13.6GHzまで対応の新世代広帯域RFシンセサイザADF5356、ADF4356を発表
~機器の小型化、高性能化と設計自由度に大きく貢献~
2017年05月09日 - 東京アナログ・デバイセズ社(NASDAQ:ADI)は本日、電圧制御発振器(VCO)を内蔵した13.6 GHz広帯域シンセサイザの新製品ADF5356を発表しました。本製品は、無線インフラ、マイクロ波のポイントtoポイントリンク、テスト装置/計測器、衛星端末などに最適です。また、最大6.8 GHzまでをカバーして動作し、同等の性能を備えるADF4356シンセサイザを併せて発表しました。
ADF5356は、53.125 MHzから13.6 GHzまで間断なくカバーしてRF出力を生成するため、マルチバンド・シンセサイザとして使用できます。このため、従来のように帯域ごとに複数のVCO/シンセサイザ製品を使用する必要がなくなり、部品点数や基板スペース、および消費電力を削減できます。また、優れたPLL性能指数(Figures of merit : FOM)、超低VCO位相ノイズ、極めて小さなインテジャー・バウンダリーおよび位相検出器スプリアス、高い位相比較周波数などの特長を備え、性能を犠牲にすることなく広帯域に対応します。
主な特長
- RF出力周波数範囲
ADF5356:53.125MHz ~ 13,600MHz
ADF4356:53.125MHz ~ 6,800MHz- インテジャー・チャンネル:-227dBc/Hz
- フラクショナル・チャンネル: -225dBc/Hz
- 低位相ノイズの電圧制御発振器(VCO)内蔵
- -113 dBc/Hz@100 kHz オフセット@5 GHz
- -110 dBc/Hz@100 kHz オフセット@6.8 GHz
最適なアプリケーション
- 無線インフラストラクチャ(LTE、W-CDMA、TD-SCDMA、WiMAX、GSM、PCS、DCS)
- ポイントtoポイント/ポイントtoマルチポイントのマイクロ―波リンク
- 衛星/VSAT
- テスト装置と計測器
- クロック発生器
アナログ・デバイセズ独自の高度なSiGe BiCMOSプロセスに基づいて開発されたADF5356およびADF4356は、業界をリードするVCO位相ノイズ(-113 dBc/Hz @ 100 kHzオフセット、5 GHz)、わずか97 fsecの統合rmsジッタ(1 kHz~20 MHz)、-227 dBc/Hzのインテジャー・チャンネル・ノイズ・フロアを実現します。位相検出器スプリアス・レベルは-85 dBc(typ)を下回り、125 MHzという高い位相検出器比較周波数に対応します。
これらのRFシンセサイザは組み込みが容易なうえ、設計にあたり入念な検証が必要となる位相ノイズ、ロック時間、ジッタなどさまざまな要素を包括的かつ簡単に評価できるPLLシンセサイザ設計/シミュレーション・ツール「ADIsimPLL」が用意されています。また、既存のADF5355およびADF4355とピン互換性があり、本製品へのアップグレードを容易にしています。
ADF5356およびADF4356は、-40°C~+85°Cの温度範囲で仕様規定されています。5‑Vのチャージ・ポンプおよびVCO電源と、公称電圧3.3‑Vのアナログおよびデジタル電源で動作し、1.8‑Vのロジック・レベル互換性を備えています。
価格と提供時期
下記表中の価格は米国での価格です。
製品
販売状況
1,000個
受注時の単価
パッケージ
ADF5356 サンプル
出荷中
39.98ドル
32ピン
5 mm × 5 mm LFCSPADF4356 量産出荷中
20.36ドル
32ピン
5 mm × 5 mm LFCSPEV-ADF5356SD1Z 量産出荷
準備中
各450.00ドル
- RF出力周波数範囲
- アナログ・デバイセズについて
アナログ・デバイセズは1965年の創業以来、高性能アナログで世界をリードし、さまざまな技術的課題を解決してきました。
世界にインパクトを与えるイノベーションを実現するために、私たちは最先端のセンシング、計測、パワーマネジメント、通信、信号処理技術でアナログとデジタルとの懸け橋となり、世界の動きをありのままに描き出します。
想像を超える可能性を―アナログ・デバイセズ analog.com/jp-
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