AD5943Wは、高精度のインピーダンス・コンバータであり、高精度のAC励起および受信チャンネルを備え、DC～最大200kHzの信号を生成および測定できます。励起ループは、高速DAC（HSDAC）と呼ばれる12ビットD/Aコンバータ（DAC）で構成されています。HSDACチェーンは、プログラマブル・ゲイン段およびプログラマブル計装アンプで構成されています。HSDACは振幅が最大±607mVの信号を生成できます。

測定チャンネルは、プログラマブルな負荷抵抗とゲイン抵抗を備えた高速トランスインピーダンス・アンプ（HSTIA）で構成されています。HSTIAは、最大200kHzの信号を測定できるように設計されています。HSTIAの出力は、ADCマルチプレクサに供給されます。このADCは、入力バッファ、内蔵アンチエイリアシング・フィルタ（AAF）、およびプログラマブル・ゲイン・アンプ（PGA）を備えた16ビット、800kSPSおよび1.6 MSPSマルチチャンネル逐次比較レジスタ（SAR）A/Dコンバータ（ADC）です。ADC前の入力MUXにより、測定する入力チャンネルを選択できます。これらの入力チャンネルには、複数の外部電流入力、外部電圧入力、および内部電圧チャンネルなどがあります。内部チャンネルでは、内部の電源電圧、ダイ温度、およびリファレンス電圧を測定して診断することができます。

センサーは、超低リークのプログラマブル・スイッチ・マトリックスにより、内部アナログ励起ブロックと測定ブロックに接続されています。このマトリックスは、外部トランスインピーダンス・アンプ抵抗（R_TIA）およびキャリブレーション抵抗を接続するためのインターフェースとして機能します。このマトリックスにより、同じアナログ測定ブロックを使用する多重電極システムが簡単になります。

AD5943W測定ブロックは、シリアル・ペリフェラル・インターフェース（SPI）から直接レジスタに書き込むか、またはAFEチップの自律的な制御を可能にするプログラマブル・シーケンサを使用して制御することができます。6kBのスタティック・ランダム・アクセス・メモリ（SRAM）は、ディープ・データFIFO（先入れ先出し）とコマンドFIFO用に分割されています。測定コマンドはコマンドFIFOに保存され、測定結果はデータFIFOに保存されます。FIFOフルの状態を示すために、FIFOに関連した多くの割込みが用意されています。

アプリケーション

• インピーダンス測定
• オートモーティブのハンズオン検知