OP07 - FAQ

容量負荷に強いアンプは?

Q:   OPアンプによりアナログ信号を差動出力で伝送する回路を検討しています。伝送路のケーブルが長く、静電容量を0.5µ以下と想定しており、容量負荷がドライブ出来るOPアンプを探しています。微小電圧(±0.1mV~±10V)でDC付近(DC~100Hz)の信号帯域を扱うので、低雑音で高精度タイプが理想です。 精度と雑音はデータシートより目安が把握できますが、容量ドライブの許容値については見極めることが出来ませんでした。 容量ドライブを得意とするシリーズなどがありますか。

A:  容量性負荷を駆動可能なアンプとしては、シングルならAD817AD847、デュアルならAD826AD828があります。これらはOP270のように低オフセット電圧ではありませんので、オフセット電圧が問題となる用途では、これらのアンプを高精度アンプの出力バッファとして使用して、オフセットの影響を補正できるような回路構成とする必要があります。

What do I do with the "null pins" on the amplifier if I don't plan to use them?

The null pins should be left floating, and not connected if unused.

Q:  以下のような回路構成は計装アンプに限らず取るべきではないのでしょうか?


A:  アンプの出力が飽和するような入力信号が加えられた時にアンプの入力バイアス電流の増加や入力インピーダンスの低下が発生し信号源に影響を与えて誤差を生じる場合にはこのような回路構成とするべきではありません。 特にOP07等のように差動電圧をクランプする回路を内蔵しているアンプは出力が飽和し入力端子間の差動電圧が大きくなると入力端子間に電流が流れだしますので誤動作の要因となります。 またアンプをオーバドライブした場合その状態から復帰するまでの時間は定常状態の応答時間より遅くなりますのでAD変換を行うタイミング等に注意が必要です。

IC内蔵保護回路

Q:    OPアンプ出力端子のIC内蔵保護回路を教えてください。

A:   汎用OPアンプICにつきましては、入出力あるいは電源ピンなどの区別なく、全ピンにESDプロテクション・ダイオードが挿入されております。 これは寄生ダイオードではなく、各ピンをESDから保護するために付けられたもので、ジャンクション・アイソレーション・タイプのプロセスに見られるサブストレート起因の寄生トランジスタと異なるものです。アンプ出力端子にも、このESDプロテクション・ダイオードは接続されております。このダイオードは、一般的にサージ電圧・電流から素子を保護する目的があり、定常的に入力をクランプするためのものではありません。