センサー・インターフェースを簡素化する 集積アナログ・フロントエンド「ADA4350」を発表
アナログ・デバイセズ社(NASDAQ:ADI)は、本日、ADC集積FET入力AFE(アナログ・フロントエンド)「ADA4350」を発表しました。このADA4350は、フォトダイオードや高出力インピーダンス・電圧センサーのような電流モード・センサーと直接インターフェースするように設計されています。FET入力アンプ、スイッチ回路、およびADCドライバを1つのパッケージに組み込むことで設計を簡素化し、個別素子による構築と比較して、消費電力とPCBフットプリントを50%以上低減します。
ADA4350は、10Hzで92nV/√Hzという低周波におけるローノイズ性能と、100kHzで5nV/√Hzというブロードバンド・ノイズ性能が特長で、これによりセンサー出力のS/N比を最大化します。集積ゲイン・スイッチ機能を内蔵しているため、光子や電子のような小さくて敏感な信号の広いダイナミック・レンジ測定が可能となります。ADA4350は、オンチップでプログラム可能なため、設計者は最適な外付けフィードバック部品を選択することができます。さらにシングルエンドや差動センサー電流、電圧信号を1チップでローノイズのシングルエンドや差動出力電圧に高速で変換することができます。
分析用測定アプリケーションでは、光を何桁もの強度にわたってモニターすることが必要な場合があります。これには多数のアンプおよびアナログ・スイッチを外付けした様々なゲイン・スイッチ回路を要するため、システム誤差の可能性が高まります。ADA4350はスイッチ回路と入力アンプを集積しているため、リーク電流を最小化し、外付けで設定可能なフィードバック回路を最大6個まで選択することができます。また、試験測定システムでは、ユーザーが測定装置の入力範囲を調節するため、全ゲイン・レベルにわたって高い測定精度を保たなければなりません。ADA4350は、高インピーダンス/低Ib(バイアス電流)入力アンプとシリアルポート制御可能なスイッチ回路を備えているため、広いダイナミック・レンジにわたる測定向けに最適です。発熱密度の制約なしにチャンネル数を大幅に増やしながら、PCBのフットプリントも低減します。
ADA4350 FET入力AFEの特長:
- ローノイズ低入力バイアス電流FET入力アンプ
- 92nV/√Hz @10Hz
- 5nV/√Hz @100kHz
- 集積ゲイン・スイッチ
- スイッチ・リーク電流:±0.5pA typ
- 集積ADCドライバ
- 差動およびシングルエンド・モード
- 差動およびシングルエンド・モード
価格と供給について
下記表中の価格は、米国での販売価格です。
製品
量産出荷
パッケージ
1,000個受注時
の単価
ADA4350 出荷中
28ピンTSSOP
5.73ドル
ADA4350の補完部品としては、PULSAR®差動ADC「AD7960」、電圧リファレンス「ADR4540」、リニア・レギュレータ「ADP7118」および「ADP7182」があります。
- ローノイズ低入力バイアス電流FET入力アンプ
- アナログ・デバイセズについて
- アナログ・デバイセズは、半導体製品とソリューションを提供しています。
1965年に設立され、世界をリードする信号処理技術で「アナログとデジタル」「夢と現実」との懸け橋を担ってきました。
50周年という節目を迎え、「想像を超える可能性を」という新たなスローガンを掲げ、イノベーションを加速し、ブレークスルーを生むソリューションをお客様と共に切り拓いていきます。http://www.analog.com/jp