ADAS1000は、エレクトロ・カーディアック(ECG)、胸郭インピーダンス、ペーシング・アーチファクト、リードのオン / オフ状態を計測し、プログラム可能なデータ・レートで、これらの情報を、リード / ベクトルまたは電極データのどちらかを供給しているデータ・フレームの形状で出力します。この低消費電力と小型形状は、ポータブルのバッテリ駆動アプリケーションにとって最適となっています。また、高性能であるため、より高度な診断機器にも適しています。
ADAS1000は、呼吸およびペース検出を含むフル機能の5チャンネルECGです。一方、ADAS1000-1は呼吸またはペース検出機能なしのECGチャンネルのみを提供します。同様に、ADAS1000-2はメイン・デバイスの一部をなすもので、ECGチャンネルのみが使用可能(呼吸やペースの検出、右足駆動などの機能はなし)となっており、他のデバイスと組み合わせて使用するよう構成されています。
ADAS1000/ADAS1000-1/ADAS1000-2は、ECG信号の収集と高品質化のタスクを簡素化するように、設計されています。ADAS1000/ADAS1000-1/ADAS1000-2は、生体電位アプリケーションに対して、低消費電力で小型データ収集システムを提供します。幾つかのデジタル出力オプションは、信号をモニタしたり、解析するときの柔軟性を確保します。付加価値であるカーディアックの後処理は、DSP、マイクロプロセッサあるいはFPGA上で外部で実行されます。
補助の機能として、より優れた品質の、以下の機能でECG信号収集を補助します:マルチチャンネルの駆動リードの平均化、選択可能なリファレンス駆動、高速負荷回復、柔軟な呼吸回路の振幅および位相情報の復帰機能、3リード上で動作する内部ペース検出アルゴリズム、およびオプションのACまたはDCリードのオフ検出。
ECGシステムは異なったアプリケーションに広がっているため、ADAS1000/ADAS1000-1/ADAS1000-2は、電力増加の消費時にノイズが軽減できるような、柔軟なパワー / ノイズのスケーリング・アーキテクチャを特長としています。信号収集チャンネルは、パワー・セービングとしてシャットダウンすることもできます。データ・レートは、パワーセーブのために、軽減することができます。
製造テスト、開発、全体的なパワーアップのテストを容易にするため、ADAS1000/ADAS1000-1/ADAS1000-2は、関連するすべてのレジスタ・アドレス空間のリードバックの他、キャリブレーションDACによるDCおよびACのテスト励起や巡回冗長検査(CRC)テストなど、一連の機能を提供します。入力構造は差動アンプ入力となっているため、様々な構成オプションが可能となり、ユーザのアプリケーションに最適なものにできます。
ADAS1000/ADAS1000-1/ADAS1000-2は、2種のパッケージ・オプションで入手可能で、56ピンLFCSPパッケージまたは64ピンLQFPで供給されており、-40~+85℃の温度範囲にわたって仕様規定されています。
アプリケーション
心電計(ECG):モニタと診断
- ベッド脇の患者監視モニタ
- ポータブル遠隔測定装置
- ホルター
- AED
- 細動除去器
- 移動モニタリング
- ペース・メーカのプログラミング
- 患者搬送
- 負荷試験