LEDもフォトダイオードです

質問:

「RAQ issue45:ガラス・ダイオードが光を見出し、ハミングするかも」 を読みました。ガラス・ダイオードの感光性によって100/120HzのLFノイズが生じるということでした。私は安価な光検出器が欲しいのですが、1N4148ではうまくいかないようです。どのように接続すればよいのでしょうか?

RAQ:  Issue 108

回答:

1N914/1N4148ダイオードは、ハムを発生させるほどの光感受性がありますが、光電セルとして使用するには十分ではありません。それらのダイオードの感度は可視スペクトルよりも赤外線に対して高いですが、明るい日光であってもその光電流はわずか10nAにすぎません。ガラス・ダイオードは太陽光発電用パネルの実用的な代替品にはなりません! 面白いことに、これらのダイオードは直射日光よりも白熱電球を用いた旧式の懐中電灯の方が光電流を2~3倍多く励起し、商用電源60Wの白熱電球の場合、100Hzで約7%の光電流を発生します。つまり、RAQ#45でご紹介したハミングの原因は、白熱光と蛍光灯の両方が考えられるということになります。

大量購入で1個約2セントのLEDは、ダイオードの約5倍のコストですが、光電セルとしてははるかに高感度です。直射日光が当たると、5mmの赤色LED(20mAで1000mCd)の光電流は20A以上になります。日差しの強い熱帯地方だったら、これで時計の電池を充電できるくらいでしょう。LEDは発電向きとは言えませんが、便利な光検出器であり、コストは専用の光検出器の約10%です。

LEDのスペクトル感度はその色によって異なります。LEDは、LED自体が放射する波長と同じか、それより短い波長を検出します。これは封止の特性によるもので、LEDが吸収する色の光はLEDに到達することはありません。また、白色LEDには単色光を白色光に変換する蛍光体が含まれているため、良好な光電セルにはなりません。

メーカーはLEDの特性を光電セルとして評価しないため、LEDとしての動作への影響がごくわずかな軽微な設計変更でも、光電セルとしての特性には大きな変化が生じる可能性があります。LEDを光電セルとして使用するときには、どんな変化があっても回路が問題なく機能するようご自分で特性評価を行い、十分な余裕を見込んだ設計をしてください。LEDを光電セルとして使用するのは量産回路ではハードルが高いですが、小ロットや単独のシステム設計では大変有用です。

当然ながら動作は限定された電圧範囲に制限されますが、ほとんどの場合、この範囲は電源電圧を下回ると考えられているため、一般にこれが問題になることはありません。しかし、コモン・モード電圧は、回路に入り込んだ時点で単純に消えるわけではありません。必要な信号からコモン・モード電圧の値が内部で差し引かれることになります。つまり、増幅された信号とコモン・モード電圧が電圧レールの範囲内に収まる値でなければならないことを意味します。コモン・モード電圧を差し引くメカニズムは回路のタイプによって異なり、プロットの形状も、八角形、六角形、平行四辺形などさまざまです。ダイヤモンド・プロットというのは少し誤解を招く名前かもしれませんが、入力電圧、必要な出力スイング、リファレンス電圧、電源レールが判明していれば、これらの特性曲線から正しい動作範囲について大切な情報を得ることができます。

洗練された応用方法にLEDをアナログ・マイクロコントローラで駆動する方法があります。LEDを駆動しているデジタル出力をディスエーブルにして、光電流出力を検知することにより、同じLEDを光検出器として使用することができます。Arduinoで使用されているADuC7023やAtmel ATMegaコントローラのように、マイクロコントローラに二役可能なアナログ入力/デジタルI/Oピンがあれば、LEDと2個の抵抗器、そしてプロセッサの1ピンだけで行うことができます。

半導体ダイオードを光電セルとして接続するには、光発電モードと光導電モードの2つの方法があります。ソーラー・パネルは光発電モードで機能し、光がパネルに当たるとアノードがカソードよりも正になり、入射光に比例した電流がアノードとカソード間に接続した任意の回路に流れます。ダイオードは順方向バイアスされ、その容量は逆バイアス時の容量よりも数倍大きくなります。

光導電モードでは、逆バイアスのフォトダイオードに光が当たると入射光に比例した光電流が流れます。AC信号では、周波数応答が優れているため光導電モードを使用するのがベストです。ただし、光発電モードでの光測定の方が簡単にできます。これについては、Photodiodes and Other Light Sensors(フォトダイオードとその他の光センサー) を ご覧ください。

 

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James Bryant

James Bryantは、1982 年から2009 年までアナログ・デバイセズの欧州地区アプリケーション・マネージャを担当し、つねに面白いプロジェクトを探求しています。 リーズ大学で物理学と哲学の学位を取得し、さらにC.Eng.、Eur.Eng.、MIEE、FBISの資格があります。エンジニアリングに情熱を傾けるかたわら、アマチュア無線家でもあり、コールサインG4CLFを持っています。