利得ステップ機能を持つWCDMA (UMTS)用のLNA
要約
MAX2645のシリコンゲルマニウム(SiGe)低ノイズアンプ(LNA)は、25dBの利得ステップ、シャットダウンモード、および調整可能なIP3などの特徴を持ちます。このLNAは、UMTS帯域(2110MHz~2170MHz)で使用するWCDMAアプリケーション用に最適化されています。MAX2645は、高利得モードにて、19.5dBの利得、1.9dBのノイズ指数、および+2.5dBmのIIP3を実現しています。一般的な+3.3Vの動作電源電圧での供給電流は低く抑えられており、高利得モードで8.9mA、低利得モードで2.7mA、およびシャットダウンモードでは標準で0.1µAです。
表1は、2.14GHzにおけるMAX2645の動作性能を一覧で示しています。2.14GHz用にMAX2645を最適化するために使用する回路図を図1に示します。図2~6は、2.1GHz~2.2GHzでの、高利得と低利得モードにおけるLNAの性能を示したものです。同調コンデンサは、一般的なMurata 0402 GRP1555C (GRM36)シリーズで、同調インダクタはMurata 0402 printed LQP10Aシリーズです。詳細については、MAX2645 SiGe LNAのデータシートとEVキットのデータシートを参照してください。
Mode | ICC (mA) | Gain (dB) | NF (dB) | IIP3 (dBm) | S11 (dB) | S22 (dB) |
High Gain | 8.9 | +19.5 | 1.87 | +2.5 | -9.5 | 14.7 |
Low Gain | 2.7 | -6.8 | 13.86 | +16.3 | -8.3 | 8.0 |
注:VCC = +3.3V, RBIAS = 20kΩ |