ウェブキャスト　アナログ技術セミナー2019

アナログ回路設計に初めて携わるエンジニアは、回路原理は理解しているが、実際の回路図でなぜそのようになっているのか、なぜその抵抗値なのかなど、多くの「なぜ」に行き当たると思います。
例えば、フィードバック抵抗はなぜその値が選ばれているのか、3.3V電源動作という素子はどんな電源でもよいのか、などデータシートや教科書に載っていないことが多くあります。

このセミナーでは、経験あるアナログ回路設計者が、ある程度共通認識（いわなくても分かるコモンセンス）として持っている知識で、初心者に是非知っておいてもらいたいアナログ回路設計の第一歩について解説します。また、回路とPCB設計のはざまの知識についてもあわせて解説します。

以上について、初心者に分りやすく解説します。

多くの電子回路設計者が遭遇するいろいろなトラブル。多くの電子回路設計者が遭遇するいろいろなトラブル。
例えば、電源回路はその負荷が決まってからでないと詳細な設計ができません。必要な機能の設計が終わってから短時間に、確実に動く電源回路を設計しなければなりません。さらに電源回路設計において特に重要な項目が3つあります。

電源回路のサイズ、効率（発熱）、ノイズ

これらを事前に検証できたら電源回路設計が非常に容易になります。アナログ・デバイセズでは電源回路の事前検証ができる無償のソフトウェアを提供しています。
これらのソフトウェアを用いて、電源回路の実際のトラブルとその解決方法、そして電子回路設計における事前検証の手法を紹介します。

ノイズに関して初歩的な内容を整理して解説します。
近年、ノイズがアナログ信号処理に影響を及ぼす割合が増えてきています。例えば、さまざまな新しいセンサーから出る小信号を増幅する場合や、ニーズの多様化によるノイズの多い環境での測定、ポータブル機器などの電源電圧の低下に比例して回路で使用できる信号電圧振幅が低下してS/N比が悪化するなどが挙げられます。もう一方の問題として、製品が周辺に与えるノイズの影響も問題になることが多くなってきました。
また、技術人材の不足により、新人や初心者に対する基礎教育/技術継承に時間が取れなくなっているという声も挙がっています。
本セッションでノイズの基礎知識を得ることで、実際の回路で起こる問題に対する解決の糸口になればと考えています。

近年、自動運転技術の普及に合わせて、レーダーセンサーが多様な用途で使えるようになってきました。
しかしながら、レーダーセンサーの利用においてRFの知識が要求されることも多く、加えてカメラとは異なるレーダーセンサー固有の特性理解などが要求され、採用へのハードルが高いところがまだまだあります。
このセッションでは、これまでにレーダーセンサーを使った経験はないが、この機会に利用を検討してみたいと考えている方々を対象に、レーダーセンサー活用のために必要な基礎知識の提供をしたいと思います。

日常の電子回路設計実務において、回路理論（式のなりたちや回路の基本法則）を考えず、シミュレーションだけに終始していませんか。実は簡単な回路理論でも、意外と長く、そして深く、役にたちます。回路理論を応用することで見通しがよくなります。 データシートなどでも、簡単な回路理論をもとに説明されていることが多いのも事実です。
本セッションでは、電子回路設計実務でよく用いられる、必須の回路理論をご説明します。回路理論に詳しくない方や、電子回路における重要な理論の基本を知りたい方にお勧めのセッションです。

MLCC（積層セラミックコンデンサ）の供給不足が続いています。その解決策として、アナログ・デバイセズの電源ICを使うとなぜMLCCの数と容量を減らすことができるのか、をできるだけ数式を使わず、しかし理論的に説明します。
実測してボード線図を測定したことがある方が対象となりますが、測定したことがない方でも理解できるように図を多用して説明します。

スイッチングデバイスとして新たに登場したSiCとGaNデバイス。高性能ゆえに実際使ってみると、これまでの経験値が全く役立たない壁に直面します。本セッションは講師自身が昨年経験した失敗と気付きを通して構成されています。
まずはMOSFETでスイッチング回路の基本を学び、そして超高速デバイスによって顕在化された物理現象の解説、そして安全に安定にSiCとGaNを駆動するドライブ回路の攻略法をお話しします。

超低オフセット、低ドリフト、直流安定性を達成するゼロドリフトアンプについて、IC設計者の立場から解説します。簡単な回路図を用いながら、ゼロドリフトアンプの特徴・挙動・注意点を、内部回路・原理を通して理解できるように、以下の順序で解説します。

本セッションは、アナログ回路、特に高精度アナログ回路に興味がある方を対象にしています。

本セッションでは、アナログ・デバイセズの超低消費電力マイコン「ADuCM4050」、Mbed開発環境に対応した「EV-COG-AD4050」を使用して、ボードに搭載されている温度センサー(ADT7420)とMEMS加速度センサー(ADXL362)を使い、IoTノードセンサーの組込開発を体験していただきます。
Mbedのオフライン開発環境を入れたパソコンを用意しますので、手ぶらでご参加いただけます。

本セッションは、IoTノードセンサーに必要な技術を身に付けたい方や、組込MCUを使ったMEMS加速度センサーや温度センサーの情報を取得したい方を対象にしています。