製品概要

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デモ回路2535Aは、LT8653Sを備えた、42V、デュアル・チャンネル、2Aの同期降圧レギュレータです。LT8653Sは、コンパクトで高効率な高速同期整流モノシリック降圧スイッチング・レギュレータであり、EMIを最小限に抑えてPCBレイアウト感度を低減する第2世代のサイレント・スイッチャ®アーキテクチャを特長としています。このデモ用ボードでは、2つの出力が設計されています(5.5V~42Vの入力から5Vおよび3.3V)。各出力は、同時に最大2Aの連続電流を供給できます。入力範囲が広いため、​オートモーティブ用バッテリや工業用電源などの様々な入力ソースで使用できます。内蔵電源スイッチおよびその他の必要な回路により、外付け部品が少なく、設計がシンプルになっています。スペクトラム拡散モードでの動作を選択できるため、EMI/EMC性能を更に改善できます。バースト・モード®動作での超低静止電流により、超軽負荷で高効率が実現します。

DC2535Aデモ用ボードは、サイズが3インチx 3インチで、外層に2ozの銅、内層に1ozの銅を使った4層になっています。DC2535Aは、ソリューションのサイズを最小限に抑えるため、デフォルトでは2MHzのスイッチング周波数で動作します。LT8653Sは、小型の熱強化型4mm × 3mm LQFNパッケージにまとめられています。両方のチャンネルがデフォルトのスイッチング周波数2MHzにおいて最大負荷(それぞれ2A)で動作すると、IC温度が約50°C上昇します。

デモ用ボードのジャンパJP2により、LT8653SのSYNCピンの設定が決まります。デフォルトでは、このデモ用ボードのSYNCピンは、低リップル・バースト・モード動作用にグラウンドに接続されています。JP2からFCM W/SSMに動かすと、SYNCピンをVCCピンに固定することでスペクトラム拡散モードでの動作が可能になります。外部クロックと同期するには、JP2をFCM W/O SSM OR SYNC位置に動かし、外部クロックをSYNCタレットに入力します。

デモ用ボードのジャンパJP3およびJP4により、出力電圧選択ビット・ピンD0およびD1の設定が決まります。DC2535Aでは、D0ピンとD1ピンはデフォルトでフロート状態です。この組み合わせにより、FB1/FB2ピンと誤差アンプの間の内部帰還抵抗分圧器が接続されます。つまり、FB1ピンとFB2ピンがそれぞれ5Vと3.3Vにレギュレーションされます。DC2535Aでは、FB1/FB2ピンがデフォルトで0Ω抵抗を通じて出力ノードに接続されます。D0およびD1ピン設定の詳細については、LT8653Sデータシートを参照してください。

このデモ用ボードにはEMIフィルタが備わっています。デモ用ボード(EMIフィルタ付き)のEMI性能を図1と図2に示します。図2の黒色の線はCISPR 25クラス5制限です。図2に示すEMI/EMC性能を実現するには、入力EMIフィルタが必要であり、入力電圧をVEMI端子に印加する必要があります。

LT8653Sのデータシートには、部品、動作、および用途の詳細が記載されています。このデータシートは、このデモ回路2535A用マニュアルと併せて参照してください。

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