アナログ・デバイセズ(NASDAQ:ADI)と、輸送の安全性向上のためのAIを利用したオペレーターモニタリングシステムを設計する高度なコンピュータービジョンテクノロジー企業であるSeeing Machines(LSE:SEE)は、高性能な運転者および同乗者モニタリング・システム(DMS/OMS)技術の開発を推進するために協業することを発表しました。
長時間の運転と交通渋滞は、運転者の疲労や注意散漫の主な原因であり、事故の発生頻度を高め、負傷やさらに深刻な結果を招く恐れがあります。新しく高度な先進運転支援システム(ADAS)は急速に進化しており、さまざまなレベルの自動運転機能の安全性を支えています。
半自動運転システムでは、運転者の疲労や注意散漫を認識し、対処するためにキャビン内のDMS/OMSを利用します。これらのシステムは、いかなる照明状況下でも動作する必要があり、リアルタイムでの視線追跡に必要なフレームごとの画像品質を確保するために、適切な赤外線の照射が必要です。アナログ・デバイセズとSeeing Machinesの共同ソリューションは、アナログ・デバイセズが提供する業界初のDMS/OMS用IRドライバを活用することにより、機能安全性を確保したコンパクトなソリューションで最大100Wのピーク電力を供給できます。これにより、自動車のキャビン内で邪魔にならない小型カメラ・モジュールが開発できます。
Seeing MachinesのAIソフトウェアは、光学系ハードウェアからの信号を読み出し、問題をモニターして診断、さらにADAS機能と組み合わせて、必要に応じて運転者や同乗者に警告する出力信号を有効にします。
Seeing Machinesのオートモーティブ製品担当シニア・バイス・プレジデント(SVP)兼ゼネラル・マネージャー(GM)であるニック・ディフィオレ(Nick DiFiore)氏は次のように述べています。「Seeing Machinesは人々を自宅へ安全に送り届けることを使命としており、アナログ・デバイセズとの提携の目的は、半自動運転の安全レベルを引き上げることにより、当社が言う『監視された自動化』を実現することです。アナログ・デバイセズの実績ある車載グレードの近赤外線(IR)ドライバとGMSLデバイスは、高度な光経路を可能にし、キャビン内環境の現実的なリアルタイム処理にとって極めて重要な照射と高速ビデオ伝送を提供します。」
アナログ・デバイセズのオートモーティブ製品ライン管理担当ディレクターであるイン・ウー(Yin Wu)は次のように述べています。
「キャビン・モニタリングは複雑であり、リアルタイムの応答を実現するには赤外線照射、画像キャプチャ、データ処理、アルゴリズム・レイヤを慎重に統合する必要があります。当社はSeeing Machinesと協力し、衝突を減らして命を救うために役立つ実用的なソリューションによって自動車業界を支援しています。」
アナログ・デバイセズのMAX25614 IR LEDドライバとGMSLシリアライザ/デシリアライザ(SerDes)コネクティビティ・ソリューションは、Seeing MachinesのFOVIO DMS/OMSソリューションをサポートしています。
アナログ・デバイセズの自動車電動化およびキャビン・エクスペリエンス・ソリューション
アナログ・デバイセズのイノベーションは、自動車の電動化と乗車体験において地球規模のプラスの影響をもたらしています。アナログ・デバイセズは、自動車と持続可能エネルギーにおける技術の相乗効果を活用することにより、モビリティと送配電網の変革をネットゼロ・エミッションに向けて加速させることを目指しています。またアナログ・デバイセズは、コンスーマ・アプリケーションと自動車のセーフティクリティカルなADASを進歩させるオーディオ処理、データ、およびビデオ・コネクティビティ・プラットフォームにおける技術的なリーダーシップを通じて、デジタル・キャビン & セーフ・モビリティ革命を実現しようとしています。バッテリ、電源、およびエネルギー管理ソリューションにおける当社のリーダーシップにより、電気自動車(EV)、エネルギー貯蔵システム、クリーン・エネルギー・グリッドなどを含む電動化エコシステム全体にわたり、高性能で信頼性の高い、安全な運用が可能になります。あらゆる段階で持続可能性の今回の協業は、アナログ・デバイセズの先進のIRドライバと高速GMSL(Gigabit Multimedia Serial Link™)に基づくカメラ・コネクティビティ・ソリューションを、Seeing Machinesの人工知能(AI)を利用したDMS/OMSソフトウェアと組み合わせることで、運転者の疲労と注意散漫をより正確にモニターする高性能な視線、まぶた、頭、姿勢追跡システム技術の開発を支援します。欧州委員会の一般安全規則(GSR)と欧州新車評価プログラム(ユーロNCAP)の要件を満たすこの共同ソリューションは、電力効率、機能安全性、ハードウェアのフットプリント、および画像品質に関連する課題のためにこれまで実現できなかったキャビン内のカメラ配置の自由度を高め、将来の同乗者モニタリング機能にも繋げられます。
測定と推進に重点を置いた当社のソフトウェアおよびワイヤレス技術の革新は、ローカライズされたリアルタイムのミッション・クリティカルな意思決定を実現し、エッジにおけるインテリジェンスの実装を可能にしています。
Seeing Machinesについて
Seeing Machines(LSE:SEE)は、2000年創業のオーストラリアに本社を置くグローバル企業で、マシンが人々を見て、理解し、支援できるようにするビジョンベースのモニタリング技術の業界リーダーです。Seeing MachinesのAIアルゴリズム、組み込みプロセッシング、光学系の技術ポートフォリオは、自動車の運転者を確実かつリアルタイムに理解する必要がある製品を支えています。この技術は、運転者の視線の厳密な測定から、事故リスクに適用される運転者の認知状態の分類にまで及びます。信頼性の高い「運転者の状態」の測定は、運転者モニタリング・システム(DMS)技術の最終目標です。Seeing Machinesは、自動車、商用車、オフロード車、および航空機の安全性を改善させるDMS技術を開発しています。同社はオーストラリア、米国、欧州、アジアにオフィスを構え、各市場の業界リーダーに技術ソリューションとサービスを提供しています。 www.seeingmachines.com.
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