製品概要
製品概要
評価用回路EVAL-LT8277-AZは、LT8277を搭載する2相非同期高出力昇圧コンバータです。出力電圧を60Vまで安定化し、VINが9V~36Vのときに60Vで最大3Aの負荷を駆動します。EVAL-LT8277-AZは200kHzのスイッチング周波数で動作し、スペクトラム拡散周波数変調(SSFM)を有効にすることでEMI放射を低減する機能を備えます。SPI通信の有無にかかわらず動作します。複数のEVAL-LT8277-AZを並列接続して、出力電力の供給量を増やすことができます。DC2026C Linduino Oneデモ回路に接続すると、グラフィック・ユーザ・インターフェース(GUI)が使用可能になります。
LT8277は、2相インターリーブ電流モードの昇圧およびSEPICコントローラです。3V~40Vの広い入力電圧範囲と、100kHz~2MHzの範囲で調整可能なスイッチング周波数を備えています。EVAL-LT8277-AZを使用すると、SPIインターフェース、PGOOD出力ステータス・レポート、周波数同期、4相または8相動作のクロック出力など、LT8277の機能を簡単に評価できます。RT抵抗を変更して回路のスイッチング周波数を設定したり、ENABLE抵抗を変更して回路が動作を開始する際の最低入力電圧を設定したり、VCピンの部品を変更してループ補償を調整したりすることができます。
EVAL-LT8277-AZは、SPI制御により、9Vから60Vまで0.5V刻みで出力電圧を設定できます。また、クロック出力(CLKOUTピン)のオン/オフ、クロック出力の位相シフト、ソフト・スタートの速度、軽負荷条件でのフェーズ2の維持/放棄も、SPIインターフェースで設定できます。SPIインターフェースのウォッチドッグ・タイマーはMODEピンで制御します。JP3ジャンパで、MODEピンの電圧を設定したり、MODEピンのGUI制御を有効にしたりします。SPIインターフェースとMODEピンの詳しい使用方法については、EVAL-LT8277-AZのGUIマニュアルを参照してください。
EVAL-LT8277-AZは、放射を低減するための入力EMIフィルタを備えています。インダクタ電流は検出抵抗によって検出されますが、DCR検出も利用できます。パワー段MOSFETとダイオードは最適化され、高い効率が実現されています。PCBは、大きな銅製の放熱板および多数のビアを備えており、高消費電力時にも極めて優れた熱性能を発揮します。
LT8277とその動作、およびアプリケーションの詳細は、このデバイスのデータシートに記載されています。このEVAL-LT8277-AZユーザ・ガイドと併せて、LT8277のデータシートも参照してください。LT8277RUDCM#WPBFは、熱強化型露出グラウンド・パッドが付いた3mm x 4mmのプラスチック側面ハンダ付け可能QFNパッケージで組み立てられています。最大の熱性能を得るため、ボードを適切にレイアウトすることが重要です。データシートのレイアウトに関する考慮事項のセクションを参照してください。
このEVキットで使用できるWindows®ベースのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)ソフトウェアが提供されており、LT8277のウェブサイトからダウンロードできます。ソフトウェアのインストールと評価のガイダンスについては、EVAL-LT8277-AZ GUIマニュアルに従ってください。
対象となる製品
関連資料
-
EVAL-LT8277-AZ - Schematic2023/12/06PDF85 K
-
EVAL-LT8277-AZ: High Power Multiphase Step-Up Controller User Guide (Rev. 0)2023/12/06PDF364 K
-
EVAL-LT8277-AZ Design Files2023/12/06ZIP1 M