製品概要

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デモ回路2137Aは、LT®8619を使用した、モノリシック降圧DC/DCスイッチング・レギュレータです。LT8619は 高効率、高速の同期整流モノリシック降圧スイッチング・レギュレータで、わずか6µAの静止電流しか消費しません。このデモ回路は、6V~48Vの入力で5V、1.2Aの出力を提供するように設計されており、トランジェント入力電圧は最大60Vです。入力範囲が広いため、オートモーティブ、工業用システム、テレコム電源など、様々な電源を安定化させるのに適しています。電源スイッチ、補償回路、およびその他の必要な回路が、LT8619パッケージ内にあるため、外付け部品は最小限であり、設計がシンプルになります。

LT8619のスイッチング周波数は、発振器抵抗または300kHz~2.2MHzの範囲の外部クロックによってプログラムすることができます。デモ回路2137Aのデフォルト周波数は2MHzです。このデモ用ボードのSYNCピンは、デフォルトでは低リップルBurst Mode®(バースト・モード)動作用にグラウンド(JP1のBURST位置)に接続されています。外部クロックと同期するには、JP1をSYNCに動かし、外部クロックをSYNC端子に入力します。RT抵抗(R4)は、LT8619の内部スイッチング周波数を最も低い同期入力以下に設定するように選ぶ必要があります。クロック同期中、コントローラは強制連続モードになります。JP1シャントを動かすことにより、パルススキッピング・モードと強制連続モードから選択することができます。

低リップル・バースト・モード動作では、軽負荷状態で出力リップルを低く抑えながら効率を向上できます。図1は、バースト・モード動作での12V入力および24V入力の場合の回路の効率を示しています(VIN端子からの入力によりEMIフィルタはバイパスされます)。

このデモ用ボードにはEMIフィルタが備わっています。ボードのEMI性能(EMIフィルタ使用)を図2に示します。放射EMI性能の赤い線は、CISPR25クラス5ピーク限界値です。この図は、回路が広いマージンでテストに合格することを示しています。図2に示すEMI/EMC性能を実現するには、入力EMIフィルタが必要であり、入力電圧をVEMI端子に印加する必要があります。

LT8619のデータシートには、部品、動作、および用途の詳細が記載されています。このデータシートは、このデモ回路2137A用デモ・マニュアルと併せて参照してください。LT8619は、パッドが露出した小型の16ピンMSOPおよび10ピン3mm × 3mm DFNパッケージで組み立てられています。低EMI動作と最大の熱性能の両方を得るため、ボードを適切にレイアウトすることが重要です。詳細については、データシートのセクションを参照してください。

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