アナログ・デバイセズの状態基準保全(CbM)開発プラットフォーム向け、機械学習可能な 解析ソフトウェアを、マクニカ アルティマ カンパニーが開発

2022年06月03日 - 東京
  • アナログ・デバイセズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中村 勝史、以下アナログ・デバイセズ)の正規販売代理店、株式会社マクニカ アルティマ カンパニー(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、アナログ・デバイセズの状態基準保全(Condition based Monitoring)プラットフォーム「CN0549」向け、機械学習可能な解析ソフトウェアを開発したことを発表しました。本ソフトウェアは、株式会社マクニカ アルティマ カンパニーより「CN0549」をご購入いただいたお客様に無償で提供します。

    CN0549詳細ページ:
    https://www.analog.com/jp/design-center/reference-designs/circuits-from-the-lab/cn0549.html

    工場の生産ラインや機器の故障を防ぐため、製造現場では工場内の機械や設備の不具合/故障を予め“予知”、“監視”し、最適な状態に管理する「予知保全」の要求が産業界で高まっています。忠実度の高いデータ・アクイジションと、広帯域な振動センサーデータを取得することで、測定対象の設備や機器の振動計測可視化だけでなく、アルゴリズム開発可能なプラットフォーム「CN0549」は、オープンソース・ソフトウェア・インターフェースを活用することで、組み込みシステムから一般的なデータ解析ツール(PythonTMやMATLAB®など)への接続を簡単に行うことができます。

    収集したデータから、設備の動作状態の把握、故障の回避、シミュレーションなどは、データ分析や機械学習アルゴリズムを用いることで可能になりますが、そのリソースが十分整っていない、もしくは経験が乏しい場合において、今回開発した機械学習可能な解析ソフトウェアを用いることで、低コストで簡単に機械学習の実装が実現可能です。

    【ソフトウェア概要】
    Pythonコードを直接編集することで高度なカスタマイズも可能になります。

    1、 Signal View
    FFTもしくはEnvelopeのどちらか、さらにEnvelope 処理後の波形の周波数スペクトルを表示

    2、 振動計測おいて求められる下記にある各種特徴量やしきい値の設定及び、測定した各特徴量のトレンド表示

    特徴量

    説明

    RMS

    信号の実効値。信号の平均的な大きさを表す。

    Vel RMS

    振動加速度を積分して振動速度に変換した後のRMS

    Crest Factor

    クレストファクタ(波高率)。信号のピーク値と実効値の比。

    Kurtosis

    尖度。正規分布と比較して、平均値から離れた値が多い時に大きくなる。

    Skewness

    歪度(の絶対値)。正規分布と比較して、分布が平均値の上または下に偏っている場合に大きくなる。

    PEAK

    信号の最大値。

    Shape Factor

    RMSを絶対値の平均で除した値。波の形を表す指数で、正弦波からのずれを表す。

    個別に設定可能なしきい値を用いることでレベル分けも可能

    • 4段階 判定 (良、可、警告、危険)
    • 3段階判定(良、警告 、危険)
    • 2階判定(良 、危険)

    macnica_demo1

    3、機械学習とスコアリング                                         
    保存済みのデータを学習してモデルを作成し、そのモデルからの逸脱度合いのスコアが、Machine Learningエリアにモデルを可視化した3次元グラフと合わせて表示

    macnica_demo2

    マクニカ アルティマ カンパニーバイスプレジデントの沢田 和幸氏は、次のように述べています。「今回、アナログ・デバイセズの「CN0549」を用いた機械学習のソフトウェアの提供、予知保全のソリューション・ポートフォリ拡充によって、検証や導入に躊躇していたケースにおいて、振動計測ならびに機械学習による評価を前進できることを非常に嬉しく思います。産業機器分野で多くの実績のあるアナログ・デバイセズの開発プラットフォームを用いることで、予知保全を検討されているお客様の課題解決および付加価値向上にお役立ていただける様、展開していきたいと考えています」

    本ソフトウェアは、6月7日(火)~10日(金)に東京ビッグサイトで開催されるFOOMA JAPAN 2022(国際食品工業展)に出展するアナログ・デバイセズのブース(2F-28))でデモ展示いたします。
    https://www.foomajapan.jp/exhibitor_info/search/exhibitor-details/index.php?c=2106108


  • アナログ・デバイセズについて
  • アナログ・デバイセズ(NASDAQ: ADI)は、物理的世界とデジタル世界の架け橋となり、インテリジェント・エッジでのブレークスルーを実現する、グローバルな半導体企業です。アナログ・デバイセズは、アナログ、デジタル、そしてソフトウェアの技術を組み合わせて、工場のデジタル化、モビリティ、デジタル・ヘルスケアの進歩に寄与し、気候変動に取り組み、高い信頼で人と世界とを接続するソリューションを実現しています。2022会計年度の収益は120億ドルを超え、世界で約25,000人の従業員と125,000社のお客様を擁するアナログ・デバイセズは、現代の革新者たちに「想像を超える可能性」を提供します。https://www.analog.com/jp
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