デュアルバンドシングルミキサIC用のスプリットIFアプリケーション
要約
デュアルバンド電話機の中には、IFフィルタリング要件のため、個別のIF周波数を必要とするものがあります。ミキサのIF出力を共有するデュアルバンドLNA/ミキサフロントエンドICを使用するときには、スイッチを使用することでスプリットIF経路を生成します。このアプリケーションノートでは、ハイバンドまたはローバンドのIF SAWフィルタを選択する、2つのSPDTスイッチの使用法について説明します。
デュアルバンド電話機の中には、IFフィルタリング要件のため、個別のIF周波数を必要とするものがあります。ミキサのIF出力を共有するデュアルバンドLNA/ミキサフロントエンドICを使用するときには、スイッチの使用することでスプリットIF経路を生成します。図1は、ハイバンドまたはローバンドのIF SAWフィルタを選択する、2つのSPDTスイッチを表しています。
図1. デュアルIFアーキテクチャ用のIFスイッチ
インダクタL1とL2は、ミキサにチョークを提供するために大きな値を選択しています。DCブロッキングコンデンサC1とC2は、スイッチとマッチングネットワークへの電流の流れを遮断し、スイッチ入力端でのDCレベルを考慮しています。
スイッチに関しては、挿入損失、オフアイソレーション、周波数応答、消費電流、パッケージサイズ、及びコストを考慮する必要があります。通常、IF SAWフィルタはハイインピーダンスのデバイスであるため、スイッチのオン抵抗は挿入損失に最小限の影響しか与えません(ただし、数百Ωを超えていない場合に限ります)。標準的なSPDTスイッチは数?Aしか消費しないため、システムの電流バジェットが維持されます。
マッチングネットワークはスイッチの後に配置します。これらはミキサ出力をフィルタ入力にマッチングするために設計された、単純なLCマッチングといえます。DCレベルを最大ダイナミックレンジ用に設定する必要がある場合は、シャントインダクタをVcc/2にプルアップすることができます。内部でスイッチにバイアスがかけられている場合は、インダクタはGNDにシャントできます。この場合、スイッチとマッチングネットワークの間にDCブロッキングコンデンサが必要となります。
2つのIF周波数のシャントインダクタが同一であるアプリケーションでは、チョークL1とL2をこれらの代わりとして使用することができるので、設計から4つのインダクタを取り除くことができます。