Designed, Built, Tested
Board pictured here has been fully assembled and tested.

Overview

設計リソース

設計/統合ファイル

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  • PCB Gerber files
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  • STM32F4 Platform
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評価用ボード

型番に"Z"が付いているものは、RoHS対応製品です。 本回路の評価には以下の評価用ボードが必要です。

  • MAXREFDES61# ($174.78) EV Kit
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説明

Industry 4.0は第4次産業革命に相当し、分散型の、自律的な制御システムを特長とします。Industry 4.0は、大型で中央集中化された従来のプログラマブルロジックコントローラを排除し、非常に設定自由度の高い、高度にモジュール化された工場を実現します。それらの工場は、増え続けるセンサー入力を受け付けるとともに、これまで以上の生産量で稼働します。超小型PLC (またはMicro PLC)は、Industry 4.0工場の中核となり、超小型パッケージに実装され、超低消費電力で高性能を提供します。MAXREFDES61は、マキシムのMicro PLC、4チャネル、アナログ入力カードです。

MAXREFDES61は、絶縁型電源/データを備えた16ビット高精度4チャネルアナログ入力を特長とします。2つの入力チャネルは-10V~+10Vの信号を受け付け、他の2つの入力は4mA~20mAの信号を受け付けます。MAXREFDES61の設計は、2つの低ノイズ低歪バッファ(MAX9633)、16ビット4チャネルマルチレンジ入力ADC (MAX1301)、電流入力チャネル用の2つの高電圧4~20mA電流プロテクタ(MAX14626)、超高精度4.096V電圧リファレンス(MAX6126)、600VRMSデータ絶縁(MAX14850)、STM32F4マイクロコントローラ、FTDI USB-UARTブリッジ、高効率DC-DCコンバータ(MAX15062)、および絶縁型の安定化+15V、+5V、-3V電源レール(MAX17498C/MAX8719/MAX1659/MAX1735)を内蔵しています。システム全体は通常500mW以下で動作し、ほぼクレジットカード大のスペースに収まります。MAXREFDES61は産業用、Micro PLCアプリケーションを対象としていますが、高精度のアナログ-デジタル変換を必要とする任意のアプリケーションで使用することができます。システムのブロック図を図1に示します。

Figure 1. The MAXREFDES61 reference design block diagram.

図1. MAXREFDES61#リファレンスデザインのブロック図

機能と利点

  • 高精度
  • 入力電圧:-10~+10V ±20%
  • 入力電流:4~20mA +20%
  • 絶縁型電源およびデータ
  • Micro PLC形状
  • デバイスドライバ
  • Cソースコード例
  • 試験データ

Details Section

電力要件を表1に示します。

表1. MAXREFDES61#リファレンスデザインの電力要件
電源タイプ 入力電圧(V) 入力電流(mA, typ)
ボード上の絶縁型電源 24 20

注:STM32およびFTDIはUSBによって個別に給電されます。

MAX1301 (U1)は、選択可能なマルチレンジ入力機能を備えた高集積、16ビット、4チャネルADCです。このADCは、17kΩ入力のアナログ入力バッファも内蔵しています。ADCのリファレンス入力は、初期精度0.02%および最大温度係数(tempco) 3ppm/℃の超高精度4.096V電圧リファレンスのMAX6126 (U3)によって駆動されます。チャネル0およびチャネル1は4~20mAの電流ループ入力に使用され、チャネル2およびチャネル3は±10Vの電圧入力に使用されます。

電流入力回路は、2つの高電圧電流プロテクタのMAX14626 (U4、U5)とデュアル低ノイズ低歪オペアンプのMAX9633 (U2)で構成されます。MAX14626は、電流入力回路を大入力電流から保護します。MAX9633と499Ωの検出抵抗は、ADCのチャネル0およびチャネル1の入力範囲に応じて4~20mAの信号を0V~10Vの信号に変換します。

MAXREFDES61#は、超効率的なMAX17498C (U13)を使用して24V電源から絶縁型+17.5V、+7.5V、および-5Vレールを生成します。MAX8719 (U10)、MAX1659 (U11)、およびMAX1735 (U12)は、安定化後の+15V、+5V、および-3Vレールを提供します。デジタルデータアイソレータのMAX14850 (U6)は、データの絶縁を提供します。組合せで達成される電源とデータの絶縁は600VRMSです。

ステップダウンDC-DCコンバータのMAX15062 (U9)は、USBからの+5V電源を+3.3Vに変換し、STM32 (U7)マイクロコントローラおよびFTDI (U8) USB-UARTブリッジに給電します。

MAXREFDES61#は、ボード上のSTM32F4マイクロコントローラを使用してADCと通信し、サンプルを内蔵SRAMに保存します。ユーザーは、サンプリングされたデータを端末プログラムを介して読み取り、任意のサードパーティー製ソフトウェア上で分析することができます。簡素な処理フローを図2に示します。ファームウェアは、Keil µVision5ツールを使用してC言語で書かれています。

Figure 2. The MAXREFDES61# firmware flowchart.

図2. MAXREFDES61#のファームウェアのフローチャート

ファームウェアは、コマンドの受信、ステータスの書込み、およびサンプリングしたデータブロックを仮想COMポート経由で標準端末プログラムにダウンロードすることが可能です。お客様の開発を迅速化するために、完全なソースコードが提供されています。コードの説明は、対応するファームウェアプラットフォームファイルに記載されています。

必要機器:

  • USBポートを備えたWindows® PC
  • MAXREFDES61#ボード
  • 24V電源
  • 5V DC電圧ソース

このリファレンスデザインは、完全実装および試験済みです。以下のステップに従って、ボードの動作を確認してください。

  1. 24V電源をオフにするか、オフのままにします。
  2. MAXREFDES61#は、FTDI USB-UARTブリッジICを利用します。WindowsがFTDI USB-UARTブリッジIC用のドライバを自動的にインストールすることができない場合は、www.ftdichip.com/Drivers/VCP.htmからドライバをダウンロードしてください。
  3. 24V電源の負の端子を、MAXREFDES61#ボードのPGNDコネクタに接続します。24V電源の正の端子を、MAXREFDES61#ボードの+24Vコネクタに接続します。
  4. 24V電源をオンにします。
  5. PCとMAXREFDES61#ボードをUSBケーブルで接続します。
  6. PC上でハイパーターミナルまたは同等の端末プログラムを起動します。適切なCOMポート(通常はCOM4、またはCOM6などの上位の番号のポート)を選び、接続を921600、n、8、1、なし(フロー制御)に設定します。
  7. MAXREFDES61#ソフトウェアがメニューを表示します(図3)。
  8. 直ちに信号を試験するため、5V DC電圧ソースの負の端子をJ3端子ブロックのGND端子に接続します。5V電圧ソースの正の端子をJ3端子ブロックのV1端子に接続します。各入力のラベルはボードの裏面に表示されています。
  9. 端末プログラムで0を押下して、連続サンプリングを開始します。
  10. 2を押下して、チャネル2を選択します。
  11. ADC出力コードが約46100であることを確認します。

Figure 3. Terminal program main menu.

図3. 端末プログラムのメインメニュー

使用した機器:


  • 信号源のAudio Precision® SYS-2722または同等品
  • 電圧キャリブレータDVC-8500
  • Windows PC、USBポート
  • MAXREFDES61#ボード
  • +24V電源

MAXREFDES61#の設計を試験するときは、特別な注意を払い、適切な機器を使用する必要があります。あらゆる高精度設計の試験で重要なのは、試験対象の設計よりも高精度の信号源および測定機器を使用することです。以下に示す結果を再現するには、低歪みの信号源が絶対に必要です。入力信号は、Audio Precision SYS-2722を使用して生成しました。FFTは、Mitov Software社のSignalLabに含まれるFFTコントロールを使用して作成しました。図4、図5、図6、図7は、試験結果のFFTおよびヒストグラムを示します。

Figure 4. AC FFT, on channel V2, using on-board isolated power, a -12V to +12V 5kHz sine wave voltage input signal, 17kΩ input impedance, a 50ksps sample rate, at room temperature, and a Blackman-Harris window.

図4. AC FFT、チャネルV2、ボード上の絶縁型電源、-12V~+12V 5kHzの正弦波電圧入力信号、17kΩの入力インピーダンス、50kspsのサンプルレート、室温、およびBlackman-Harris窓を使用

Figure 5. AC FFT, on channel 3 (AIN3), using on-board isolated power, a -2.5V to +2.5V 5kHz sine wave voltage input signal, 17kΩ input impedance, a 50ksps sample rate, at room temperature, and a Blackman-Harris window.

図5. AC FFT、チャネル3 (AIN3)、ボード上の絶縁型電源、-2.5V~+2.5V 5kHzの正弦波電圧入力信号、17kΩの入力インピーダンス、50kspsのサンプルレート、室温、およびBlackman-Harris窓を使用

Figure 6. DC histogram, on channel I2, using on-board isolated power; a 0V input signal; a 50ksps sample rate; 65,536 samples; at room temperature; a code spread of 7 LSBs with 98.7% of the codes falling within the three center LSBs; and a standard deviation of 0.677.

図6. DCヒストグラム、チャネルI2、ボード上の絶縁型電源、0Vの入力信号、50kspsのサンプルレート、65,536サンプル、室温、コードの98.7%が中央の3 LSBに含まれる7 LSBのコード分布、および0.677の標準偏差を使用

Figure 7. DC histogram, on channel I2, using on-board isolated power; a 10mA input signal; a 50ksps sample rate; 65,536 samples; at room temperature; a code spread of 8 LSBs with 96.5% of the codes falling within the four center LSBs; and a standard deviation of 0.968.

図7. DCヒストグラム、チャネルI2、ボード上の絶縁型電源、10mAの入力信号、50kspsのサンプルレート、65,536サンプル、室温、コードの96.5%が中央の4 LSBに含まれる8 LSBのコード分布、および0.968の標準偏差を使用

参考文献


1 この新世代の製造施設は、ドイツではIndustry 4.0と呼ばれ、それ以外の国ではスマートマニュファクチャリングシステムと呼ばれます。「Securing the future of German manufacturing industry, Recommendations for implementing the strategic initiative INDUSTRIE 4.0, Final report of the Industrie 4.0 Working Group」 (Industry 4.0 Working Group、Acatech National Academy of Science and Engineering、2013年4月、https://www.acatech.de/wp-content/uploads/2018/03/Final_report__Industrie_4.0_accessible.pdf)を参照してください。以後は、Industrie 4.0と表記します。このIndustrie 4.0レポートはドイツに焦点を合わせていますが、ドイツの研究および結論が示すものは、他の国々の産業に対しても認められます。Stefan Ferber氏の「Industry 4.0 – Germany takes the first steps toward the next industrial revolution」 (Bosch Software Group、Blogging the Internet of Things、2013年10月16日、http://blog.bosch-si.com/industry-4-0-germany-takes-first-steps-toward-the-next-industrial-revolution/)も参照してください。

Smart Manufacturing Leadershipについては、多数の情報源が存在します。さまざまな問題や話題に関する興味深い概説レポートが、2011年10月20日(木)に米国ミネソタ州ミネアポリスで開催された「Smart Manufacturing Leadership Coalition Committee Working Meeting」の資料(https://smart-process-manufacturing.ucla.edu/workshops/2011-workshop/presentations/SMLC%2010-20-11v3.pdf)に記載されています。また、「Implementing 21st Century Smart Manufacturing, Workshop Summary Report」 (Smart Manufacturing Leadership Coalition、2011年6月24日、https://smart-process-manufacturing.ucla.edu/about/news/Smart%20Manufacturing%206_24_11.pdf)も参照してください。この話題に対する簡単なウェブ検索によって、他にもかなり多数の参考文献が見つかります。

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