このドキュメントで説明されている回路は、高性能、ユニポーラの高精度のDAC構成回路で、高精度乗算型D/AコンバータのAD5450/AD5451/AD5452/AD5453ファミリー、低ノイズ、高精度オペアンプOP177と高精度リファレンスADR01を用いています。精度という点で回路全体のDC性能を決定するオペアンプとして、OP177、高精度、低ノイズオペアンプは、このような性能を必要とするアプリケーションにとっては非常に適しています。この回路ではまた高精度、高安定な10V電圧リファレンスであるADR01を使っています。電圧リファレンスの温度係数と長期間でのドリフト特性を重点的に考慮しているため、高精度の変換を必要とするアプリケーションにとっては、この製品は理想的な候補デバイスです。
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図1.ユニポーラ高精度DC構成回路
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AD5450/51/52/53CMOS、電流出力D/Aコンバータを使ったこの回路は、それぞれ8ビット、10ビット、12ビットと14ビットの動作を提供します。これらは電流出力D/Aコンバータであるため、D/Aコンバータの出力において電流電圧(I-V)変換器を必要とします。オペアンプのバイアス電流とオフセット電圧は両方とも、高精度な電流出力D/Aコンバータのためには、重要な選択基準となり、ここでの回路は、超低オフセット電圧とバイアス電流を備えたOP177を使っています。OP177とAD5450/51/52/53は、図1に示すように2象限乗算動作、あるいはユニポーラ出力の電圧振幅を提供する回路を容易に構成することができます。AD5450/51/52/53は5V CMOSプロセスで設計されており、2.5V~5.5VのVDD電源で動作します。AD5450/51/52/53は、図1にADR01リファレンスが示さているように、VREF入力範囲は最大10Vとなっています。このリファレンスは電源電圧(VDD1)として最低12Vを必要とし、同じ電源が出力アンプ用の電源として使われています。
出力アンプをユニポーラ・モードで接続した場合、出力電圧は次式で与えられます。
VOUT = -VREF (D/2N)
ここで、DはD/Aコンバータにデジタル的にロードされるコードの10進数で、Nはビット数(D=0~255(8ビットAD5450)、D=0~1023(10ビットAD5451)、D=0~4095(12ビットAD5452)、D=0~16383(14ビットAD5453))です。
オペアンプの入力オフセット電圧は、回路の可変ゲインにより乗算されます(コードに依存するDAC出力抵抗によりゲインが変化します)。隣接する2つのデジタル値の間でのこのノイズ・ゲインが変化するため、アンプの入力オフセット電圧に起因して出力電圧のステップ変化が発生します。この出力電圧変化が2つのコード間の正常な出力に重畳されるため、微分直線性誤差を発生させ、非常に大きい場合には、DACの非単調性の原因になります。一般に、入力オフセット電圧はLSBのごくわずか以下に抑えて、各コード間での単調性を保証する必要があります。
相対精度あるいはエンドポイント非直線性は、DAC回路の精度性能を決定する技法として最も広く使われています。ここでは、DAC伝達関数の両端を結ぶ直線からの最大の偏差を測定しています。ゼロとフルスケールを校正した後に測定し、通常はLSBで表示されます。図2は、14ビットDAC、AD5453とOP177アンプを使った図1で示した回路の性能を示しています。
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図2.AD5453回路の相対精度プロット
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精度が重要な回路では、必ず電源とグラウンド・リターンのレイアウトを注意深く行うことが、定格性能の保証に役立ちます。AD5450/51/52/53、DACを実装するプリント回路ボードは、アナログ部分とデジタル部分を分離して、ボードの一定領域にまとめて配置するようにデザインする必要があります。複数のデバイスがAGNDとDGNDの接続を必要とするシステム内でDACを使用する場合は、この接続は1ヵ所で行う必要があります。デバイスのできるだけ近くに星型のグラウンド・ポイントを構成する必要があります。これらのDACに対しては、10µFと0.1µFの並列接続により十分な電源バイパスをパッケージのできるだけ近くの電源に、理想的にはデバイスに直接に接続する必要があります。0.1µFコンデンサは、高周波でグラウンドに対する低インピーダンス・パスを提供するセラミック型のような等価直列抵抗(ESR)が小さく、かつ等価直列インダクタンス(ESI)が小さいものを使って、内部ロジックのスイッチングに起因する過渡電流を処理する必要があります。小さいESRを持つ1~10µFのタンタル・コンデンサまたは電解コンデンサも電源に接続して、過渡電圧を抑え、かつ低周波リップルを除去する必要があります。VREFとRFBの間のPCBメタル・パターンは、ゲイン誤差を小さくするためにマッチングさせる必要があります。最適な高周波性能を得るためには、I/VアンプをDACのできるだけ近くに配置する必要があります。AD5450/51/52/53のデータシート上の図61~64に、この検証回路を作成する場合のレイアウトを示しています。
OP1177とAD8065は、I-V変換回路として、その他の優れたオペアンプ候補といえます。これらの製品も低オフセットと低バイアス電流を兼ね備えています。
10.0V出力のADR01は、同じファミリーの低ノイズ・リファレンス、それぞれ5.0 Vと2.5 Vを提供するADR02とADR03に置き換えることができます。ADR445とADR441、超低ノイズ・リファレンスも、それぞれ5.0Vと2.5Vを提供する適切な置換製品です。リファレンス入力電圧のサイズは、選択されたオペアンプのレールtoレール電圧によって制限されます。
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