FAQ

ADUM1411 - FAQ

iCoupler 技術にはどのような利点がありますか?

iCoupler 技術の主な利点は5つあります。

統合化の利点は、同一パッケージ内にiCouplerチャンネルと他の半導体機能を結合したり、複数のiCouplerチャンネルを容易に結合できるため、フォトカプラ実装よりもサイズを小型化し、コストを削減することができます。性能面では、タイミング精度、過渡耐性、データレートがフォトカプラ部品よりも優れています。消費電力については、1/10~1/50小さくなり、関連する放熱量も減少します。

使いやすさの面では、フォトカプラ技術に伴う問題点の多くが解消すること、そしてこれまでにない特長によって新規設計にiCouplerアイソレータを利用できることがあげられます。フォトカプラの問題点としては、変動の大きい電流転送率特性、LEDの損耗現象、それに起因する設計上の制約、LEDを点灯させるために入力を大電流で駆動する必要がある(大部分のフォトカプラの場合)ことなどがありますが、iCouplerにはこのような問題がありません。iCouplerには、その他にも使いやすい特長があります。低い電源電圧で使用できること、入力信号の電圧と異なる電圧の出力信号に変換できること、電圧ベースのデジタル・インターフェースを使用していること、広い温度範囲にわたって使用できることなどです。

最後に、フォトカプラに伴うLEDが必要なくなることで信頼性も向上します。標準CMOSプロセス技術だけを使用するため、iCouplerデバイスは他の標準CMOS製品と同じ寿命特性を実現します。

Pwr Dissとは?

Q:   ± 仕様欄に表記されている"Pwr Diss(Max) 20mW"(一例)に関して用語の意味を教えてください。

A:   Pwr Diss(Max) 20mW ですが、Power Dissipationの略表示となっており、パラメータとしては消費電力となります。

ICの寿命や製品保証の資料は?

Q:  ± ICの寿命・製品保証に関する資料はありますか。故障率でも結構です。

A:   弊社で供給しております半導体製品の一般的な信頼性データは、弊社Webサイトから検索することが出来ます。また品質保証に関する資料等もこのサイトから検索することが出来ます。品質&信頼性のサイトから信頼性データや信頼性ハンドブック、FITレート、技術資料などをご覧ください。

外形寸法図のBSCとは?

Q:   ± データシーとの外形図に記されている「BSC」とは、どのような意味でしょうか。

A:    BaSiCの略です。公称値という意味です。

iCoupler 製品とインターフェース製品の違いは何ですか?

iCoupler アイソレーション製品は、従来型のインターフェース製品の中の特殊な製品群です。通常、1つのiCoupler製品で幅広いアプリケーションに対応できますが、インターフェース専用の製品は用途が限られています(例えばRS-232やRS-485トランシーバー)。さらに、インターフェース専用の製品に絶縁機能が求められることはあまりありませんが、一般にこの種のインターフェースにはある程度の絶縁も必要です。当社は様々なインターフェース製品を提供していますが、その一部にiCoupler技術を組み込んだ完全統合化ソリューションがあります(以下を参照)。

未使用の入出力端子の処理方法

Q:  未使用の入出力端子の処理方法を教えてください。

A:  未使用のロジック入力はGNDに落とすかVDDにプルアップしてください。未使用の出力はオープンとしてください。

デシケータ管理条件

Q:  パッケージ開封後のデシケータ管理の条件について教えてください。管理状況によってベーキングが必要となるかと思います。その条件についても併せて教えてください。

A:  アナログ・デバイセズ製品に関しましては、湿度等の条件はJEDECのSTD–20Dを適用しております。(もともとご質問の製品は)その規定によりMSL(Moisuture Level)1と規定された製品です。MSL1のデバイスに対する取り扱いにつきましては、このJEDE STD–20Dをご参照ください。なおMSL1はもっとも管理が緩い製品レベルです。

一次側電源遮断時の二次側出力レベルは?

Q:  ± VDD1系統の出力をマイコンなどでモニタし、VDD2系統の電源遮断を検出できますか?

A:   ADuMシリーズはアイソレーションされたレシーバ側にウォッチドッグ機能をもっているので、この対応は可能です。コイルをつかったパルス伝送になっており、入力側の動作が停止すれば、そのパルスを受信しなくなった状態を検出して、出力がLowに落ちます。通常状態のときに、出力がHighになるように入力側を設定すれば、目的の動作は可能です。入力をH/Lにトグルさせ、出力をウォッチドッグ的に検出しておけば、さらに有効と思われます。

使用温度の規定の見方は?

Q:  使用温度の考え方について。 JunctionTemp.とOperatingTemp. パッケージ表面温度はどちらの規定に従えばよいのでしょう? 周囲温度55度、パッケージ表面温度90度の場合、仕様は満たされると考えてよいのでしょうか?

A:  半導体デバイスの温度設計上、最も重要な規格は、ジャンクション温度です。消費電力の多いデバイスでは、その電力とパッケージの温度抵抗よりジャンクション温度を求めその温度が規定の範囲を越えているかどうかで、判断します。しかしながら消費電力の低いデバイスでは、パッケージ温度や周囲温度とジャンクション温度の差が大きくないのでこの様なデバイスの場合、動作保証温度=周囲温度という記述でデータシートに規定されています。たとえば、仮に消費電力が10mWのデバイスの場合、θjaが200℃/Wであったとしても、周囲温度とジャンクションの温度差は、2℃しかありません。このようなデバイスでは動作温度範囲=周囲温度とされています。
AD8253の場合θja=112℃/Wで、自己消費電力が負荷無しのワーストケースで6mA×30V=180mWですから、その温度差は、0.18×112=20.16℃になります。
周囲温度が55℃の場合、ジャンクションはおよそ70℃になるはずです。表面温度が90℃ということは、他に負荷電流等を取っていることが考えられますが、この条件のように実測90℃以上になっているのであれば、間違いなくジャンクションが動作範囲の85℃を越えていますので、性能は保証されません。 動作自身は、ジャンクション温度140℃が絶対最大定格となっていますので、この条件で即破壊することはありませんが、ジャンクション温度は100℃を超えるような動作をしているので、デバイス自身の信頼性に大きなリスクがあります。 
現実にパッケージ表面が90℃以上になるような動作であるならば、ヒートシンクやヒートメタルレイヤー、出力外部バッファ、電源電圧の低減、負荷の軽減などの何らかの処置することを強くお勧めします。

負荷が重い場合の消費電力計算方法に付きましては、日本語データシートの6ページをご参照ください。

注意:上記は「ADIS16XXX」シリーズには該当しません。

iCoupler 製品は外部の磁界の影響を受けやすいのでしょうか?

磁界が桁外れに強力であったり周波数が高かったりする場合を除いて、影響を受けることはありません。iCouplerデバイスに使われているトランスは一般に直径0.5mm程度の大きさなので、性能誤差を招く電圧を誘導するには非常に大きな磁界変化率が必要です。例えば、周波数1MHzの電流が流れる電線がiCouplerのトランスから5mm離れた位置にあるとすると、iCouplerの性能に問題を発生させるには実に500Aの電流が必要です(この件に関する分析は、iCoupler製品のデータシートの「アプリケーション」の項に記載されています)。

アナログ・デバイセズには他にiCoupler技術を取り入れている製品がありますか?

iCoupler技術の大きな利点は、多様な製品にアイソレーションを統合できることです。他の製品にもiCouplerによるアイソレーションを統合することで、設計の簡素化、部品表の削減、コストの低減、サイズの縮小、信頼性の向上を実現できます。

ADM2483、ADM2485、ADM2486、ADM2490Eは、iCoupler技術を取り入れているRS-485トランシーバーです。同様に、AD7400とAD7401は絶縁型のΣΔ A/Dコンバータです。今後アナログ・デバイセズでは、iCoupler技術によりアイソレーションを統合した更に多くの製品を発表する予定です。

iCoupler製品はどのような通信プロトコルに対応していますか?

iCoupler製品は標準的な通信プロトコルのほとんどに対応していますが、通信の完全性を確保するために部品の追加が必要な場合もあります。ADuM1401などの製品は、クロック、データ入力、データ出力、セレクトに4チャンネルが必要なSPIに最適です。

  ADuM125xおよびADuM225xは、I2C、PMBus、SMBusの各プロトコルに準拠して設計されています。
  ADM2483、ADM2485、ADM2486、ADM2490Eは、完全絶縁型RS-485ソリューションです。

既存の設計で、フォトカプラをiCoupler製品に置き換えることはできますか?

ほとんどの場合、目的のアプリケーションでフォトカプラの代わりにiCoupler製品を使用すると、高性能化、コスト削減、省スペース化、品質と信頼性の向上を実現できます。アナログ・デバイセズには、業界標準のフォトカプラとピン互換の製品もあります。例えば、アナログ・デバイセズの最初のiCoupler製品であるADuM1100は、高速のデジタル・アイソレーションを必要とするアプリケーション向けに設計されたシングル・チャンネルのデジタル・アイソレータです。これは、Agilent TechnologiesのHCPL-0710、-0720、-0721、-0723の各フォトカプラとフットプリント互換性およびピン互換性があり、しかもこれらのフォトカプラより、性能、消費電力、コストの点で非常に優れています。

その他のすべての製品については、www.analog.com/iCouplerのセレクション・テーブルをご覧の上、適切なデバイスを選択してください。ご不明な点は、当社のウェブサイトをご覧になるか、アナログ・デバイセズまたは正規販売代理店にお問い合わせください。

iCoupler製品は鉛フリーですか?

iCoupler製品はすべて鉛フリーです。

iCoupler製品は強化絶縁に関するVDE認証を取得していますか?

はい。iCoupler製品は強化絶縁に関するVDE認証を取得しています。最近まで、iCouplerファミリのデジタル・アイソレータなどの磁気カプラ向け強化絶縁に対応したVDE規格はありませんでした。しかし、2006年12月にDIN V VDE V 0884-10(VDE V 0884-10)がVDEによって発表され、iCoupler製品はこの規格認証試験を問題なく終えています。各iCoupler製品の特定の動作電圧や絶縁定格の詳細と安全認証については、www.analog.com/iCouplerSafetyをご覧ください。

iCoupler製品の際立った特色は何ですか?

iCoupler製品の際立った特色としては、コストとサイズを最適化した統合化技術、高信号データ・レートの処理能力、極めて低い電源電流で動作できる能力などがあります。iCoupler製品は、複数のチャンネルを統合していることや絶縁型電源などの機能を有することにより、競合品に比べてコストとサイズの点で大きな利点があります。

速度と消費電力の利点は、最大100MbpsのNRZデータ・レートを処理できるADuM1100や、最大150Mbpsを処理するADuM344xなどの製品に見ることができます。

更に、iCoupler製品は、最大動作温度が125° Cで、3.3Vと5Vのどちらの電源でも動作できます。標準デジタル・インターフェースと互換性のある集積ドライバ回路が内蔵されていることも、ユーザにとって利点となります。

iCoupler製品はどの規制基準に準拠していますか?

iCoupler製品は、通常、2.5kVRMS以上のUL定格と400VRMSの動作電圧についてCSAとULの承認を受けています。

各特定製品の承認内容および詳細をまとめた表を、 www.analog.com/iCouplerSafetyでご覧いただけます。

iCoupler 製品はどの程度のアイソレーションを実現できますか?

現時点で、ほとんどのiCoupler製品の絶縁定格は2.5KVRMSまたは5.0KVRMSです(ADuM240xアイソレータとADuM225xアイソレータの絶縁定格が5.0KVRMS)。iCoupler製品が対応する最大動作電圧は、その製品が持つ安全認証と、安全認定機関に加えアナログ・デバイセズが実施する試験で評価した絶縁寿命によって決まります。

すべてのiCoupler製品は最大400VRMSの動作電圧に対応していますが、ADuM240xファミリとADuM225xファミリはこれより高い動作電圧に対応しています。

ADuM240xとADuM225xの最大動作電圧は、絶縁障壁の両端に加わるコモンモード波形の性質によって決まります。これは、以下に示すように、iCouplerの絶縁システムが様々な波形についてそれぞれ異なったストレスを受けるためです。バイポーラAC波形の場合、最大動作電圧は、絶縁寿命を最低50年とする基準で設定されます。他の電圧波形の場合は、最大電圧波形は安全認証基準で制限されます。この制限は、これより高い電圧で50年の最小寿命が維持できる場合でも変わりません。以下の表は、ADuM240xとADuM225xの最大推奨電圧を波形の種類ごとにまとめたものです。

 

パラメータ 最大値 制約事項
AC電圧、バイポーラ波形 400VRMS(565(VPK)) 50年の最小寿命
AC電源、ユニポーラ波形 519VRMS(848(VPK)) CSA/VDE認証の最大動作電圧
DC電圧 848VPK CSA/VDE認証の最大動作電圧

 


表3:ADuM240xとADuM225xの最大動作電圧

 

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新しいiCoupler製品の情報はどのようにして入手できますか?

新製品の最新情報については、アナログ・デバイセズのウェブサイトwww.analog.com/icouplerをご覧ください。最寄りのアナログ・デバイセズの営業担当者にお問い合わせいただくこともできます。季刊のニュースレター「Analog Devices' Digital Isolation Update」もご利用になれます。このニュースレターには、新製品のご案内の他、iCoupler技術に関するお知らせ、アプリケーションのヒント、技術情報などが掲載されています。「Analog Devices' Digital Isolation Update」の購読方法については、www.analog.com/Subscriptionsをご覧ください。

iCoupler製品にはどのような種類がありますか?

iCoupler製品には様々なチャンネル構成や性能レベルがあります。

製品には、シングル・チャンネルデュアル・チャンネル、トリプル・チャンネル、クワッド・チャンネルの2.5KVRMSおよび5.0KVRMSのアイソレータがあり、それぞれに複数の性能/価格オプションがあります。更に、次のような機能を備えた製品もあります。

iCoupler製品群の最新のセレクション・テーブルとその他の情報については、iCouplerのウェブサイト(www.analog.com/iCoupler)をご覧ください。

iCoupler技術とはどのようなものですか?

iCoupler技術は、トランスをベースにしたアイソレーション手法の一種で、フォトカプラ、トランス、半導体の各技術の長所を組み合わせたものです。マイクロトランスを半導体チップに集積化することで、電気光学変換という不利な特性を持つフォトカプラを使用せずに、アイソレーションを実現します。これにより、過度の消費電力、大きなタイミング・エラー、束縛的なデータ・レート制限を回避することができます。トランス・コイルの間に特殊な絶縁層を使用することで、安全機関が認定する絶縁を実現しています。また、特許取得済みの「リフレッシュ」回路の使用により、入力信号の遷移がない場合でも正しい入力状態で出力を更新できるため、DCの正確性を確保するというトランス共通の課題を回避できます。