Thermal Resistance: 熱抵抗
Thermal Resistanceとは
意味
熱抵抗は、熱の流れに対する物質や部品の抵抗の尺度です。熱を伝導する能力を表す熱コンダクタンスの逆数になります。
PCB回路設計では、パッケージの熱放散を計測して過熱を防ぐために熱抵抗が使用されます。
熱抵抗に関する値は2つあります。物質の熱伝導能力と部品の熱伝導能力、すなわち、固有熱抵抗と絶対熱抵抗です。
熱抵抗の計測方法は?
固有熱抵抗(Rλ)は物質定数の1つで、K∙m/Wまたはft2∙h∙oF/Btuの単位で計測され、物質の比較に役立ちます。これは、物質の熱伝導率の逆数で、単位面積当たりの絶対熱抵抗です。R値とは固有熱抵抗のことで、華氏温度・平方フィート・時間/英国熱量単位(ft2∙h∙oF/Btu)という英国単位で表されます。例えば、R-1で表される熱抵抗は1 ft2∙h∙oF/Btuを意味します。SI単位のケルビン・メートル/ワット(K∙m/W)を使用する場合、この値はRSI値と呼ばれます。
絶対熱抵抗(Rθ)は、ケルビン/ワット(K/W)または摂氏温度/ワット(oC/W)の単位で測定され、ある決められた量の物質の特性になります。物質と大きさが決まると、絶対熱抵抗は、その部品が熱の流れに抵抗する能力の尺度となります。絶対熱抵抗は示量性状態量です。つまり、絶対熱抵抗は物質の量によって変わります。
PCB回路設計では、過熱を防ぐために熱抵抗の値が重要です。ICメーカーは、デバイスのジャンクションから周囲までの熱抵抗(θJA)を仕様で規定しています。これは絶対熱抵抗の測定値であり、通常はo単位で表されます。他に使われることがある値には、ジャンクションからケースまでの熱抵抗(θJCと、ケースから周囲までの熱抵抗(θCA)があります。
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