LTM4641は、プロセッサ、ASIC、ハイエンドFPGAなどの負荷に対して幅広い電気的保護と過熱保護を提供する4.5V~38V入力、0.6V~6V出力の10A降圧μModule®レギュレータです。LTM4641 μModuleレギュレータは、入力電圧、出力電圧、温度の状態をモニタします。LTM4641は、いずれかの調整可能なトリップしきい値を超えると、例えば出力過電圧フォルトの場合は500ns以内の短時間で応答して動作を停止し、必要に応じて外部スイッチを作動させます。一方のスイッチが入力電源レールを切断し、他方のスイッチが負荷を保護するために出力コンデンサを放電します。また、いずれかのトリップしきい値を超えると、LTM4641はロジック・レベルのフォルト信号を出力します。この信号を使ってシステムの緊急時シャットダウン・シーケンスを開始することができます。調整可能なトリップしきい値の精度は、全動作温度範囲で±2.7%以内です。LTM4641は、μModuleレギュレータとして、パワーMOSFET、DC/DCコントローラ、インダクタ、補償回路、保護ロジック回路を小型の表面実装BGAパッケージに内蔵しています。LTM4641は、ロボット装置や工業用計測のほか、防衛システムや航空システムのような過酷な環境でのポイントオブロード・レギュレーション向けに設計されています。
36Vと24Vの入力電圧から1V/10Aの出力を供給するLTM4641の効率は良好で、温度上昇はわずかです。
LTM4641は、FPGA、ASIC、マイクロプロセッサなどの値の大きな負荷を保護するため、直ちに入力電源を切断し、出力とグランドの間のクローバFETをアクティブにすることにより、出力過電圧状態に対応します。これらの動作により、最大負荷状態と無負荷状態におけるピーク出力電圧の偏位が設定された出力電圧の20%に抑えられます。
LTM4641は、出力過電流保護機能とサーマル・シャットダウン機能を備えています。フォルト状態が解消されると、LTM4641は自動的に動作を再開します。出力電圧はあらゆる環境で適切に制御されます。
LTM4641は、4個のデバイスの各出力を組み合わせることにより、最大40Aの負荷をサポートすることができます。2個のLTM4641 µModuleレギュレータを並列接続して、負荷トランジェントが生じているときでも出力電流が適度に釣り合うことをデモします。