ライフ・サイエンス & 医療計測器
ライフ・サイエンスおよび医療用の計測器には、診断、治療、慢性疾患の患者の支援に使用される様々な種類の医療用機器があります。これには、体外診断、手術用ツール、患者支援用機器などが含まれます。アナログ・デバイセズの幅広いポートフォリオおよびシステムレベルのソリューションは、人工呼吸器、輸液ポンプ、透析マシン、カテーテル、化学分析装置など、医療計測器とライフ・サイエンスの各種アプリケーションに対応しています。アナログ・デバイセズが提供する革新的な電力ソリューション、高度な検知機能、高性能な計測により、重要な患者ケアに必要な精度と制御を実現できます。
おすすめ製品
AD7147

AD7147は、ボタン、スクロール・バー、ホイールなどの操作機能を実現するための容量センサー用に設計されています。センサーはPCボードの1層で十分あるため、超薄型のアプリケーションに最適です。
AD7147は、オンチップの環境キャリブレーション機能を集積した容量/デジタル・コンバータ(CDC)です。このCDCには13チャンネルの入力があり、ここからスイッチ・マトリックスを経由して16ビット、250kHzのΣΔ(シグマ・デルタ)コンバータに信号が送られます。CDCは外部センサーの容量変化を検知し、この情報を使用してセンサー・アクチベーションを記録します。レジスタの設定によって、CDCのセットアップを完全に制御できます。
高分解能のセンサーの場合は、ホスト・プロセッサ上で動作するソフトウェアは簡単なもので済みます。
AD7147は、単極容量センサー(接地センサー)用に設計されています。センサーでのノイズ混入を最小にするアクティブ・シールド付き出力があります。
AD7147は、周囲環境の変化を補償するオンチップのキャリブレーション・ロジックを内蔵しています。キャリブレーション・シーケンスは、センサーがタッチされない限り連続的な間隔で自動的に実行されます。したがって、環境変化によって外部センサーに対する誤タッチやタッチの見落としが生じることはありません。
AD7147はSPI互換のシリアル・インターフェース備えており、AD7147-1はI2C互換®のシリアル・インターフェースを備えています。どちらのデバイスにも、割込み出力と汎用入出力(GPIO)が用意されています。VDRIVEピンは、VCCとは無関係にシリアル・インターフェースの電圧レベルを設定します。
4mm×4mmの24ピンLFCSPパッケージを採用しており、2.6~3.6Vの電源電圧範囲で動作します。低消費電力モード時の動作消費電流は、13個のセンサーで26μA(typ)です。
アプリケーション
- 携帯電話
- パーソナル・ミュージックおよびマルチメディア・プレーヤ
- 携帯型スマート機器
- テレビ、A/Vおよびリモート・コントロール
- ゲーム機器コンソール
- デジタル・スチール・カメラ
Applications
ADT7420

ADT7420は、高精度デジタル温度センサーで、広い工業用温度範囲でブレークスルー性能を提供し、4mm×4mmのLFCSPパッケージを採用しています。この製品はバンド・ギャップ・リファレンス、温度センサー、および、温度をモニタし0.0078℃の温度分解能でデジタル化する16ビットA/Dコンバータ(ADC)を内蔵しています。ADC分解能は、デフォルトで13ビット(0.0625℃)に設定されています。ADCの分解能は、シリアル・インターフェースを通してユーザーが変更できるプログラマブル・モードとなっています。
ADT7420の動作は、2.7V~5.5Vの電源電圧で保証されています。3.3 Vで動作する場合の平均電源電流は210μA(typ)です。ADT7420にはシャットダウン・モードがあり、このモードではデバイスがパワーダウンして、3.3V動作時でシャットダウン電流が2μA(typ)になります。ADT7420は、−40℃~+150℃の温度範囲で動作します。
ピンA0とピンA1はアドレス選択に使用することができ、ADT7420に4つのI2Cアドレスを設定することができます。CTピンはオープン・ドレイン出力で、温度がプログラマブルなクリティカル温度規定値を超えるとアクティブになります。INTピンもオープン・ドレイン出力で、温度がプログラマブルな規定値を超えるとアクティブになります。INTピンとCTピンは、コンパレータ・モードまたは割込みモードで動作することができます。
製品のハイライト
- 使い易さ:ユーザーによる校正または補正の必要なし
- 低消費電力
- 優れた長期間安定性と信頼性
- 高精度工業用および計測器および医療アプリケーションに最適
- 16ピン、RoHS準拠、4mm×4mmのLFCSPパッケージを採用
アプリケーション
- RTDとサーミスタの置換え
- 熱電対冷接点補償
- 医用装置
- 冷接点補償
- 工業用制御とテスト
- 食料の輸送と保管
- 環境モニタとHVAC
- レーザーダイオード温度制御
Applications
AD8244

多くの従来からのオペアンプのピン配置は、電源ピンの次に非反転入力を持っています。ガード・トレースは、FET入力オペアンプのバイアス電流よりもさらに大きな漏れ電流を避けるため、これらのピン間を囲うことが必要です。 ガード・トレースは、DIPあるいはSOICのように大きなパッケージではピン間で囲うことができますが、これらのパッケージによって占有されるボード面積は、多くのモデム・アプリケーションにとっては躊躇されます。AD8244は、独自のピン配置で、高インピーダンス入力を低インピーダンスの電源と他のバッファ出力から物理的に離すことによって、この問題を解決します、この構成は、ガーディングを簡素化する一方ボード・スペースを削減しますので、同じ設計でも高性能で高密度化が可能となります。
AD8244の設計は、バッファ・アンプ特有な問題を解決することにフォーカスしています。これには、最小誤差で差動シグナル・チェーンでも使われるように、AD8244のチャンネルとチャンネルのマッチングも含まれています。低い電圧ノイズ、広い電源範囲および高精度を持っているため、AD8244は、ユニティ・ゲイン・バッファを必要とする、例え低ソース抵抗でも、何処にでも高性能を提供する充分な柔軟性を備えています。
AD8244は、工業用温度範囲-40℃~+85℃にわたって仕様規定されており、10ピンのMSOPパッケージを採用しています。
アプリケーション
- 生体用電極
- 医療用計測機器
- 高インピーダンス・センサーの信号処理
- フィルタ
- フォトダイオード・アンプ
Applications
シグナル・チェーン
(4)
シグナル・チェーン

リファレンス設計
CN0217

AD5933と AD5934は内蔵プログラマブル周波数発生器と12 ビット、1 MSPS (AD5933) または 250 kSPS (AD5934) のA/Dコ ンバータ(ADC)を組み合わせた高精度インピーダンス・コンバ ータのシステム・ソリューションです。このプログラマブル な周波数発生器を使うと、既知の周波数で外部の複素インピ ーダンスを励起することができます。
図1 に示した回路を使うと低Ω レンジから数百kΩ までの正 確なインピーダンス測定値を得られ、AD5933/AD5934 全体の 精度を最適化します。

対象となる製品
Applications
CN0326

図1に示す回路は、高精度の自動温度補償機能を持つ、完全絶縁型の低消費電力 pH センサー・シグナル・コンディショナ/デジタイザです。
この回路は精度0.5%で0~14のpH値の測定が可能で、14ビットを超えるノイズフリー・コード分解能があり、化学物質、食品加工、水、廃水などの分析といったさまざまな産業用アプリケーションに適しています。
この回路は、1 MΩ から数GΩにおよぶ非常に高い内部抵抗を有する広範なpHセンサーに対応しており、デジタル信号と電源のアイソレーションにより過酷な産業環境の中のノイズや過渡電圧に対する耐性があります。

対象となる製品
Applications
インテリジェント・ビル
- ビル・オートメーション・システム
CN0370

図 1 の回路はフル機能の単電源、低ノイズ LED 電流源ドライバで、16 ビット D/A コンバータ(DAC)で制御されます。このシステムは、20 mA のフルスケール出力電流に対して、±1 LSB の積分非直線性と微分非直線性を維持し、0.1 Hz ~ 10 Hz のノイズが 45 nA p-p 未満です。
先進の出力ドライバ・アンプは、ほとんどのレールtoレール入力のオペアンプに通常伴うクロスオーバー非直線性を除去します。16 ビット・システムの場合、この値は最大 4LSB ~ 5LSB になることがあります。
この業界最先端のソリューションは、LED の輝度レベルに重畳される 1/f ノイズが測定全体の精度に影響を与えるパルス・オキシメトリ(パルス酸素濃度測定)のアプリケーションに最適です。
使用している 3 つのアクティブ・デバイスの 5 V 単電源動作時の総消費電力は標準で 20 mW 未満です。

対象となる製品
Applications
CN0363

図1の回路は、変調光源トランスミッタ、チャンネルごとのプログラマブル・ゲイン・トランスインピーダンス・アンプ、超低ノイズの24ビットΣ-Δ A/Dコンバータ(ADC)を備えたデュアル・チャンネル色度計です。ADCの出力は、標準FPGAメザニン・カードに接続されています。FPGAはサンプル・データをADCから取得して、同期検出アルゴリズムを実行します。

一定(DC)光源ではなく変調光とデジタル同期検出を使用することによって、このシステムは変調周波数以外の周波数のあらゆるノイズ源を除去し、優れた精度を与えます。
デュアル・チャンネル回路は、サンプル容器とリファレンス容器内の液体が吸収する光の比率を、3つの異なる波長で測定します。この測定は、吸収分光法による物質の濃度測定と特性評価に使用する、多くの化学分析用および環境モニタリング用計測器の基礎となります。
対象となる製品
AD7175-2
A/Dコンバータ、24ビット、250kSPS、20µsセトリング、Σ-Δ型、真のレールtoレール・バッファ付き
ADA4528-1
オペアンプ、シングル、超低ノイズ、ゼロ・ドリフト、レールtoレール入 / 出力
AD8615
オペアンプ、シングル、高精度、20MHz帯域幅、CMOS、入 / 出力レールtoレール
AD5201
デジタル・ポテンショメータ、33ポジション
ADA4805-1
オペアンプ、オフセット・ドリフト0.2µV/℃、105MHz、低消費電力、低ノイズ、レールtoレール
ADG633
アナログ・スイッチ、CMOS、±5 V/+5 V/+3 V、トリプル、SPDT
ADG733
SPDTスイッチ、トリプル、CMOS、2.5Ω、低電圧
ADG704
CMOS 低電圧 2.5Ω、4 チャンネル・マルチプレクサ
ADG819
マルチプレクサ / SPDTスイッチ、0.5Ω、CMOS、1.8~5.5V、BBMスイッチング動作、2:1
Applications
CN0393

図 1 に示す回路は、2 チャンネル、バンク絶縁型の広帯域データ・アクイジション(DAQ)システムで、各チャンネルに A/Dコンバータ(ADC)を使用する同時サンプリング・アーキテクチャを採用しています。このシステムは、バンクとデジタル・バックプレーンとの間に絶縁を施し、高いチャンネル密度を実現し、比類のない性能を提供します。さらに、この設計ではADC をデイジーチェーン・モードで構成し、調整済みの遅延クロック機能を持つアイソレータ製品を使用することで、絶縁チャンネルを有効に活用しています。電源部も簡素化され、パルス幅変調(PWM)コントローラとトランス・ドライバを内蔵したアイソレータを使用して、絶縁障壁間での DC/DC 変換を行います。さらに、システムには入力回路保護、プログラマブル・ゲイン・チャンネル、高精度、高性能といった、代表的な DAQシグナル・チェーンが標準で有する多くの特長を備えています。
同時サンプリングによって、マルチプレクス DAQ シグナル・チェーン固有のサンプリング・レートの制限を受けずに、多チャンネルを実現できます。システムのセトリング性能条件がそれほど厳しくないため、アナログ・フロント・エンド(AFE)の設計もマルチプレクス・オプションよりも簡素化されます。シーケンシャルなサンプリングシステムではチャンネル間で遅延があるのに対し、このシステムではサンプリングは各チャンネルで同時に行われます。
デジタル・バンク絶縁型の DAQ 設計により、デジタル・バック・エンド回路が保護され、バンク間のグラウンド・ループおよびコモンモード干渉が低減されます。これらの機能によって、グラウンド・プレーンあたりのマルチプレクス DAQ シグナル・チェーンが可能となり、チャンネルごとに絶縁化するシステムに比べ、デジタルの絶縁デバイスの数を少なくすることができます。

対象となる製品
ADP1614
DC/DCスイッチング・コンバータ、650KHz / 1.3MHz、4A、ステップ・アップ、PWM
ADP7182
リニア・レギュレータ、-28 V / − 200 mA、低ノイズ
ADP7118
20V、200mA、低ノイズ、CMOS LDOリニア電圧レギュレータ
ADR4550
5.0Vリファレンス電圧、超低ノイズ、高精度
ADUM3150
遅延クロック付きSPI用SPIsolatorデジタル・アイソレータ、3.75kV、6チャンネル
ADUM3470
絶縁スイッチング・レギュレータ(4 / 0のチャンネル方向)
AD8251
iCMOS®計装アンプ、10MHz、20V/µs、ゲイン設定可能(G=1、2、4、8)
ADAQ7988
μModuleデータ・アクイジション・システム、16 ビット、500 KSPS
ADAQ7980
μModuleデータ・アクイジション・システム、16 ビット、1 MSPS
Applications
CN0407

図 1 のシステム機能図は、フェムトアンペア範囲までの微小電流を計測するための高精度アナログ・フロント・エンドです。業界最先端のこのソリューションは、フォトダイオード、光電子増倍管、ファラデー・カップなどのシグナル・コンディショニング電流出力センサー用に超高感度のアナログ・フロント・エンドが必要とされる化学分析装置や研究室用の計測機器に最適です。このソリューションの応用分野としては、質量分析、クロマトグラフィー、電量分析などがあります。
EVAL-CN0407-SDPZ は、低リークのメザニン・ボードとデータ・アクイジション・ボードにシステムを分割することにより、実際のアプリケーションのリファレンス設計とすることができます。入力信号コンディショニングは、メザニン・ボード上の ADA4530-1 によって行います。ADA4530-1 は電位計グレードのアンプで、バイアス電流値は85 ℃ において最大 20 fA ときわめて微小です。また、入力ピンを絶縁してプリント回路基板(PCB)へのリーク電流を防ぐために、チップ内にガード・バッファを内蔵しています。デフォルトのアンプ構成はトランスインピーダンス・モードで、リーク電流がボードの高インピーダンス・パスに入り込むのを防ぐ ために、10 GΩ のガラス抵抗と金属シールドを使用しています。さらに、表面実装帰還抵抗や、その他の入力構成によるプロトタイピングが可能なように、メザニン・ボードには、抵抗およびコンデンサ用の空きパッドが設けられています。
データ・アクイジション・ボードでは、24 ビットの AD7172-2ΣΔ A/D コンバータ(ADC)と、9 V DC の単電源を使用します。このオンボード電源は、2 枚のボードに電源を供給するために必要なすべての電圧を生成します。ボードは SDP-S ボード(EVAL-SDP-CS1Z)を介して PC に接続し、デジタル絶縁を使用してUSB バスやグラウンド・ループからのノイズを防ぐことによって、低電流計測の性能が低下しないようにします。

対象となる製品
Applications
CN0395

図1に示す回路は、金属酸化物センサーを使用して揮発性有機化合物のガス成分を検出することで、室内空気質を計測するものです。センサーは加熱抵抗器と検出抵抗器から成ります。検出抵抗器が加熱されると、その値は様々なガスの濃度の関数として変化します。
回路には、ヒータ電流を高い精度で制御するために12ビットの電流出力D/Aコンバータ(DAC)が用いられており、ヒータは、柔軟なソフトウェアによって、定電流、定電圧、定抵抗、定温度の4通りのモードのいずれかで動作可能です。
回路は、5つの範囲をソフトウェアで選択可能な抵抗分圧器によって、広い範囲の検出抵抗値を測定できます。ボードには、ガス濃度値の補償に使用される温湿度センサーも備わっています。

対象となる製品
AD7988-1
MSOP/LFCSPパッケージ採用の16ビット低消費電力PulSAR ADC
ADN8810
高出力電流源、12 ビット
AD8628
オペアンプ、ゼロ・ドリフト、単電源動作、レールtoレール入力 / 出力
ADG884
2:1 MUX/SPDTスイッチ、デュアル、0.5Ω、オーディオ向け、CMOS
ADG758
マルチプレクサ、CMOS、低電圧、3Ω、8チャンネル
ADP196
ハイサイド・パワー・スイッチ、5V、3A、ロジック制御
ADP124
リニア・レギュレータ、500mA、5.5V入力、低静止電流、CMOS、31種の固定出力電圧
ADR4540
4.096Vリファレンス電圧、超低ノイズ、高精度
Applications
インテリジェント・ビル
- HVACシステムの技術
- 環境モニタリング・ソリューション
CN0396

図 1 に示す回路は 4 電極の電気化学式センサーを使用した携帯型ガス検出器で、2 種類のガスを同時に検出します。この定電位回路は、単電源で低消費電力、低ノイズ性能を実現するように設計された部品を最適な形で組み合わせており、種々のガスを検出できるさまざまなセンサーを使用できるように高度なプログラマビリティを提供します。

電気化学式センサーには、数多くの有毒ガスの検出や濃度測定用の計測器にとって、いくつかの利点があります。ほとんどのセンサーはガス専用で、1 ppm(百万分率)未満のガス濃度の実用分解能を備えています。
この例では、一酸化炭素(CO)と硫化水素(H2S)を検出する Alphasense 社製の COH-A2 センサーを使用しています。
EVAL-CN0396-ARDZ プリント回路基板(PCB)は Arduino(アルドゥイーノ)互換シールドのフォーム・ファクタで設計されており、ラピッド・プロトタイピング用の EVAL-ADICUP360 Arduino 互換プラットフォーム・ボードへのインターフェースを提供します。
対象となる製品
AD7798
16ビットA/Dコンバータ、ΣΔ型、3チャンネル、低ノイズ、低消費電力、計装アンプ内蔵
ADA4528-1
オペアンプ、シングル、超低ノイズ、ゼロ・ドリフト、レールtoレール入 / 出力
ADA4528-2
オペアンプ、デュアル、ゼロ・ドリフト、超低ノイズ、レールtoレールの入力 / 出力
AD5270
デジタル可変抵抗、シングル・チャンネル、1024ポジション、抵抗誤差1%
ADT7310
デジタル温度センサー、±0.5℃精度、16ビット、SPI
ADP7102
リニア・レギュレータ(LDO)、20V、300mA、CMOS、低ノイズ
ADR3412
電圧リファレンス、1.2V、高精度、マイクロパワー
Applications
インテリジェント・ビル
- HVACシステムの技術
- 環境モニタリング・ソリューション
CN0385

図 1 に示す回路は、費用効率の高い、絶縁されたマルチチャンネルのデータ・アクイジション・システムで、標準的な工業用信号レベルに適合しています。サンプル間のセトリング時間を最適化するように部品を厳選し、最高約 750 kHz のチャンネル・スイッチング・レートで、18 ビット動作が可能です。
この回路は利得が独立した 8 個のチャンネルを処理することができ、シングル・エンドと差動のどちらの入力信号にも互換性があります。
アナログ・フロント・エンドには、マルチプレクサ、可変ゲイン計装アンプ(PGIA)、シングル・エンドから差動へ変換するための高精度A/D コンバータ(ADC)ドライバ、アクティブ・チャンネルで信号をサンプリングするための 18 ビット、2.0 MSPS 高精度PulSAR® ADC が実装されています。利得設定は、0.4、0.8、1.6、および 3.2 が可能です。
システムの最大サンプリング・レートは、ターボ・モードで 2 MSPS、通常モードで 1.5 MSPSです。チャンネル・スイッチングのロジックは ADC の変換に同期しており、最大のチャンネル・スイッチング・レートは1.5 MHz です。ターボ・モードでは、1 個のチャンネルが、18 ビットの分解能で最大 2 MSPS のサンプリングが可能です。最高 750 kHz のチャンネル・スイッチング・レートでも 18 ビットの分解能を実現します。

対象となる製品
AD4003
Easy Drive採用の18ビット、2MSPS/1MSPS/500kSPS、差動SAR ADC
AD8251
iCMOS®計装アンプ、10MHz、20V/µs、ゲイン設定可能(G=1、2、4、8)
AD8475
完全差動減衰アンプ、高精度、ゲイン選択可能
ADG5207
アナログ・マルチプレクサ、8 チャンネル差動、高電圧、耐ラッチアップ機能付き
ADR4540
4.096Vリファレンス電圧、超低ノイズ、高精度
ADUM141E
強固なデジタル・アイソレータ、クワッド・チャンネル、入力ディスエーブル付き、逆方向チャンネル1
ADUM3470
絶縁スイッチング・レギュレータ(4 / 0のチャンネル方向)
ADP5070
DC/DCスイッチング・レギュレータ、1 A/0.6 A、独立した正と負の出力
ADP2441
ステップダウンDC-DCレギュレータ、36V、1A、同期型
ADP7118
20V、200mA、低ノイズ、CMOS LDOリニア電圧レギュレータ
ADP7182
リニア・レギュレータ、-28 V / − 200 mA、低ノイズ
Applications
CN0105

図1に示す回路は、高周波のシングルエンド入力信号を、16ビット、10MSPS PulSAR® ADC AD7626の駆動に使われる平衡差動信号に変換する方法を示しています。この回路は、低消費電力差動アンプADA4932-1を使ってADCを駆動することで、高周波数の入力トーンに対するAD7626の性能を最大限に維持します。デバイスをこのように組み合わせることの本当の利点は、低い消費電力で高い性能が得られることです。
AD7626は、10MSPSでのSNRが91.5dB、16ビットINL性能、パイプライン・ディレイなし、LVDSインターフェースという画期的な動的性能とともに、消費電力がわずか136mWという特長を備えています。AD7626で採用されているSARアーキテクチャの主な特長は、優れた直線性性能を持つパイプライン型ADCに通常生じる待ち時間つまり「パイプライン・ディレイ」なしに10MSPSでサンプリングできる能力です。
ADA4932-1は、低歪み(10MHzでのSFDRが100dB)、高速セトリング・タイム(0.1%まで9ns)、広帯域幅(−3dB帯域幅:560MHz、G = 1)、低消費電流(9.6mA)のデバイスです。これらの特性はAD7626の駆動に最適です。また、必要な出力同相電圧を容易に設できる機能も備えています。
この組合せにより、業界最先端の動的性能と、5mm × 5mm 32ピンLFCSPパッケージのAD7626、3mm × 3mm 16ピンLFCSPパッケージのADA4932-1、5ピンSOT-23パッケージのAD8031を使った小さな基板面積を実現します。
対象となる製品
Applications
CN0272

図1に示す回路は、暗電流補償機能を備えた高速フォトダイオード・シグナル・コンディショニング回路です。このシステムは、高速シリコンPINフォトダイオードからの電流を電圧に変換し、20 MSPSのA/Dコンバータ(ADC)の入力を駆動します。このデバイスの組合わせにより、49 nAの光電流感度で400 nm~1050 nmのスペクトル感度、91 dBのダイナミック・レンジ、そして2 MHzの帯域幅を実現します。システムのシグナル・コンディショニング回路には±5 V電源から40 mAの電流しか流れないので、この構成はパルス・オキシメトリ(パルス酸素濃度測定)などの、高速、高分解能の光強度測定の携帯型アプリケーションに適しています。

この回路が適している他のアプリケーションとして、アナログ光アイソレータがあります。また、適応型速度制御システムなど、帯域幅を大きく、分解能を低くする必要があるアプリケーションにも対応可能です。
この回路ノートでは、安定性の計算、ノイズ解析、および部品選択に関する検討を含め、特定の帯域幅に対して図1の回路を最適化するのに必要なデザイン・ステップを解説します。
対象となる製品
Applications
CN0273

図1に示す回路は、帯域幅が広く(35MHz)AC同相除去比CMRが優れた(10MHzで55dB)、利得が5の高速FET入力計装アンプです。この回路は、RF、ビデオ、光信号検出、高速計測など、高入力インピーダンスで高速の計装アンプを必要とするアプリケーションに最適です。高いCMRと広い帯域幅により広帯域差動ライン・レシーバとしても最適です。
ほとんどのディスクリート計装アンプでは、高いCMRを実現するためにマッチング(値が一致)した高価な抵抗ネットワークを必要としますが、この回路では、マッチングした抵抗を内蔵したディファレンス・アンプを使って、性能向上、コスト低減、プリント回路ボード(PCB)レイアウト面積の最小化を図っています。
図1に示す複合計装アンプ回路は以下の性能を備えています。
- オフセット電圧:4 mV(max)
- 入力バイアス電流:2pA(typ)
- 入力同相電圧:−3.5V~+2.2V(max)
- 入力差動電圧:±3.5V/G1(max)(G1は初段のゲイン)
- 出力電圧振幅:0.01V~4.75V(typ)(150Ω負荷)
- 帯域幅(-3dB):35MHz(typ)(G = 5)
- 同相除去比:55dB(typ)(10MHz)
- 入力電圧ノイズ:10nV/√Hz(typ)(100kHz RTI)
- 高調波歪み:−60dBc(10MHz、G = 5、VOUT = 1 Vp-p、RL = 1 kΩ)

全機能内蔵の計装アンプのほとんどはバイポーラ・プロセスまたは相補型バイポーラ・プロセスで製造され、50Hzまたは60HzでのCMR値が高い低周波数アプリケーション用に最適化されています。しかし、ビデオ・システムやRFシステムにおいて、高速信号の増幅や不要な高周波信号の同相除去を行なう広帯域計装アンプの必要性が高まっています。
超高速で広帯域幅の計装アンプが必要な場合、一般的な方法として、初段に高入力インピーダンスの2つのディスクリート・オペアンプを使って差動入力信号のバッファと増幅を行い、2段目にディファレンス・アンプとして1個のアンプを構成することで、差動/シングルエンド変換を実現します。この構成は、一般的に3オペアンプ計装アンプとして知られています。この方法では、良好なCMRを得るのに、比較的高価で高精度にマッチングした4本の抵抗が必要です。マッチングの誤差は最終出力に誤差を生じます。
図1に示す回路は、高速ディファレンス・アンプ集積回路ADA4830-1を使用することによりこの問題を解決しています。レーザー・トリミングされた薄膜抵抗は非常に高精度にマッチングしているので、この比較的高価で高精度にマッチングした4本の外付け抵抗は不要です。
さらに、高速のデュアル・オペアンプADA4817-2を入力段アンプとして使用することにより、複合計装アンプで回路の総合ゲインが2.5のときに最大80MHzの帯域幅を実現できます。
単一の4mm × 4mm LFCSPパッケージのデュアル・アンプADA4817-2と集積化されたディファレンス・アンプADA4830-1でボード面積が大幅に低減されるため、大規模システムの設計コストが抑えられます。
ADA4817-2とADA4830-1のどちらも高い周波数で低ノイズと優れたCMR性能を提供するため、この回路はノイズの多い環境で使用することができます。
Applications
CN0306

図1に示す回路は、16ビット、100kSPS逐次比較アナログ/デジタル・コンバータ(ADC)システムで、最大1kHzの入力信号と100kSPSのサンプリング・レートに対して7.35mWという低いシステム消費電力になるように最適化された駆動アンプを備えています。
この回路は、ポータブル・バッテリ駆動やマルチチャンネルのアプリケーション、つまり消費電力が非常に重要なアプリケーションに大いに役立ちます。また、変換バースト間の時間においてADCがほとんどアイドル状態であるようなアプリケーションにとっても利点があります。
高性能逐次比較ADC用の駆動アンプは、一般に広範囲の入力周波数に対応するように選択されます。ただし、アプリケーションが必要とするサンプリング・レートが低い場合、サンプリング・レートを下げるとADCの消費電力がそれに比例して減少するので、かなりの電力を節約することができます。
ADCのサンプリング・レートを下げることによる節電の利点を最大限に活用するには、狭帯域で低消費電力のアンプが必要です。
たとえば、16ビット逐次比較レジスタ(SAR)ADC AD7988-1(100kSPS時に0.7mW)とともに動作させるには、80MHzのオペアンプADA4841-1(10V時に12mW)を推奨します。リファレンスADR435(7.5V時に4.65mW)を含むシステムの総消費電力は、100kSPS時に17.35mWになります。
最大1kHzの入力帯域幅と100kSPSのサンプリング・レートの場合、3MHzのオペアンプAD8641(10V時に2mW)は、信号対ノイズ比(SNR)および全高調波歪み(THD)の優れた性能を提供し、システムの総消費電力を17.35mWから7.35mWに低減します。これは100kSPSで58%の節電になります。

対象となる製品
Applications
CN0305

図1に示す回路は、16ビット、300kSPS逐次比較アナログ/デジタル・コンバータ(ADC)システムで、最大4kHzの入力信号と300kSPSのサンプリング・レートに対して10.75mWという低いシステム消費電力になるように最適化された駆動アンプを備えています。
この回路は、ポータブル・バッテリ駆動やマルチチャンネルのアプリケーション、つまり消費電力が非常に重要なアプリケーションに大いに役立ちます。また、変換バーストと変換バーストの間のほとんどの時間においてADCがアイドル状態であるようなアプリケーションにとっても利点があります。
高性能逐次比較ADC用の駆動アンプは、一般に広範囲の入力周波数に対応するように選択されます。ただし、アプリケーションが必要とするサンプリング・レートが低い場合、サンプリング・レートを下げるとADCの消費電力がそれに比例して減少するので、かなりの電力を節約することができます。
ADCのサンプリング・レートを下げることによる節電の利点をフルに利用するには、狭帯域で低消費電力のアンプが必要です。
たとえば、16ビット逐次比較レジスタ(SAR)ADC AD7988-5(500kSPS時に3.5mW、300kSPS時に2.1mW)の約100kHzまでの入力には、80MHzのオペアンプADA4841-1(10V時に12mW)を推奨します。リファレンスADR435(7.5V時に4.65mW)を含むシステムの総消費電力は、300kSPS時に18.75mWになります。
4kHz未満の入力帯域幅と300kSPS未満のサンプリング・レートの場合、1.3MHzのオペアンプOP1177(10V時に4mW)は、信号対ノイズ比(SNR)および全高調波歪み(THD)の優れた性能を提供し、システムの総消費電力を18.75mWから10.75mWに低減します。これは300kSPS時に43%の節電になります。

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CN0159

USB(ユニバーサル・シリアル・バス)は急速に広まり、ほとんどのPCの周辺装置用の標準インターフェースになりつつあります。これは、優れた高速性、柔軟性および周辺装置とのホットスワップのサポートなどの理由でRS232やパラレル・プリンター・ポートに置き換わっているからです。工業や医療機器の製造にも、このバスを使うことに対する強い要望がありますが、この採用は遅々としています。それは危険な電圧を制御する機械へ接続するために必要な、あるいは医療機器での低リークの耐除細動のために必要な、アイソレーションを提供する良い方法がないためでした。
ADuM4160は、主に周辺USB装置に対するアイソレーション用素子として設計されています。しかしながら、アイソレートしたケーブル機能を作成して有効にするには、いくつかの問題があります。このアプリケーションとしてADuM4160を使用するにあっては、いくつかの項目を対処する必要があります。ADuM4160のアップストリーム側とダウンストリーム側上のバッファは同じで、USBケーブルを駆動する能力がありますが、ダウンストリームのバッファは、これに接続された、フルスピードまたはロースピードの周辺装置に対して、速度を調整する能力がなくてはなりません。アップストリーム接続は、周辺機器のような動作が必要で、ダウンストリーム接続はホストのような動作が必要です。
あらかじめ速度が分かっていて変化しないような専用の周辺装置のインターフェースを構築するような場合と違って、ホストのアプリケーションでは、ロースピードのデバイスか、あるいはフルスピードのデバイスのどちらが接続されているかを検出して、適応させる必要があります。ADUu4160は、ピンを経由して単一の速度で接続されるようになっていますので、このデバイスのダウンストリーム側にプラグインした周辺装置が正確なスピードを備えていれば、正常に動作しますが、誤ったスピードの周辺装置を接続してしまうと失敗してしまいます。このことを対処する最良の方法は、ADuM4160とハブ・コントローラを組み合わせることです。
ハブ・コントローラのアップストリーム側は、標準の一定速度の周辺ポートとみなすことができ、ADuM4160で容易にアイソレートすることができます。一方ダウンストリーム・ポートはハブ・コントローラによって処理されます。しかしほとんどの場合、これは完全なUSB準拠としての認定に当てはまりませんが、準拠されたデバイスが混同して使われることのできない特にカスタムの接続が使われるような場合、単一スピードのケーブルは、実用的観点から、許容可能です。ハブ・チップは使わずに済み、設計は非常に小型、かつ簡単になります。
ADuM4160は、医療機器や工業用周辺装置向けとしてのアイソレート・バッファの導入を、安価で、しかも容易な方法で提供します。適応させねばならない課題は、ADuM4160と、 ADuM5000のような、小型のアイソレートされたDC/DCコンバータの組み合わせによって、バスの電源を備えたケーブル・アイソレータを作って使うことです。アイソレートしたどんな周辺装置に対しても、ADuM4160は以下のような機能を提供します:
- アップストリームで、ケーブルのUSB・D+とD−ラインを、直接的にアイソレート
- 外部制御ラインを使う必要なく、制御データの流れに対する自動的なスキームの導入が可能
- メディカル・グレードのアイソレーションを提供
- フルスピードまたはロースピードの信号レートのサポートが可能
- ケーブルを通して、アイソレートした電源供給をサポート
図1に示すアプリケーション回路のゴールは、すでにUSBインターフェースを備えている周辺装置をアイソレートすることです。完全互換なバス用電源を持ったケーブルを作ることはできません。それは、バス電圧を絶縁バリアを超えて伝送するための100%効率のパワー変換は存在しないためです。更に、変換器の静止時電流はUSB規格のスタンバイ電流の仕様とは互換ではありません。これはすべてADuM4160のスピード検出の制限が加わるためです。ダウンストリームの周辺装置に控えめな電源供給で可能な、固定スピードあるいはスイッチで制御されるスピード速度のケーブルの場合では実現可能となります。しかし、このような使用法はカスタムのアプリケーションで、USB規格に完全に準拠しません。

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CN0160

USB(ユニバーサル・シリアル・バス)は急速に広まり、ほとんどのPCの周辺装置用の標準インターフェースになりつつあります。これは、優れた高速性、柔軟性および周辺装置とのホットスワップのサポートなどの理由で、RS232やパラレル・プリンター・ポートに置き換わっているからです。工業や医療機器の製造にも、このバスを使うことに対する強い要望がありますが、この採用は遅々としています、それは危険な電圧を制御する機械へ接続するために必要な、あるいは医療機器での低リークの耐除細動のために必要な、アイソレーションを提供する良い方法がないためでした。
ADuM4160 は、それほど高価でなく容易に、医療機器や工業用周辺装置向けのアイソレート・バッファを実現します。以下は今後の課題となる項目です:
- USB・D+とD−ラインを、直接的にアイソレートして、マイクロプロセッサ内に実在するUSB基盤の使用を可能にする。
- 外部制御ラインを使う必要なく、制御データの流れに対する自動的なスキームの導入を可能とする。
- メディカル・グレードのアイソレーションを提供する。
- 周辺機器をUSB認定規格に完全に準拠するようにする。
- フルスピード(12Mbps)とロースピード(1.5Mbps)の信号レートをサポートする。
- 柔軟な電源構成をサポートする。
図1に示す回路は、すでにUSBインターフェースを備えている周辺装置をアイソレートします。この回路では、周辺装置は明確に定義されていませんので、アイソレータの2次側を動作させるパワーは、このソリューションの一環として提供されています。もしこの回路が周辺装置設計のPCB上に構築されるならば、パワーは、アプリケーションの必要性に応じて、周辺装置とは切り離された電源、バッテリあるいはUSBケーブルのバス・パワーから供給することができます。
ここで示されたアプリケーション回路は、多くの医療および工業アプリケーションに適用します。
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CN0158

USB(ユニバーサル・シリアル・バス)は、急速に広まり、ほとんどのPCの周辺装置用の、標準インターフェースになりつつあります。これは、優れた高速性、柔軟性および周辺装置とのホットスワップのサポートなどの理由で、RS232やパラレル・プリンター・ポートに置き換わっているからです。工業や医療機器の製造にも、このバスを使うことに対する強い要望がありますが、この採用は遅々としています。それは危険な電圧を制御する機械へ接続するために必要な、あるいは医療機器での低リークの耐除細動のために必要な、アイソレーションを提供する良い方法がないためでした。
あらかじめ速度が分かっていて変化しないような専用の周辺装置のインターフェースを構築するような場合と違って、ホストのアプリケーションにより適応させる必要があります。ADuM4160は、ピンを経由して単一の速度で接続されるようになっていますので、このデバイスのダウンストリーム側にプラグインした周辺装置が正確な速度を備えていれば、正常に動作しますが、誤った速度の周辺装置を接続してしまうと失敗してしまいます。このことに対処する最良の方法は、ADUM4160とハブ・コントローラを組み合わせることです。
あらかじめ速度が分かっていて変化しない専用の周辺装置のインターフェースを構築するような場合と違って、ホストのアプリケーションにより適応させる必要があります。ADUM4160は、ピンを経由して単一の速度で接続されるようになっていますので、このデバイスのダウンストリーム側にプラグインした周辺装置が正確な速度を備えていれば、正常に動作しますが、誤った速度の周辺装置を接続してしまうと失敗してしまいます。このことをに対処する最良の方法は、ADUM4160とハブ・コントローラを組み合わせることです。
ハブ・コントローラのアップストリーム側は、標準の一定速度の周辺ポートとみなすことができ、ADUM4160で容易にアイソレートすることができます、一方ダウンストリーム・ポートの速度はハブ・コントローラによって処理されます。ハブ・コントローラは、異なる速度を持った周辺装置を、アップストリーム・ポートの速度にマッチさせるように変換します。図1に示した回路は設計において2ポートのハブ・コントローラ・チップを2つのダウンストリームを備えたホスト・ポートに、どのようにしてアイソレートして使うことができるのかを示しており、これによってUSB仕様に完全な互換性を得ることができます。

ADuM4160は、それほど高価でなく容易に、医療機器や工業用周辺装置向けのアイソレート・バッファを実現します。適応させねばならないこの課題は、完全に適合したホスト・ポートを作成するために、ADuM4160とハブ・チップの組み合わせる方法を使うことになります。アイソレートした、どんな周辺装置に対しても、ADuM4160とハブは以下のような機能を提供します:
- ハブ・チップのUSBのD+ラインとD−ラインのアップ・ストリームにおける直接のアイソレーションによって、ハブはホスト・ポートの動作でのダウンストリーム管理を行うことができます。
- 外部制御ラインを使う必要なく、制御データの流れに対する自動的なスキームの導入が可能
- メディカル・グレードのアイソレーションを提供
- USB-IF認定の標準にミートする、1つまたはそれ以上のホスト・ポートの作成が可能
- 最大速度の信号伝送レートのサポートが可能
- 柔軟な電源構成をサポート
このアプリケーション回路のゴールは、たとえ最大速度を持つ周辺装置であっても、ハブをアイソレートすることです。ハブまたはホスト機能では、各ダウンストリーム・ポートへのパワーを可能にするために2.5Wのパワーを必要とします。アイソレータのダウンストリーム側を動作させるパワーと、ハブとポートのパワーはソリューションの一部として提供されます。このアプリケーション回路は、多くの医療および工業アプリケーションに、あてはまります。
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CN0294

多くのシステムは、ミックスド・シグナル処理やタイミング処理のために複数の低ジッタのシステム・クロックを必要とします。図1に示す回路は、フェーズロック・ループ(PLL)と電圧制御発振器(VCO)を内蔵したADF4351とADCLK948のインターフェースを行います。ADCLK948は、ADF4351の差動出力の1つから最大8個の差動の低電圧ポジティブ・エミッタ結合ロジック(LVPECL)出力を供給します。

最近のデジタル・システムは、多くの場合、クロック源のロジック・レベルとは異なる多くの高品質クロックを必要とします。完全性を損なうことなく別の回路素子へクロックを高精度で分配するには、バッファリングの追加を要することがあります。この回路ノートでは、ADF4351クロック源とADCLK948クロック・ファンアウト・バッファのインターフェースについて説明し、測定結果からクロック・ファンアウト・バッファによる付加ジッタが75fs rmsであることを示します。
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CN0388

図 1 に示す回路は、ADN4651 LVDS アイソレータを使った、600 Mbps で動作するアナログ・フロントエンド(18 ビット、5 MSPS AD7960 A/D コンバータ(ADC))の絶縁を表しています。ADN4651 を搭載したインターポーザ・ボードが AD7960 の標準評価プラットフォームに接続され、アナログ・フロントエンド・ボードを高速の SDP-H1 システム・デモンストレ-ション・プラットフォーム(EVAL-SDP-CH1Z)から絶縁しています。SDP-H1 には、収集データを取り込むザイリンクスの Spartan 6 FPGA と、PC と通信する ADSP-BF527 DSP が搭載されています。
過酷な環境では、安全性、機能性、ノイズ耐性の向上のため、外部インターフェースの電気的な絶縁を必要とします。これには、産業分野の測定や制御を行うデータ・アクイジション・モジュールで使われるアナログ・フロントエンドも含まれます。インダストリー 4.0 や IoT(Internet of Things)といったトレンドが、これまでよりはるかに多様な用途向けに高速かつ高精度の測定や制御を必要としており、コンバータのインターフェースの帯域幅を広くすることが求められています。このような状況では、標準的なデジタル・アイソレータでも動作が 150 Mbps に制限されているため、絶縁が大きな課題となります。
産業分野の環境での測定や制御のアプリケーションにとって、このような絶縁型アナログ・フロントエンドを実装する利点は以下のとおりです。
- 入出力が LVDS 完全準拠で超低ジッタのドロップイン・アイソレータにより、設計が容易。
- 600 Mbps の広い帯域幅が ADC の高分解能化と高速化に対応。
- 電源電圧からの保護、電源電圧の絶縁された測定、デジタル回路や電源回路からのノイズ耐性のための電気的な絶縁。
図 1 の回路は、ADN4651 デュアル・チャンネル・アイソレータを使った 600 Mbps の LVDS 絶縁を行う業界最先端のソリューションを表しています。

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CN0397

図1に示す回路では、異なる波長(赤色、緑色、青色)に対して高感度の3種類のフォトダイオードが使用されており、植物の光合成に有効な光スペクトルにわたって光強度レベルを測定できます。測定結果を使用すると、特定の植物の条件に合うように光源を最適化し、成長速度を高め、エネルギー損失を最小限に抑えることができます。
この回路には高精度の3つの電流/電圧変換段が使用されており、これらの変換段は3つの差動入力を備えた単電源、低消費電力、低ノイズの16ビット、シグマ・デルタ(Σ-Δ)A/Dコンバータ(ADC)を駆動します。
この回路では、すべての機械部品と光学部品をなくしたことで従来のアプローチからは外れていますが、電気部品のみを使用して同じ目的を達成しています。
回路の消費電力は10mW未満(代表値)であるため、バッテリ駆動の携帯機器分野におけるアプリケーションに最適です。
プリント回路基板(PCB)は、Arduino(アルドゥイーノ)互換のシールド・フォーム・ファクタで設計されており、迅速なプロトタイピングのために、EVAL-ADICUP360 Arduino互換プラットフォーム・ボードとインターフェースします。

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インテリジェント・ビル
- 照明技術ソリューション
CN0345

The circuit shown in Figure 1 is a cost effective, low power, multichannel data acquisition system that is compatible with standard industrial signal levels. The components are specifically selected to optimize settling time between samples, providing 18-bit performance at channel switching rates up to approximately 750 kHz.

The circuit can process eight gain-independent channels and is compatible with both single-ended and differential input signals.
The analog front end includes a multiplexer, programmable gain instrumentation amplifier (PGIA); precision analog-to-digital converter (ADC) driver for performing the single-ended to differential conversion; and an 18-bit, 1 MSPS PulSAR® ADC for sampling the signal on the active channel. Gain configurations of 0.4, 0.8, 1.6, and 3.2 are available.
The maximum sample rate of the system is 1 MSPS. The channel switching logic is synchronous to the ADC conversions, and the maximum channel switching rate is 1 MHz. A single channel can be sampled at up to 1 MSPS with 18-bit resolution. Channel switching rates up to 750 kHz also provide 18-bit performance. The system also features low power consumption, consuming only 240 mW at the maximum ADC throughput rate of 1 MSPS.
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CN0310

工業用信号をサンプリングする時、重要な事は高速で高分解能な変換情報を提供する事です。従来500 kSPSまでのサンプリングレートで供給可能な最も高い分解能のA/Dコンバータ(ADC)は14 ビット~18 ビットでした。
図 1に示す回路は24ビット、250 kSPSシグマデルタ(Σ-Δ)ADCを使って工業用信号をサンプリングするために最適化された単電源システムです。差動2チャンネル又は疑似差動4チャンネルの各々は17.2ビットのノイズフリー・コード分解能で最大50 kSPSのレートでスキャンできます。
この回路は±5 V、±10 V、0 V ~ 10 Vの標準工業用信号レベルを低電源電圧駆動の高精度ADCで取り込み、デジタル化までの間の考慮すべき点を、レザー・トリムした抵抗を内蔵した革新的な差動アンプを使用して減衰、レベル・シフトを行う事により解決しています。回路のアプリケーションにはプロセス・コントロール(PLC/DCS モジュール)、医療及び科学の多チャンネル機器、クロマトグラフィがあります。

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Applications
CN0338

The circuit shown in Figure 1 is a complete thermopile-based gas sensor using the nondispersive infrared (NDIR) principle. This circuit is optimized for CO2 sensing, but can also accurately measure the concentration of a large number of gases by using thermopiles with different optical filters.

The printed circuit board (PCB) is designed in an Arduino shield form factor and interfaces to the EVAL-ADICUP360 Arduino-compatible platform board. The signal conditioning is implemented with the AD8629 and the ADA4528-1 low noise amplifiers and the ADuCM360 precision analog microcontroller, which contains programmable gain amplifiers, dual 24-bit Σ-Δ analog-to-digital converters (ADCs), and an ARM Cortex-M3 processor.
対象となる製品
AD8629
オペアンプ、ゼロ・ドリフト、単電源動作、レールtoレール入力 / 出力
ADA4528-1
オペアンプ、シングル、超低ノイズ、ゼロ・ドリフト、レールtoレール入 / 出力
ADP7105
20V、500mA、低ノイズのソフト・スタート機能付きLDOレギュレータ
ADUCM360
高精度アナログ・マイクロコントローラ、低消費電力、デュアルΣΔ ADC、ARM Cortex M3
ADuCM362
高精度アナログ・マイクロコントローラ、低消費電力、デュアルΣ-Δ ADC、ARM Cortex-M3
ADuCM363
シングル・シグマ・デルタ ADC、ARM Cortex-M3 付き、低消費電力、高精度アナログ・マイクロコントローラ
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インテリジェント・ビル
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