想像できたでしょうか
従来の半分のサイズと重さになった太陽光インバータが開発され
グリッド・パリティ達成に貢献すること・・・


太陽エネルギーのコスト削減を実現する新しい波

SolarEdgeとの協業で、太陽エネルギー技術の変革に貢献

SolarEdgeは、太陽エネルギー・インバータ、パワー・オプティマイザ、モジュールレベルのモニタリング・サービスのグローバルリーダーで、創業からわずか 10 年で業界のリーダーへと急成長しました。どのように?従来とは異なる視点を持ち、太陽エネルギーの普及を妨げる最も難しい課題に対して、これまでの常識を覆す解決策を打ち出し、解決に導いたのです。HD-Wave インバータは、同社の最新製品で、分散型スイッチングとパワフルなデジタル信号処理技術を利用した革新的な電力変換技術を採用しています。これにより、従来よりもずっと早いペースで太陽エネルギーの普及が進み、広範囲にわたる導入の可能性が広がります。


グリッド・パリティの達成に向けて

再生可能エネルギーによる発電コストが従来のエネルギー源と同等になる「グリッド・パリティの達成」こそが、過去 10 年間に再生可能エネルギー技術を発展させる原動力となってきました。グリッド・パリティは、再生可能エネルギーが広範囲に普及するための転換点であると考えられています。一部の人々には環境面だけでも導入に踏み切る十分な理由になりますが、多くの人にとっては経済面での見返りがあることが必要です。一般の商品と同じく、エネルギー源の選択もコストと価格が大きく影響します。どうすればグリッド・パリティを達成したことになるのか(または既に達成しているのか)について専門家の意見は一致していませんが、原理は同じです。コストが下がると普及率が上がり、普及率が上がると化石燃料への依存度が下がることになります。それが環境負荷の低減、エネルギーの自給、コストの改善につながるのです。


DC から AC、AC から最先端技術へ

Solar Energy Industry Association によると、ソーラー・パネルのコストが大幅に下がったことにより、太陽エネルギーのコストは過去 10 年間で 60% 低下しました。ただし、パネルのコストは収穫逓減点に達しており、パネル以外の技術分野で新しいコスト削減の波が来なければならないことを意味しています。そこで、電力インバータが極めて重要になってくるのです。

エネルギーの生産、消費、貯蔵の管理と監視を行うインバータは、太陽光発電システムの頭脳と言えます。インバータの主な役割は、ソーラー・パネルによって生成された直流(DC)電力を、電力会社が家庭や企業に供給するときの交流(AC)電力に変換することです。

簡単に言うと、従来のインバータでは一連の高電圧スイッチを使用して DC 電流を AC 波形に変換します。生成された波形は当初は粗いため、出力の調整と「フィルタリング」を実行してスムーズな波形にし、効率的かつ安全で信頼性の高い電力を電力供給網に提供できるようにします。フィルタリングを行う磁気部品は重くてかさばる上にコストも高いのですが、従来のスイッチング技術では必要不可欠でした。さらに、この不完全なプロセスで失われるエネルギーにより発生する熱を冷却するために大きな部品が必要です。それには多くの金属が必要で、場所を取り、コストもかかります。インバータのコストの約 50% 〜 60% がこうした金属部品に由来していますが、驚くことに、過去 25 年間にわたりインバータ技術にはほとんど変化が見られませんでした。SolarEdgeはこれをチャンスととらえ、太陽エネルギーの大幅なコスト削減を実現する扉を開きました。その際にアナログ・デバイセズのソリューションを活用し、新しい技術進歩を実現したのです。


デジタル革命のための提携

SolarEdgeは、このような重くてかさばる金属部品をインバータから取り除くには、変換プロセスを見直す必要があると考えました。炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などの新しいワイドバンドギャップ・スイッチ技術の登場により、次世代の電力変換に利用されるパワー・スイッチング設計に革命が起こると予想されていますが、同時に既存のシリコンベース技術でも洗練された新しいマルチレベルのスイッチング・トポロジの展開により変革が進んでいます。ただし、こうした技術進化を利用するには、スピード、精度、機能に対して著しく増加している要求に対応できる、高度なミックスド・シグナル処理エンジンが必要です。そこで、SolarEdgeはアナログ・デバイセズの技術を活用したのです。

HD-Wave の設計で革新的なのは、従来の高電圧スイッチに代えて多数の低電圧スイッチを使用したことです。これにより、よりスムーズで効率的な波形が生成されるため、磁気フィルタリングと冷却の必要性が少なくなりました。この設計の課題は、高度に洗練されたアルゴリズムが必要で、以前よりも多くの処理能力が必要になるということです。

多くの汎用プロセッサは、市場で広く販売できるように様々な用途に使えるように設計されています。その特徴や機能の多くは、太陽光発電の変換には必須ではありません。これにより、処理能力が「無駄に」消費され、システムが最大限の性能を発揮できなくなっています。そこで、最大限の性能を引き出すために、アナログ・デバイセズはスイッチング操作に最大の処理能力と性能を発揮する専用プロセッサを設計しました。

「このように特化した機器の設計には、その分野における深い知識とシステム設計能力が必要です」と、アナログ・デバイセズの再生可能エネルギーグループの責任者である ビル・スラタリー(Bill Slattery)は語ります。「SolarEdgeと密接な協力関係を築くことに加えて、電力変換とインバータの分野で最高の技術を持つシステム・エンジニアを採用することにより、自社の体制の強化も図りました。」その結果、アナログ・デバイセズは、ミックスドシグナル制御プロセッサの ADSP-CM40x ファミリーを含む、電力変換の製品ポートフォリオを充実させることに成功しました。そのうちの 2 つ(ADSP-CM408)が、SolarEdgeの HD-Wave インバータの中核を成しています。業界初のソーラー・インバータ用システムオンチップであるこれらの製品は、同様の ARM Cortex® M4 ベース制御プロセッサの中でも最速であり、業界で最も精度の高い A/D コンバータ、16 ビット精度、専用ハードウェア・アクセラレータを搭載しています。

HD Wave Single Phase Inverter NA

PV インバータの新時代の幕開け

SolarEdgeとアナログ・デバイセズのコラボレーションの結果、コストの高い金属素材が大幅に削減され、従来の半分のサイズと重さになったインバータが開発されました。即座にもたらされる変化は明らかであると思われますが、さらに重要な点は、これ以上進化する望みがあまりない金属の構成部品に依存しなくなったため、インバータの発展にムーアの法則が当てはまるようになってきたことです。

「HD-Wave 技術は、大型のブラウン管テレビから薄型テレビに移行した出来事に似た、ソーラー・インバータにとって重要なマイルストーンであると信じています」と、SolarEdgeのマーケティング/製品戦略担当ヴァイス・プレジデント、Lior Handelsman は述べています。「アナログ・デバイセズのミックスド・シグナル制御プロセッサによって可能になったデジタル処理により、業界水準よりもはるかに速い速度でインバータのサイズ、効率性、信頼性を向上させることができます。ソーラー・インバータは機械工学ではなく、電子工学の速度で進化できるようになったのです。」

目標達成するために、アナログ・デバイセズはソーラー・インバータ処理における次のブレークスルーであるADSP-CM41x シリーズのリリースをすでに発表しています。これは、革新的な新しい「デュアル独立コア」アーキテクチャを使用して、物理的に絶縁された 2 つのプロセッサを組み合わせて 1 つのコントローラにまとめ、専用ハードウェア・アクセラレータを追加したものです。この製品により、安全性を犠牲にすることなく、性能とコスト効率がさらに向上します。


電力変換
アナログ・デバイセズの電力変換プラットフォームにより、安全性、信頼性、効率性が向上


アナログ・デバイセズの“高精度電力変換プラットフォーム”により、設計がさらに簡素化し、AD740x 絶縁型シグマ・デルタベースの電流センサーや、iCoupler® アイソレーション技術を採用した ADuM41xx シリーズの絶縁ゲート・ドライバなど、他の重要なシグナル・チェーン要素とミックスド・シグナル制御プロセッサをシームレスに統合できるようになります。

このように、ソーラー技術とコスト効率の継続的な向上により、再生可能エネルギーの明るい未来が見えてきます。SolarEdgeやアナログ・デバイセズのようなイノベーションをリードする企業間のコラボレーションこそが、「代替エネルギー」という用語を衰退させ、想像を超える可能性を実現する革新的なソリューションを届けるために必要なのです。



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