ノイズの発生に苦しんでいませんか?
スイッチング電源用第2段出力フィルタの設計
近年ではスイッチング電源がほぼ浸透し、あらゆる電子機器に使われるようになってきました。その利点はサイズが小さいこと、低コストであること、効率が高いことなどですが、スイッチング・トランジェントが大きいため出力ノイズが多くなりやすいという大きな欠点もあります。このため、高性能アナログ回路では主にリニア電圧レギュレータが使われ、スイッチング電源が使われることはほとんどありませんでした。しかし多くのアプリケーションでは、適切なフィルタリングを施したスイッチング・コンバータをリニア電圧レギュレータの代わりに使用することで、低ノイズの電源を提供できることが実証されています。きわめて低ノイズの電源が必要とされるような要求の厳しいアプリケーションでも、電源系統の上流側のどこかにスイッチング回路が使われているはずです。したがって、スイッチング電源コンバータからの出力のノイズを除去するために、最適化され減衰された多段フィルタを設計できるようにする必要があります。さらに、フィルタ設計がスイッチング電源コンバータの補償にどのような影響を与えるかを知ることも重要です。
この記事では昇圧回路を例として使用しますが、その結果は、あらゆる DC/DC コンバータにそのまま適用できます。
この記事は以下の方を対象としています
- ノイズの発生に苦しんでいる方
- フィルタを追加してノイズ問題を解決したい方
- 完成の納期を優先させたい方
- 大幅修正なしに設計を完成させたい方
図:出力フィルタを取り付けた ADP1621( 数種の減衰手法を強調表示)
この記事を通して以下のことが学習可能です
- スイッチング電源用の出力フィルタ手法、およびそれぞれのトポロジーについて、フィルタ設計に必要な予測と確認の作業を減らすための設計プロセス
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