24Vおよび48VファンにMAX6650およびMAX6651ファン速度レギュレータを使用

要約

MAX6650およびMAX6651は、ブラシレスDCファンのタコメータフィードバックを使用しファンの回転速度を制御するファン速度スピード・レギュレータです。通常動作では、公称電源電圧5V~12Vのファンに対応することができます。このアプリケーションノートでは、より高い電圧ファンにMAX6650とMAX6651を使用する方法について示します。各例は、24Vと48Vファンを使用して示されています。

MAX6650およびMAX6651は、公称電源電圧5Vまたは12Vでブラシレス(BLDC)ファン駆動用のDC電圧を生成するファン速度レギュレータです。これらのデバイスは、ファンからのタコメータ信号からファンの速度を測定し、目標のタコメータカウントを生成するように印加電源電圧を調整することによって、速度を調整します。通常動作では、ファンの正電源端子はファン電源電圧VFAN (公称値12Vまたは5V)に接続され、電源電圧を調整するには、負端子はNチャネルMOSFETによって駆動されます。

一部の設計では、MAX6650とMAX6651用に設計されたファンより高い電圧ファンが必要です。これらのICをより高い電圧ファンに応用するには、主として、入力端子を許容動作範囲内で、正しく変換された電圧で駆動させることが問題となります。これは、わずかの外付け抵抗を追加して行うことができます。

図1は、12VのBLDCファンのときの標準的なMAX6651回路を示しています(このアプリケーションノートの回路図はすべて、MAX6651で示されています。MAX6650にも同じ端子名が適用されます)。OUTは、外付けNチャネルMOSFETのゲートを駆動し、FBはMOSFETのドレインのフィードバックループをクローズする入力です。この電圧は、0V~VFANの範囲です (この例では12V)。ファンのタコメータ出力は通常、オープンドレインで、外付け抵抗でVFANにプルアップされます。TACH0は、タコメータ信号を受け付け、FB上の電圧に従って、そのロジックレベルを調整します。そのため、ファンのドライブレベルの変化に合わせて、ロジックレベルもファンのタコメータ出力の電圧に従います。FBおよびTACH入力は、最大13.2Vの電圧を受け付けるため、VFANは公称12Vと同じ大きさにすることができます。

図1. MAX6651用の標準12V動作回路

図1. MAX6651用の標準12V動作回路

MAX6650で24Vファンを制御するには、図2の回路を使用することができます。図1の回路からの唯一の変更点として、TACH0およびFB入力の電圧を12V以下に減衰するために2対の抵抗を追加しています。同様に、図3の回路は、48V入力電圧を12V以下にするためにさらに減衰しています。

図2. MAX6651による24Vファンの駆動

図2. MAX6651による24Vファンの駆動

図3. MAX6651による48Vファンの駆動

図3. MAX6651による48Vファンの駆動