製品概要

機能と利点

  • ヒート・スプレッダおよび広帯域表面実装バイアス・ティー回路付き2層Rogers 4350B評価用ボード
  • エンド起動、2.92mm RFコネクタ
  • スルー・キャリブレーション・パス

製品概要

EV2HMC998APM5は、アルミ製ヒート・スプレッダに取り付けられた、厚さ10ミルのRogers 4350B、銅被覆を使用した2層のプリント回路基板(PCB)で構成されています。ヒート・スプレッダは、このデバイスの熱を効率的に放散すると共に、PCBを機械的に支持します。ヒート・スプレッダには取り付け穴があり、ヒート・シンクに取り付けて温度管理を改善できます。RFINポートとRFOUTポートには2.9mmメス同軸コネクタが装着されており、それぞれのRFパターンは50Ωの特性インピーダンスを示します。

EV2HMC998APM5には、EV1HMC998APM5との重要な違いが1つあります。EV1HMC998APM5を動作させるには、RFOUTポートにコネクタ付きバイアス・ティーを外付けする必要がありますが(詳細については、HMC998APM5Eのデータシートを参照)、EV2HMC998APM5はオンボード表面実装のバイアス・ティー回路を備えています。EV2HMC998APM5ではこの回路を使用して、ネットワーク・アナライザ、スペクトラム・アナライザなどのRF試験装置に直接接続できます。このオンボード表面実装バイアス・ティー回路の最大動作周波数は約22GHzです(図3参照)。

EV2HMC998APM5には、HMC998APM5Eの全動作温度範囲での使用に適したコンポーネントが搭載されています。ボード・パターン損失を補正するため、J5コネクタとJ6コネクタの間にスルー・キャリブレーション・パス(THRU-CAL)が用意されています。スルー・キャリブレーション・パスを使用するには、J5およびJ6に2.92mmのRFコネクタを差し込む必要があります。スルー・キャリブレーション・パスの性能については、図4と表2を参照してください。電源電圧、グラウンド電圧、ゲート制御電圧、ディテクタ出力電圧には、2つの4ピン・ヘッダ(J3およびJ4)を通じてアクセスします(表1を参照)。

RFパターンは、50Ωで接地されたコプレーナ導波路です。パッケージのグラウンド・ピンと露出パドルは、グラウンド・プレーンに直接接続します。複数のビアを使用して上部と下部のグラウンド・プレーンを接続し、特にグラウンド・パドル直下の領域に焦点を当てて、ヒート・スプレッダへの適切な電気伝導と熱伝導を確保しています。

EV2HMC998APM5のデカップリング・コンデンサは、この回路の性能測定に使用される構成を表しています(詳細はAN-2061参照)。ACG2、ACG3/ACG4、VGG1、VGG2の各ピンに接続されているコンデンサの数を減らすことができますが、その数はシステムによって異なります。コンデンサの数を減らす場合は、最初は、HMC998APM5Eから最も遠い位置にある最大のコンデンサを取り除くことを推奨します。

HMC998APM5Eの詳細については、HMC998APM5Eのデータシートを参照してください。EV2HMC998APM5を使用する際は、このユーザ・ガイドと併せてHMC998APM5Eのデータシートも参照してください。

推奨システム動作環境

  • RF信号発生器
  • RFスペクトラム・アナライザ
  • RFネットワーク・アナライザ
  • 15V、0.8A電源
  • −1.5V、100mA電源