プリントヘッド電源用動的出力電圧を確実なものにするリファレンスデザイン

プリントヘッド電源用動的出力電圧を確実なものにするリファレンスデザイン

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説明

はじめに

このリファレンスデザインは、プリンタヘッド電源用の可変高出力電圧を得るためのソリューションです。この設計は、完全な回路図、部品表(BOM)、効率測定、および試験結果を含んでいます。

プリンタ設計のいくつかの基本事項

プリンタスピードの増加は、プリントヘッド内部のより高い消費電力および、より高い温度をもたらしました。プリンタ内部の温度が十分に高くなる場合、インクは不鮮明になります。温度が低い場合、インクは読みにくくなります。そのため、プリントヘッドの温度管理は、高品質な印刷を保証するために重要です。マイクロコントローラは、印刷速度を調整し、これらの2つの制限内に動作温度を維持するために必要になります。プリンタのモータの速度は、可変DC電圧を供給することによって調節されます。

リファレンスデザインの概要

このリファレンスデザインは、電源コントローラのMAX15005を備え、プリンタのモータに動的なDC電圧(最大45V)を供給します。マイクロコントローラからのPWM信号をRCフィルタを通してMAX15005のSS端子に供給することによって、出力電圧を可変することができます。スタートアップの間に、プリンタのモータは、磁界を磁化するために、より多くの電流を消費します。MAX15005Aは、ヒカップモード保護を提供するため、特に有効です。MAX15005は、ヒカップモードに入り、すべての回路部品を保護するために減少した比率の電力を供給することができます。磁化が完了すると、モータは定常電流を消費し、コンバータはレギュレーションモードで動作します。

仕様およびデザイン設定

このリファレンスデザインは、以下の仕様を満たしています。

  • 入力電圧:32V~45V
  • 出力電圧:25V~45V (マイクロコントローラによる外部可変)
  • 出力電流:0~2A
  • 出力リップル:±0.5V
  • 入力リップル:±100mV
  • 効率:93%以上(全負荷)
  • スイッチング周波数:400kHz

上記仕様の回路図を、図1に示します。この設計で、出力が入力電圧より低いまたは高い場合、MAX15005は、SEPIC構成で使用されます。

図1. FSW = 400kHzのMAX15005A SEPICコンバータの回路図

この設計の部品表(BOM)を、表1に提供します。

表1. プリントヘッド供給電源のBOM
Designator Description Comment Footprint Manufacturer Quantity Value
C1, C6 Electrolytic Capacitor EEVFK1H331Q 12.5mm x 13.5mm Panasonic® 2 330µF/50V
C2, C4, C5, C7, C8, C9 Capacitor GRM32ER71H475KA88L 1210 Murata® 6 4.7µF/50V
C3 Capacitor GRM31MR71H105KA88L 1206 Murata 1 1µF/50V
C10, C12 Capacitor GRM188R71C105KA12D 603 Murata 2 1µF/16V
C11 Capacitor GRM1885C1H181JA01D 603 Murata 1 180pF
C13 Capacitor GRM1885C1H101JA01D 603 Murata 1 100pF
C14 Capacitor GRM1885C1H271JA01D 603 Murata 1 270pF
C15 Capacitor GRM188R71E474KA12D 603 Murata 1 0.47µF
C16 Capacitor GRM188R71H102KA01D 603 Murata 1 1000pF
C17 Capacitor GRM188R71H104KA93D 603 Murata 1 100nF
C18 Capacitor GRM188R71H104KA93D 603 Murata 1 100nF
C18 Capacitor GRM1885C1H331JA01D 603 Murata 1 330pF
D1 Zener Diode CMMSZ10T1 SOD-123 ON Semiconductor® 1 10V, 500mW Zener
D2 Schottky Rectifier FEPB6BT D²PAK Vishay 1 100V/6A Schottky
L1, L2 Inductor D05040H-683MLD D05040 Coil Craft 2 68µH
Q1, Q2 n-Channel MOSFET HUF76609D3S DPAK Fairchild Semiconductor® 2 100v/10 MOSFET
R1 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 475kΩ
R2 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 2.61kΩ
R3 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 100kΩ
R4 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 2.61kΩ
R4 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 2.6kΩ
R5 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 2.2Ω
R6 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 7.87kΩ
R8, R9 Resistor LRCLR201001R075F 2010 IRC 2 0.075Ω/1W
R10 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 774.8Ω
R11 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 15kΩ
R12 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 5kΩ
R13 Resistor ERJ-1TYJ5RO 2512 Panasonic 1 5Ω/1W
R14 Resistor SMD 1% Resistor 603 Vishay 1 10Ω
U1 PWM Controller MAX15005A TSSOP-16-EP Analog 1 --

効率曲線

効率対負荷電流の曲線は、図2および図3に提供されます。入力電圧は、VOUT = 25V (図

図2. VOUT = 25Vの場合の負荷電流対コンバータ効率

図2. VOUT = 25Vの場合の負荷電流対コンバータ効率

図3. VOUT = 45Vの場合の負荷電流対コンバータ効率

図3. VOUT = 45Vの場合の負荷電流対コンバータ効率

実験結果

異なる入力励起のコンバータ出力電圧、および負荷電流は、以下の図に示されています。

試験条件:VIN = 45VおよびVOUT = 45V

Ch1:出力電圧、Ch2:入力電圧、Ch3:MOSFETドレイン電圧、Ch4:出力電流

Ch1:出力電圧、Ch2:入力電圧、Ch3:MOSFETドレイン電圧、Ch4:出力電流

試験条件:VIN = 32VおよびVOUT = 45V

Ch1:出力電圧、Ch2:入力電圧、Ch3:MOSFETゲート電圧、Ch4:出力電流

Ch1:出力電圧、Ch2:入力電圧、Ch3:MOSFETゲート電圧、Ch4:出力電流

試験条件:VIN = 45VおよびVOUT = 45V

Ch1:出力電圧、Ch2:入力電圧、Ch3:MOSFETゲート電圧、Ch4:出力電流

Ch1:出力電圧、Ch2:入力電圧、Ch3:MOSFETゲート電圧、Ch4:出力電流

試験条件:VIN = 45VおよびVOUT = 25V

Ch1:出力電圧、Ch2:入力電圧、Ch3:MOSFETゲート電圧、Ch4:出力電流

Ch1:出力電圧、Ch2:入力電圧、Ch3:MOSFETゲート電圧、Ch4:出力電流