16QAMを用いた2.3GHzにおけるMAX2363トランスミッタICの性能

2003年07月15日

Figure 1

   

要約

MAX2363評価ボードを2.3GHzのWCSバンドにチューニングしています。VGC、ACPR、EVMについての性能(出力電力を含む)および指定のバイアス設定での最大出力電力を16QAM変調で測定しました。

追加情報:


MAX2363は、1.95GHzの広帯域符号分割多元接続(WCDMA)アプリケーション用に設計されたものです。MAX2363はWCDMAバンドで優れた性能を発揮します。16QAM (直交振幅変調)を用いた2.3GHzでのWCSバンドに多くの関心が集まっています。出力ポートのマッチングを若干調整することによって、MAX2363は2.3GHzで非常に優れた性能結果を達成し、WCSの要件をサポートすることができます。

MAX2361/MAX2363には、出力ポート用に広帯域の内部マッチングが搭載されています。必要とされるものはプルアップインダクタとDCブロッキングコンデンサのみです。2.3GHzにおいて、出力電力を最適化するため、プルアップインダクタ値を15nHから11nHに変更しています。

PCSのNCDMA (狭帯域CDMA)アプリケーションでは220.38MHzが一般的であるため、これらの測定では220.38MHzが中間周波数(IF)になります(フィルタはすでに存在し、サンプルがベンダー数社によって提供されています)。220.38MHz NCDMA IFフィルタは、ブロードバンドのノイズをフィルタリングするため、モジュレータ出力とアップコンバートミキサ入力間で使用しました。16QAMベースバンドI/Q信号は、500kspsのシンボルレートでMAX2363に挿入しました。チャネル間隔は625kHzです。

2.3GHzバンドにおけるMAX2363の測定データを以下に示します。

POUT対VGC

テスト条件:

VCC = 3.0V
RBIAS = 10k
IF = 220.38
LO = 2094.62MHz
RF = 2315MHz
IF DAC = 110

POUT対VGCの測定データを表1に示します。

表1. POUT対VGCの測定値
VGC (V) POUT (dBm) ACPR1 (dBc) ACPR2 (dBc) ICC (mA)
0.5 -82.0 N/A N/A 66
1.0 -60.5 N/A N/A 66
1.5 -31.6 -55.3 -72 67
2.0 -7.0 -58 -78.8 73
2.1 -2.3 -60.5 -79.5 89
2.2 +2.4 -61.2 -83.5 104
2.3 +4.5 -60.3 -83.3 115
2.4 +5.3 -59.5 -82.8 120

標準的なACPRのグラフ

隣接チャネル電力比(ACPR)の測定では、周波数オフセットはACPR1とACPR2について、それぞれ625kHzと1.3MHzであり、測定帯域幅は30kHzです。2.31535GHzにおけるMAX2363出力の標準的なACPRグラフを図1に示します。

図1. POUT = +5.3dBmにおけるACPR

図1. POUT = +5.3dBmにおけるACPR

EVMの測定値

RF出力におけるMAX2363のEVMは、HP89449を使用して測定しました。図2に標準的な測定値を示します。

図2. POUT = +5.3dBmにおけるMAX2363のEVM

図2. POUT = +5.3dBmにおけるMAX2363のEVM



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