よくある質問(FAQ)

熱電対アンプの入力をグランド接続するのはなぜ?

Q:    AD595に熱電対を-IN、+INに接続して使用するようになっておりますが、アプリケーションには、+IN側を抵抗によりGNDに落としバイアスをかけて使用する例と、直接これをGNDに落として使用した例が記載されています。 +IN側をGNDに落とさず使う方法1と抵抗を使用してGNDに落とす方法2と直接GNDへ落とす方法3がありますがどのように使い分ける必要があるのか教えてください。 また、方法2で抵抗を使ってGNDに接続する場合にはこの抵抗値はどのようにして決定すれば良いのか、合わせて教えてください。

A:   AD595の入力は、入力バイアス電流が流れるためのリターンパスが必ず必要になります。接地型の熱電対を使用した場合には熱電対側でGNDに接続されておりますので、AD595側で入力をGNDに落とす必要はありません。しかし同相電圧が入力範囲を超えないように、熱電対のGNDとAD595のGNDを配線で接続する必要があります。非接地型の熱電対を使用する場合には、AD595の+INをGNDに接続します。+INをGNDに接続した場合、ノイズにより熱電対に電流が流れると誤差が発生します。このような場合には、直接GNDに接続しないで抵抗経由でGNDに接続して熱電対に流れる電流を制限します。抵抗を使用した場合、入力バイアス電流により同相電圧が発生しますので、入力電圧範囲以内に収まる抵抗値とする必要があります。