FAQ
AD8021 - FAQ
OPアンプの低温保存、動作温度
Q: オペアンプの保存温度はSpace Level Productsが最も温度範囲が広いのかと思いますが、低温での保存温度は60℃からになっています。もっと保存温度の低いオペアンプはありますか。 またセラミックパッケージを使えば、55℃から動作温度が保証されていますが、もっと動作温度の低いオペアンプはありますか。
A: パッケージにも因りますが一般的なアンプの保存温度は65℃までで、これ以下の製品はありません。 また動作温度範囲は55℃までで、これ以下の温度での動作を保証する製品はありません。
容量負荷に強いアンプは?
Q: OPアンプによりアナログ信号を差動出力で伝送する回路を検討しています。伝送路のケーブルが長く、静電容量を0.5µ以下と想定しており、容量負荷がドライブ出来るOPアンプを探しています。微小電圧(±0.1mV~±10V)でDC付近(DC~100Hz)の信号帯域を扱うので、低雑音で高精度タイプが理想です。 精度と雑音はデータシートより目安が把握できますが、容量ドライブの許容値については見極めることが出来ませんでした。 容量ドライブを得意とするシリーズなどがありますか。
A: 容量性負荷を駆動可能なアンプとしては、シングルならAD817やAD847、デュアルならAD826やAD828があります。これらはOP270のように低オフセット電圧ではありませんので、オフセット電圧が問題となる用途では、これらのアンプを高精度アンプの出力バッファとして使用して、オフセットの影響を補正できるような回路構成とする必要があります。
AD8021データシートの図にある入力の直列抵抗Rsの役割は?
Q:
(入力抵抗Rsの役割) 英語データシートRev.F 22頁の図63 について質問があります。 AD8021 のプラス入力端子(3番ピン)に接続している抵抗は、どのような役目を果たしているのでしょうか。
バイアス電流のキャンセル用だとすると、値が小さいと思うのですが…。また、この抵抗値はアンプのゲインによって左右されるでしょうか。
A: AD8021の入力にシリーズに使用されている抵抗:Rsは、この抵抗を使用する事によりアンプの入力容量と、リードフレームとボンディングワーヤーのインダクタンスによる共振をダンピングする働きをします。Rsの抵抗値による周波数特性の変化は、AD8021英語データシートの10ページFig15に記載されておりますのでご参照ください。
IC内蔵保護回路
Q: OPアンプ出力端子のIC内蔵保護回路を教えてください。
A: 汎用OPアンプICにつきましては、入出力あるいは電源ピンなどの区別なく、全ピンにESDプロテクション・ダイオードが挿入されております。 これは寄生ダイオードではなく、各ピンをESDから保護するために付けられたもので、ジャンクション・アイソレーション・タイプのプロセスに見られるサブストレート起因の寄生トランジスタと異なるものです。アンプ出力端子にも、このESDプロテクション・ダイオードは接続されております。このダイオードは、一般的にサージ電圧・電流から素子を保護する目的があり、定常的に入力をクランプするためのものではありません。