ADMV4821

新規設計に推奨

24GHz~29.5GHzのトランスミッタ/レシーバーを備えたデュアル偏波ビームフォーマ

利用上の注意

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製品情報

  • RF周波数範囲:24GHz~29.5GHz
  • 設定構成可能な16個の送信チャンネル
  • 設定構成可能な16個の受信チャンネル
  • デュアル偏波:8個の水平チャンネルおよび8個の垂直チャンネル
  • 外部ピンを使用する高速TDDスイッチング時間
  • 50Ωに整合したシングルエンドRF入出力
  • トランスミッタのパワー・ディテクタと温度センサーを内蔵
  • 位相制御用に高分解能6ビットベクトル変調器を使用
  • 振幅制御用に高分解能6ビットDVGAおよび5ビットDVGAを使用
  • 全温度範囲でゲイン補償
  • 256通りのビーム位置保存のためのメモリ
  • 必要な電源は1つ:3.3V(内蔵LDOレギュレータで1.8Vを供給)
  • 消費電力削減のための調整可能な電力モード
  • 最大で61.44MHzのSPIクロック速度に対応する3線式または4線式SPI
  • 10mm × 10mmの72端子LGAパッケージ

ADMV4821は、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)を使用した、24GHz~29.5GHzのミリ波(mmW)5Gビームフォーマです。このRF ICは高度に集積化され、16個の独立したチャンネルと送受信機能を備えています。ADMV4821は、個別のRFVおよびRFH入出力共通ピンを介し、8個の水平偏波チャンネルと8個の垂直偏波チャンネルに対応します。

送信モードの場合、RFV入力信号およびRFH入力信号は、2つの個別1:8パワー・スプリッタにより分割され、独立した8個の対応送信チャンネルを通過します。このモードでは、位相を制御するベクトル変調器(VM)1個と振幅を制御するデジタル可変ゲイン・アンプ(DVGA)2個が、各チャンネルに備わっています。

受信モードでは、入力信号は、8個の受信チャンネル2組(垂直または水平のいずれか)を通過し、RFVピンに接続された独立の8:1結合器およびRFHピンに接続された独立の8:1結合器を介して結合されます。このモードでは、位相を制御するためのVMが1個と振幅を制御するためのDVGAが1個、各チャンネルに備わっています。

VMの位相調整範囲は、送信モードと受信モードのどちらでも360°全域にわたります。VMの分解能は6ビットで、5.625°の位相ステップが可能です。

送信モードでは、DVGAのダイナミック・レンジの調整範囲は、合計32.4dBです。DVGAの分解能5ビットまたは6ビットで、5ビットの場合は1.0dBの振幅ステップ、6ビットの場合は0.5dBの振幅ステップを実現します。

受信モードでは、DVGAは17.1 dBのダイナミック・レンジ調整が可能です。またDVGAの分解能は6ビットで、これにより0.5dBの振幅ステップを実現します。DVGAは、ゲイン範囲全域でフラットな位相応答を示します。

送信チャンネルには、個別にパワー・ディテクタがあり、各チャンネルのゲインとチャンネル間のゲイン・ミスマッチの検出とキャリブレーションを行うことができます。デュアル分極のミリ波5Gサブアレイを作るには、ADMV4821のRFポートをパッチ・アンテナに直接接続します。

3線式または4線式のシリアル・ポート・インターフェース(SPI)を使用することで、ADMV4821をプログラムできます。内蔵のオンチップ低ドロップアウト(LDO)レギュレータは、SPI回路用に1.8Vの電源を生成するため、必要な電源ドメイン数を削減できます。通常動作時は、様々なSPIモードを利用して高速の起動や制御が可能です。

各チャンネルの振幅および位相は個別に設定できますが、ビームフォーミング用のオンチップ・メモリを使用して複数のチャンネルを同時にプログラムすることもできます。オンチップ・メモリは最大256のビーム・ポジションを保存でき、また、これらのポジションはトランスミッタ・モードとレシーバー・モードのどちらに対しても指定できます。更に、4本のアドレス・ピンにより、同じシリアル・ライン上で最大16個のデバイスをSPIで制御できます。専用の水平偏波ロード・ピンおよび垂直偏波ロード・ピンは、同じアレイのすべてのデバイスを同期します。送信モードと受信モードを高速で切り替えることができるよう、水平偏波と垂直偏波の送受信モード制御ピン(TRXVおよびTRXH)が用意されています。

ADMV4821は熱強化されたコンパクトな10mm × 10mm RoHS準拠ランド・グリッド・アレイ(LGA)パッケージを採用しています。ADMV4821は−40℃~+95℃のケース温度範囲で動作します。このLGAパッケージは、パッケージの上面からADMV4821の放熱を行う能力があり、最も効率的なヒートシンク機能を実現すると共に、プリント回路基板(PCB)の反対側への柔軟なアンテナ配置を可能にします。

データシートの図において、Txは送信(またはトランスミッタ)、Rxは受信(またはレシーバー)を意味します。

アプリケーション

  • 5Gアプリケーション
  • ブロードバンド通信
  • 試験および計測
  • 航空宇宙/防衛
  • ADMV4821
    24GHz~29.5GHzのトランスミッタ/レシーバーを備えたデュアル偏波ビームフォーマ
    ADMV4821 ADMV4821- Functional Block Diagram ADMV4821- Pin Configuration
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    評価用キット

    eval board
    EVAL-ADMV4821

    24GHz~29.5GHzのトランスミッタ/レシーバーを備えたデュアル偏波ビームフォーマADMV4821の評価

    機能と利点

    • ADMV4821用のフル機能の評価用ボード
    • SPI制御用のオンボードSDP-Sコネクタ
    • LDOレギュレータを通じた5V動作
    • SPI制御用のACEソフトウェア・インターフェース

    製品詳細

    ADMV4821-EVALZ評価用ボードには、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)を使用した24GHz~29.5GHzの5GビームフォーマADMV4821と、低ドロップアウト(LDO)レギュレータ、レベル・シフタ、およびEVAL-SDP-CS1Z(SDP-S)コントローラ・ボードが搭載されており、シンプルかつ効率的にADMV4821の評価を行うことができます。RF ICは集積度が高く、16個の独立したトランスミッタ・チャンネルとレシーバー・チャンネルを備えています。このデバイスは、独立したRFV入出力とRFH入出力(I/O)を介して、8個の水平偏波アンテナと8個の垂直偏波アンテナをサポートします。チップのプログラムは、3線式または4線式のシリアル・ポート・インターフェース(SPI)を使って行うことができます。SDP-Sコントローラを使用すれば、アナログ・デバイセズのACE(Analysis、Control、Evaluation - 分析、制御、評価)ソフトウェアを通じてADMV4821のSPIとインターフェースを取ることができます。レベル・シフタは、1.8Vのチップ・ロジック・レベルを3.3VのSDP-Sロジック・レベルに変換します。LDOレギュレータにより、単電源によるADMV4821への電源供給が可能です。

    ADMV4821の詳細はADMV4821のデータシートに記載されています。ADMV4821-EVALZを使用するときは、ユーザ・ガイドとこのデータシートの内容に従ってください。

    EVAL-ADMV4821
    24GHz~29.5GHzのトランスミッタ/レシーバーを備えたデュアル偏波ビームフォーマADMV4821の評価
    ADMV4821 Evaluation Board ADMV4821 Evaluation Board ADMV4821 Evaluation Board

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