Designed, Built, Tested
Board pictured here has been fully assembled and tested.

Overview

設計リソース

設計/統合ファイル

  • Schematic
  • Bill of Materials
  • PCB Layout Files
  • Test Results
  • FAB Assemly Files
  • 設計ファイルのダウンロード 4.53 M
  • 評価用ボード

    型番に"Z"が付いているものは、RoHS対応製品です。 本回路の評価には以下の評価用ボードが必要です。

    • MAXREFDES171# ($260.70) EV Kit
    在庫確認と購入

    デバイス・ドライバ

    コンポーネントのデジタル・インターフェースとを介して通信するために使用されるCコードやFPGAコードなどのソフトウェアです。

    MAX32660 GitHub no-OS Driver Source Code

    説明

    はじめに

    インダストリ4.0などの高度なファクトリ・オートメーション・ソリューションには、より多くのスマート・センサーが必要ですが、通常これらは、センサーとコントローラ(マスタ)のポイントtoポイント・シリアル通信用IO-Link®を使って制御されます。マキシムは、IO-Linkセンサー・トランシーバーおよびマスタ・トランシーバーICのリーディング・プロバイダとして、より迅速な製品市場投入を支援するアナログ・デバイセズのフル機能のリファレンス設計ソリューションも提供しています。これらの実証済み設計はIO-Link規格への準拠に必要なすべてのハードウェア条件とソフトウェア条件に対応しており、すべてのICと、TVSダイオードなどの外部保護デバイスを含むフル機能のリファレンス設計が、30mm × 7.5mmのプリント回路基板(PCB)に収められています。

    マキシム・インテグレーテッドとTechnologie Management Gruppe Technologie und Engineering(TMG TE)は互いに協力して、IO-Linkバージョン1.1/1.0規格に準拠したリファレンス設計としてMAXREFDES171を設計しました。MAXREFDES171リファレンス設計は、業界標準のMAX22513 IO-Linkデバイス・トランシーバー、TMG TEのIO-Linkデバイス・スタックを利用するMAX32660超低消費電力16ビット・マイクロコントローラ、および市販のVL53L1距離センサーで構成されています。

    機能と利点

    • IEC 61131-9
    • TMG TE IO-Linkスタック
    • IO-Linkバージョン1.1に準拠
    • 最大4mの距離を測定

    Details Section

    インダストリ4.0などの高度なファクトリ・オートメーション・ソリューションには、より多くのスマート・センサーが必要で、通常これらは、センサーとコントローラ(マスタ)のポイントtoポイント・シリアル通信用のIO-Link®を使って制御されます。マキシムは、IO-Linkセンサー・トランシーバーおよびマスタ・トランシーバーICのリーディング・プロバイダとして、より迅速な製品市場投入を支援アナログ・デバイセズのフル機能のリファレンス設計ソリューションも提供しています。これらの実証済み設計は、IO-Link規格への準拠に必要なすべてのハードウェア条件とソフトウェア条件に対応しています。すべてのICを含むフル機能のリファレンス設計が、30mm × 7.5mmのプリント回路基板(PCB)に収められています。

    マキシム・インテグレーテッドとTechnologie Management Gruppe Technologie und Engineering(TMG TE)は互いに協力して、IO-Linkバージョン1.1/1.0規格に準拠したリファレンス設計としてMAXREFDES171#を設計しました。MAXREFDES171リファレンス設計は、業界標準のMAX22513 IO-Linkデバイス・トランシーバー、TMG TEのIO-Linkデバイス・スタックを利用するMAX32660超低消費電力16ビット・マイクロコントローラ、および市販のVL53L1距離センサーで構成されています。図1にシステムのブロック図を示します。

    Figure 1.The MAXREFDES171# reference design block diagram.

    図1. MAXREFDES171リファレンス設計のブロック図

    ハードウェア

    MAXREFDES171# IO-Link距離センサーは、最小限の電力、スペース、コストしか必要とせず、産業用の多くの制御およびオートメーション・アプリケーションにおける距離検出と近接検出に最適なソリューションとなっています。

    MAX22513 IO-Linkデバイス・トランシーバーは、IO-Linkバージョン1.1/1.0の物理層仕様に準拠しています。このトランシーバーは、ドライバ、高効率DC/DC降圧レギュレータ、および2個のリニア・レギュレータを含めて、産業用センサーによく見られる高電圧機能を内蔵しており、これらはすべてわずか4.1mm × 2.1mmのWLP上に収められています。MAX22513は、過酷な産業環境においても確実な通信を行うことができるように、広範な保護機能を備えています。全部で4本のI/IOピン(V24、C/Q、DO/DI、GND)はすべて逆電圧と短絡から保護されており、±1kV/500Ωのサージ保護機能を内蔵しています。これによってPCB面積を非常に小さく抑えることが可能になり、RVSダイオードなどの外付け部品も必要ありません。オン抵抗の小さいドライバ(C/QとDO/DI)が消費電力をさらに低減するので、このリファレンス設計は最小限の電力しか消費せず、発熱量も低く抑えられています。動作は通常の24V電源から最大36Vまで仕様規定されています。また、サージ保護機能を内蔵していることに加え、高い電圧耐性(65Vの絶対最大定格)によってトランジェント保護が簡略化されます。

    DC/DC降圧レギュレータは、リニア・レギュレータよりも効率よく電圧を24Vから降圧することによって、システムの消費電力を大幅に削減します。MAX22513内の2個の内蔵LDOレギュレータは3.3Vと5Vのレール生成を可能にすることで、外付けコンポーネントとスペースを減らします。DC/DCレギュレータは最大300mAの負荷電流を供給できるので、このトランシーバーは大きい負荷電流を必要とするセンサーに最適ですが、電圧が24V未満の場合にLDOで24Vから直接降圧を行うのは効率的ではありません。

    MAX22513は柔軟な制御インターフェースを備えており、SPIまたはI2Cインターフェースを通じて制御が可能です。この設計では、マイクロコントローラが必要とするピン数を減らすためにI2Cを使用しています。I2Cでは、MAX22513とセンサーICの両方を同じバス上に置くことができます。I2C(またはSPI)インターフェースは広範な(MAX22513の)診断機能を提供し、IO-Linkの動作には3線式のUARTインターフェースを使用できます。

    MAX32660は超低消費電力でコスト効果が高い高集積のマイクロコントローラで、柔軟で汎用性の高いパワー・マネージメント・ユニットと浮動小数点ユニット(FPU)を備えた強力なArm® Cortex®-M4が組み合されています。このデバイスは、アプリケーションとセンサー・コード用に最大256KBのフラッシュ・メモリと96KBのRAMを内蔵しています。また、わずか1.6mm × 1.6mmの16 WLPで、SPI、UART、およびI2C通信をサポートしています。

    VL53L1XはToF型のレーザー測距センサーで、最大400cmまでの距離を正確に測定します。この測距センサーはファームウェアによってプログラムされます。デバイス・アドレスはデフォルトで0x52にプログラムされるので(アドレス・ピンが不要)、SCLとSDAだけを使用するシンプルなI2Cインターフェースによって制御されます。モジュールには受光レンズ用のカバーがないので、レンズを汚さないように注意が必要で、レンズが汚れると測距性能に影響します。VL53L1Xは4.9mm × 2.5mm × 1.6mmの小型モジュールで、−20°C~+85°Cの温度範囲で動作します。MAX22513 IO-Linkトランシーバーは−40°C~+125°Cの温度範囲で動作するので、VL53L1Xがリファレンス設計の動作温度範囲を制限要素となります。

    MAX22513のインターフェースにはサージ保護機能が組み込まれているので、MAXREFDES171#にバリスタやTVSダイオードなどの保護用外部デバイスは必要ありません。このリファレンス設計は、IEC 61000-4-2規格(ESD)とIEC 61000-4-4規格(EFT)のの両方に適合しています。また、必要なサージ能力(t = 1.2/50μsで2A)を満たすように設計されており、クランピング電圧は70V未満という低い値に抑えられています。

    MAXREFDES171#は業界標準のM12コネクタを使用しており、4線式や従来から使われている3線式のケーブルを使用できるので、コストを抑えることができます。MAXREFDES171#の消費電流は、3.3V電源の通電を示す緑色LEDと、各距離センサーからの読み出しごとに点滅する黄色LEDを含めて9mA未満です(代表値)。異常が発生すると赤色LEDが点灯します。


    ソフトウェア


    図2に示すように、MAXREFDES171#は、MAXREFDES165# IO-Linkマスタに付属するTMG IO-Link Device Tool V5を使って検証されています。設計リソース(Design Resource)タブにあるIODDファイル(*.xml)をダウンロードし、ソフトウェアの使用方法については、この下のクイック・スタート・ガイドのセクションに示すステップバイステップの説明を参照してください。マスタおよびセンサーと通信を行うTMG IO-Link Device Tool V5のスクリーンショットを図3に示します。

    Figure 2.The MAXREFDES171# reference design (right) connected to the MAXREFDES165# IO-Link master reference design (left) for verification.

    図2. 検証のためMAXREFDES165# IO-Linkマスタのリファレンス設計(左)に接続したMAXREFDES171#リファレンス設計(右)

    Figure 3.The TMG IO-Link device tool with the MAXREFDES171#.

    図3. MAXREFDES171#が表示されたTMG IO-Linkデバイス・ツール

    ファームウェア

    MAXREFDES171#は、IO-Linkマスタに接続してそのまま使用できるIO-Link距離センサーとして、予めプログラムされた状態で出荷されます。ファームウェアはMAX32660マイクロコントローラをターゲットとしており、図4に示すシンプルなフロー・チャートに従っています。このファームウェアはTMG TE IO-Linkデバイス・スタックを利用しています。プラグイン後、MAXREFDES171はIO-Linkマスタからのウェイクアップ信号を待ちます。ウェイクアップ信号を受信すると、MAXREFDES171はIO-Linkマスタの2304kbpsのボー・レート(COM3)に同期します。通信パラメータをやり取りした後、続いてMAXREFDES165#が、センサーのプロセス・データを要求することによって周期的なデータ交換を開始します。センサーが取り外された場合は、IO-Linkマスタがこれを検出します。

    注:ここでは、センサーの使用モードについては詳しく説明していません。使用モードやキャリブレーションなどの詳細については、センサー・ベンダーのドキュメントを参照してください。キャリブレーションを行った後は、約10秒間待機する必要があります。約10秒が経過すると、センサーが一度パワーダウンしてから再びパワーアップします。

    Figure 4.The MAXREFDES171# firmware flow chart.

    図4. MAXREFDES171#のファームウェア・フローチャート.

    Windows®互換のTMG IO-Link Device ToolソフトウェアはIODDファイルのインポート機能を備えており、USBを通じてPCに接続します。このソフトウェアは、MAXREFDES165#の設計リソース(Design Resources)タブからダウンロードできます。TMG IO-Link Device Toolソフトウェアを図3に示します。すべての操作をステップバイステップで示したクイック・スタート・ガイドも、MAXREFDES165#の設計リソース(Design Resource)タブからダウンロードできます。

    MAXREFDES171#のソース・コードは提供されません。TMG TE IO-Linkマスタ・スタックは、MAXREFDES171#のハードウェア内に予めプログラムされ、永久ライセンスが付与された状態で出荷されます。TMG TEの連絡先は以下の通りです。

    TMG Technologie Management Gruppe
    Technologie und Engineering GmbH
    Zur Gießerei 10
    76227 Karlsruhe
    Phone: +49 721 828 060
    Fax:+49 721 828 0610

    MAXREFDES171#は、一般的な産業用の適合規格に従いマキシムのラボでテストされています。そのテスト方法と結果をこのセクションに示します。

    使用機器

    • MAXREFDES171# IO-LinkセンサーとMAXREFDES145# IO-Linkマスタ
    • Haefely Technology ECompact4 EFT/サージ発生器
    • Teseq®信号ライン・カップリング・ネットワーク
    • Teseq CDN 3425 EFTデータ・ライン・カップリング・クランプ
    • Teseg NSG438 ESD発生器

    サージ・テスト

    MAXREFDES171#モジュールは、500Ωの合計ソースインピーダンスで最大±1.2kV、1.2/50μsのIEC 61000-4-5サージへの耐性がテストされています。サージ・テストではMAXREFDES145 IO-Linkマスタを使い、表1に示すように各テストで10回サージ・パルスを加えました。このテストでMAXREFDES171#の損傷は認められませんでした。

    L+~GND: モジュールはマスタと通信をしながらコード実行とデータ転送を続け、MAX22513のレジスタが破損することはありませんでした。
    CQ~GND: モジュールはマスタと通信をしながらコード実行とデータ転送を続け、MAX22513のレジスタが破損することはありませんでした。
    DI~GND: モジュールはマスタと通信をしながらコード実行とデータ転送を続け、MAX22513のレジスタが破損することはありませんでした。
    DI~L+: モジュールはマスタと通信をしながらコード実行とデータ転送を続け、MAX22513のレジスタが破損することはありませんでした。

    表1. サージ・テストの結果
    テスト条件 L+~GND CQ~GND DI~GND DI~L+
    +1kV 合格 合格 合格 合格
    1kV 合格 合格 合格 合格
    +1.2kV 合格 合格 合格 合格
    1.2kV 合格 合格 合格 合格

    Figure 5.Surge testing setup.

    図5. サージ・テストのセットアップ

    Figure 6.Surge testing.

    図6. サージ・テスト

    EFT/バースト・テスト

    MAXREFDES171#は、標準のM12コネクタを備えた5mのIO-Linkケーブルを使い、IEC 61000-4-4に従って±4kVまでの電気高速トランジェント(EFT)/バーストに対する耐性がテストされています。EFTテストではMAXREFDES145 IO-Linkマスタを使い、表2に示すように各テストで10回EFTパルスを加えました。テストに使用した反復速度は5kHzと100kHzで、バースト長は15msと0.75msです。このテストでMAXREFDES171#が損傷することはなく、MAX22513レジスタの破損もありませんでした。

    表2. EFT/バースト・テストの結果
    テスト条件 5kHz/15ms 100kHz/0.75ms
    +4kV 合格 合格
    4kV 合格 合格

    Figure 7.EFT/burst testing.

    図7. EFT/バースト・テスト

    表3. ESDテストの結果
    テスト条件 L+~GND CQ~GND
    +4kV接触 合格 合格
    4kV接触 合格 合格
    +4kVエアギャップ 合格 合格
    −4kVエアギャップ 合格 合格

    Figure 8.ESD testing.

    図8. ESDテスト

    ArmはArm Limitedの登録商標およびサービスマークです。
    CortexはArm Limitedの登録商標です。
    HaefelyはHaefely Test AGの登録商標です。
    FTDIはFuture Technology Devices International Limitedの登録商標およびサービスマークです。
    IO-LinkはProfibus User Organization(PNO)の登録商標です。
    TeseqはAmetek CTSの登録商標です。
    WindowsはMicrosoft Corporationの登録商標および登録サービスマークです。

     

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