3dB)を持ち、共振周波数となる21kHzまでの加速度を計測可能です。ADXL100xシリーズで最も広帯域なADXL1004では、それぞれ24kHz、45kHzとなります。

 

超低ノイズ

アナログ・デバイセズの加速度センサーの超低ノイズ性能により、わずかな加速度変化もノイズに埋もれさせることなく計測できます。例えば、ADXL1002は、±50gの計測レンジに対して25μg/√Hz(代表値)の低ノイズで、高速回転するベアリングのわずかな傷から発生する微小な共振を検出することができます。また、ADXL354は±2gの計測レンジに対して20μg/√Hzの低ノイズで、3Hzで4μmの微小変位の検出が可能になっています。

 

アプリケーションにあわせて選択できる測定レンジ

アナログ・デバイセズでは、幅広い測定レンジに対応する加速度センサーを多数ラインナップしています。風力タービンなど高gの加わるシステムから、ウェアラブル・デバイスなどの小さなgの範囲のみで使われるシステムまで、それぞれのアプリケーションにあわせた最適な測定レンジの加速度センサーを選択いただけます。

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