SmartMesh IP ソリューション
機能の概要
SmartMesh IP ネットワークは、データを収集して中継するモートと呼ばれるワイヤレス・ノードの非常にスケーラブルな自己形成型マルチホップ・メッシュと、ネットワークの性能とセキュリティを監視して管理し、ホスト・アプリケーションとデータを交換するネットワーク・マネージャで構成されます。
SmartMesh IP では、通常のメッシュモード(以下を参照)のほかに、Blink モードという超低消費電力ローミング・ノード機能もサポートされています。
SmartMesh IP モート
SmartMesh IP モートは、SmartMesh IP ネットワークのワイヤレス・ノードです。センサー/アクチュエータに接続し、他のモートからのデータをルーティングしますが、低い消費電力を維持します。
各モートはメッセージの送信も受信も行います(双方向のデータをサポートしています)。モートごとにデータ・レポート・レートが異なる場合があり、ネットワーク・マネージャが個々のペアごとの通信を自動的に調整してトラフィックを効率的にルーティングします。
電源能力がモートごとに異なる場合があります(ライン、バッテリ、エナジー・ハーベスト電源など)。ネットワーク・マネージャは、電源に応じてトラフィックの負荷を分散して、ネットワークの最初のバッテリ交換までの時間を延長します。
SmartMesh IP ネットワーク・ソフトウェアはコンパイルされ、完全にテストされています。モートには、SmartMesh IP オンチップ・ソフトウェア開発キットを使用して顧客のアプリケーション・ソフトウェアをサポートする、オンボード ARM Cortex-M3 プロセッサが搭載されています。または、シリアル API インターフェースを使用して外部マイクロプロセッサでモートを制御できます。
テクニカル・リソース
- ソフトウェアの概要 – SmartMesh IP User’s Guide(SmartMesh IP ユーザー・ガイド)
- ソフトウェア API インターフェース – SmartMesh IP Mote Serial API Guide(SmartMesh IP モート・シリアル API ガイド)
- ソフトウェア CLI インターフェース – SmartMesh IP Mote CLI Guide(SmartMesh IP モート CLI ガイド)
- ハードウェア統合化 – 以下の「ハードウェア・フォーム・ファクタ」セクションから選択してください
SmartMesh IP ネットワーク・マネージャ
SmartMesh IP ネットワーク・マネージャは、メッシュ・ネットワークで主に 2 つの機能を実行します。一つは、アクセス・ポイント・モートとしてワイヤレス・メッシュを顧客のホスト・アプリケーションに接続する機能です。もう一つは、高度なネットワーク管理アルゴリズムを実行してネットワークの性能を維持する機能です。
SmartMesh IP ネットワーク・マネージャには 2 つのバージョンがあります。
- EManager(100 個までのモートをサポート)
- VManager(50,000 個までのモートをサポート)
SmartMesh IP EManager
EManager(組み込みマネージャ)は、Manager-on-Chip™ として実行されます。アクセス・ポイント機能とネットワーク管理アルゴリズムはどちらも、オンボード SmartMesh IP 802.15.4 ハードウェア(LTC5800-IPM など)で実行されます。
EManager はネットワークで 100 個までのモートをサポートし、低消費電力のゲートウェイ運用に最適です。
テクニカル・リソース
- ソフトウェアの概要 – SmartMesh IP User’s Guide(SmartMesh IP ユーザーガイド)
- ソフトウェア API インターフェース – SmartMesh IP EManager API Guide(SmartMesh IP EManager API ガイド)
- ソフトウェア CLI インターフェース – SmartMesh IP EManager CLI Guide(SmartMesh IP EManager CLI ガイド)
- ハードウェア統合化 – 以下の「ハードウェア・フォーム・ファクタ」セクションから選択してください
SmartMesh IP VManager
VManager はソフトウェアベースのマネージャであり、以下の機能を備えた独立したアクセス・ポイント・モートです。
- 大規模ネットワーク – 1 つのネットワークで 50,000 個までのモート
- 複数のアクセス・ポイントによる帯域幅の拡大
- ホット・フェールオーバー・ゲートウェイ冗長性
VManager ソフトウェアは x86 仮想マシン(VM)で実行され、クラウド・サーバーから低消費電力の組み込み x86 ベース・プロセッサまで、さまざまなハードウェア・プラットフォームにインストールできます。VMWare または Oracle VirtualBox VM で実行できるプリコンパイルおよびテスト済みの VM アプリケーションとして、Linear Technology から提供されています。
1 つ以上のアクセス・ポイント・モート(AP モート)で、SmartMesh IP ネットワークが VManager ソフトウェアに接続されます。AP モートは、SmartMesh IP 802.15.4 ハードウェア(LTC5800-IPM など)で実行している AP モート・ソフトウェアの組み合わせです。
動画: Introduction of VManager(VManager の概要)
テクニカル・リソース
- ソフトウェアの概要 – SmartMesh IP User’s Guide(SmartMesh IP ユーザーガイド)
- ソフトウェア API インターフェース – SmartMesh IP VManager API Guide(SmartMesh IP VManager API ガイド)
- ソフトウェア CLI インターフェース – SmartMesh IP VManager CLI Guide(SmartMesh IP VManager CLI ガイド)
- ハードウェア統合化 – 以下の「ハードウェア・フォーム・ファクタ」セクションから選択してください
ハードウェア・フォーム・ファクタ
SmartMesh IP 802.15.4 ハードウェアは、チップ・パッケージ、または RF 事前認証済みプリント回路基板アセンブリ(PCBA)として提供されます。802.15.4 ハードウェアのネットワーク動作は、ハードウェアにロードされる SmartMesh IP ソフトウェアの種類(モート・ソフトウェア、ネットワーク・マネージャ・ソフトウェア、またはアクセス・ポイント・モート・ソフトウェア)によって定義されます。
おすすめ製品
スターター・キット
SmartMesh IP スターター・キットは、アプリケーションのニーズに対して、高い信頼性、超低消費電力、拡張性、導入しやすさといった SmartMesh® のネットワーク性能を評価するために必要なすべてのツールを提供します。スターター・キットには 5 つのモートと 1 つのネットワーク・マネージャが付属しており、アプリケーション環境でネットワークをすばやく導入できるように、SmartMesh IP ネットワーク・ソフトウェアがあらかじめロードされています。
SmartMesh Power and Performance Estimator(SmartMesh 消費電力および性能試算ツール)
SmartMesh ネットワークは、幅広いアプリケーションにわたって超低消費電力および 99.999% を超えるデータ信頼性を提供します。SmartMesh Power and Performance Estimator(SmartMesh 消費電力および性能試算ツール)スプレッドシートを使用すると、さまざまなネットワーク形状、規模、およびデータ・レポート・レートを入力し、平均消費電力量、遅延、ネットワーク構成時間、ネットワーク・マネージャなど、ネットワーク性能予測を確認できます。
SmartMesh IP ユーザー・ガイド
SmartMeshのデザイン、プログラミング、設置に関する全技術文書。


SmartMesh パンフレット
概要、オーダー・ガイド、すべてのSmartMesh 製品ラインの仕様。
最新情報
アプリケーション・ノート
- SmartMesh 全般に関するよくある質問(FAQ) PDF
- SmartMesh IP Easy Start Guide for VManager PDF
- SmartMesh IP Easy Start Guide For the Embedded Manager PDF
技術記事
- IoTセンサーネットワークをSmartMeshで構築する!
- Security and Reliability Are Key in Wireless Networks for Industrial IoT
- Verifying SmartMesh IP >99.999% Data Reliability for Industrial Internet of Things Applications