FAQ

AD8253 - FAQ

OPアンプを片電源で使用する場合の最大電圧

Q:   OPアンプの電源仕様に関して、たとえば仕様で5V~24Vの場合、 片側電源(+15V)で使用したいのですが、片側では+12VがMAXでしょうか?

A:  片側電源(単電源)においては、MAX+24Vまで使用可能です。+Vs --Vs電源端子間電圧が動作範囲を満たしていれば、問題ありません。

IC内蔵保護回路

Q:    OPアンプ出力端子のIC内蔵保護回路を教えてください。

A:   汎用OPアンプICにつきましては、入出力あるいは電源ピンなどの区別なく、全ピンにESDプロテクション・ダイオードが挿入されております。 これは寄生ダイオードではなく、各ピンをESDから保護するために付けられたもので、ジャンクション・アイソレーション・タイプのプロセスに見られるサブストレート起因の寄生トランジスタと異なるものです。アンプ出力端子にも、このESDプロテクション・ダイオードは接続されております。このダイオードは、一般的にサージ電圧・電流から素子を保護する目的があり、定常的に入力をクランプするためのものではありません。

OPアンプを誤接続し電源を与えずに出力端子に電圧を加えてしまったが損傷してしまったか?

Q:  ± オペアンプOP07に、OPアンプ電源用のDC電源と、OPアンプ出力電圧確認用のマルチメータを接続して、動作確認をしようとしたところ、接続を誤り、OPアンプの電源回路に電圧確認用マルチメータを接続し、OPアンプ出力回路にDC電源(出力電圧7V、電流リミッタ0.8A)を接続してしまいました。配線を正しく接続し直した後、OPアンプの出力を確認したところ、正常に動作しているように思われます。OPアンプOP07の電源オフ時に、OP07出力端子(6ピン)に上記電圧を与えてしまいましたが、OP07にストレスを与えていないのでしょうか?

A:   この条件は、OP07の電源端子に電圧が印加されない状態で、OPアンプの出力端子の電圧を印加したということですので、基本的には、アンプの内部に異常な電圧の印加がされたことになります。使用されています応用回路の状態によりますが、アンプの入力端子の電圧が(出力端子に印加された電圧によって)印加されるような状態の場合、OP07の絶対最大定格の「Note 1 For supply voltages less than ±22 V, the absolute maximum input voltage is equal to the supply voltage.」の条件になりますので、何らかの損傷が生じて可能性があります。ただし(あくまで一般的な話として、保証ではありませんが)、出力側への印加は、IC内部の出力段のトランジスタの耐圧、また回路内の抵抗の耐量によります。これらは、比較的丈夫に設計されます。
また、OPアンプの入力端子の抵抗を介して接続されている場合、入力端子に流れ込む電流が制限されますので、破損に至らない可能性が高まります。従って、そのような状態の場合、動作を維持している可能性が高まります。

ゲインが高いと動作が安定しない

Q:   AD8065を使用して減算回路を組んだのですが、動作が安定しません。AD8065のデータシートを見るとゲインが10までの特性データしか記載されていませんが、このオペアンプをゲイン200程度で使用することは可能なのでしょうか?また、ゲイン200で使用する場合に何か使用上の注意点等はありますでしょうか?

A:   電圧帰還型OPアンプである、AD8065をゲイン200で使用された場合、周波数帯域が200KHz程度にまで低下します。またループゲインの制限により誤差が増加しますので、AD8065をこのようなゲインで使用することはお勧めできません。これは電圧帰還型OPアンプに共通して言えることです。

OPアンプの利得を減衰で使用したい

Q:   ゲインを0.5倍から0.3倍程度(減衰)で、反転アンプを構成しようとしていますが、オフセットドリフト性能、その他に問題は生じませんか。

A:   反転増幅回路であれば基本的には問題ありません。注意点はゲインと言うよりもむしろ抵抗のマッチングになると思いますので、減衰でも増幅するときと同様にオフセットの影響になりうる抵抗値のマッチングに注意してください。 また、抵抗が比較的悪い温度係数を持っている場合は抵抗のドリフトに影響する事が考えられますので、そちらもご注意ください。

供給電源電圧精度は?

Q:   OPアンプの供給電源電圧精度がわかりません。±15Vは±いくらでしょうか?

A:   電源電圧±3Vから±18Vで動作するOPアンプはその範囲内で動作します。なおデータシート上の仕様は規定された条件で測定、記載されています。

アンプの入力にDCカットのためのコンデンサを直列に入れたら、出力が不安定

Q:   アンプの入力にDCカットのためのコンデンサを直列に入れたら、出力が不安定に動いてしまいます。なぜでしょうか。

A:  差動計装アンプは入力にバイアス電流が流れます。この電流が、電源に戻る経路がないと正常に動作しません。直列コンデンサによりこの経路が絶たれて入る可能性があります。添付の一番下の図のように電流リターンの為の経路が必要です。

Pwr Dissとは?

Q:   ± 仕様欄に表記されている"Pwr Diss(Max) 20mW"(一例)に関して用語の意味を教えてください。

A:   Pwr Diss(Max) 20mW ですが、Power Dissipationの略表示となっており、パラメータとしては消費電力となります。

OPアンプをコンパレータとして使用したい

Q:   OP497を例にしますが、このICをコンパレータとして使用しているのですが、-側は-4Vぐらい出るのですが、+側は0.8∼3.6Vぐらいに振れてしまいます。 OP497の入力は、+- ともアンプからの出力を直でつないでいます。 出力は、トランジスタですが、外しても電圧に変わりありません。 REF電圧は0.3Vになります。 他のOPアンプだと、±4Vぐらい振れます。

A:   OP497をコンパレータとして使用した場合には幾つかの問題点があります。
一番問題となるのは入力に差動電圧を制限するための保護回路としてクランプダイオードが使用されていることです。また保護回路が動作した時に入力電流を制限するために抵抗が使用されております。従いOP497をコンパレータとして使用した場合、この保護回路を通じて比較する信号間に電流が流れ、比較信号に影響を与える場合があります。また入力の保護抵抗のバラツキは保護抵抗に流れる電流による電圧降下の差の要因となり誤差の要因となります。
アンプをコンパレータとして使用される場合には入力に差動電圧の保護回路が使用されていない製品、または保護電圧が比較電圧より高い製品をご使用下さい。

外形寸法図のBSCとは?

Q:   ± データシーとの外形図に記されている「BSC」とは、どのような意味でしょうか。

A:    BaSiCの略です。公称値という意味です。

ICの寿命や製品保証の資料は?

Q:  ± ICの寿命・製品保証に関する資料はありますか。故障率でも結構です。

A:   弊社で供給しております半導体製品の一般的な信頼性データは、弊社Webサイトから検索することが出来ます。また品質保証に関する資料等もこのサイトから検索することが出来ます。品質&信頼性のサイトから信頼性データや信頼性ハンドブック、FITレート、技術資料などをご覧ください。

デシケータ管理条件

Q:  パッケージ開封後のデシケータ管理の条件について教えてください。管理状況によってベーキングが必要となるかと思います。その条件についても併せて教えてください。

A:  アナログ・デバイセズ製品に関しましては、湿度等の条件はJEDECのSTD–20Dを適用しております。(もともとご質問の製品は)その規定によりMSL(Moisuture Level)1と規定された製品です。MSL1のデバイスに対する取り扱いにつきましては、このJEDE STD–20Dをご参照ください。なおMSL1はもっとも管理が緩い製品レベルです。

計装アンプの出力電圧範囲の限界

Q:  計装アンプ(例えばAD623)を用いてローサイドでのシャント抵抗器を用いた電流測定をしています。
両電源では問題なく動作しますが、単電源で動かすと、どのゲインでも1.3V以上を出力しません。電源電圧は5Vです。計装アンプの入力条件と出力の範囲はどのように考えればよいのでしょうか。

A:  AD623英語データシートの等価回路のように入力段のアンプ(A1,A2)と出力段のアンプ(A3)で構成されています。AD623を単電源で動作させたときアンプ:A1,A2は-の電圧は出力できませんの で入力信号の同相電圧およびゲインにより出力できる信号レベルが制限されます。 その他の計装アンプでも、内部の回路構成により出力の範囲が変わります。Webの設計ツール 「計装アンプ用ダイヤモンド・プロット・ツール」により動作可能か確認できますので、ご利用ください。

出力がデータシートの振幅に足りません

Q:   負荷抵抗はデータシートの条件より軽いのに、出力に振幅がデータシートの値より小さなところまでしか出ません。考えられる原因は何でしょう。

A:   計装アンプ(差動アンプ)は入力の同相電圧とその設定ゲインにより、出力電圧範囲に制限があります。同相電圧がマイナス側あるいはプラス側電源に近づくと、出力振幅範囲が小さくなります。 詳しくはそれぞれのデータシートを確認してください。ハイサイド・モニタやローサイド・モニタとして使用する際には注意して下さい。

使用温度の規定の見方は?

Q:  使用温度の考え方について。 JunctionTemp.とOperatingTemp. パッケージ表面温度はどちらの規定に従えばよいのでしょう? 周囲温度55度、パッケージ表面温度90度の場合、仕様は満たされると考えてよいのでしょうか?

A:  半導体デバイスの温度設計上、最も重要な規格は、ジャンクション温度です。消費電力の多いデバイスでは、その電力とパッケージの温度抵抗よりジャンクション温度を求めその温度が規定の範囲を越えているかどうかで、判断します。しかしながら消費電力の低いデバイスでは、パッケージ温度や周囲温度とジャンクション温度の差が大きくないのでこの様なデバイスの場合、動作保証温度=周囲温度という記述でデータシートに規定されています。たとえば、仮に消費電力が10mWのデバイスの場合、θjaが200℃/Wであったとしても、周囲温度とジャンクションの温度差は、2℃しかありません。このようなデバイスでは動作温度範囲=周囲温度とされています。
AD8253の場合θja=112℃/Wで、自己消費電力が負荷無しのワーストケースで6mA×30V=180mWですから、その温度差は、0.18×112=20.16℃になります。
周囲温度が55℃の場合、ジャンクションはおよそ70℃になるはずです。表面温度が90℃ということは、他に負荷電流等を取っていることが考えられますが、この条件のように実測90℃以上になっているのであれば、間違いなくジャンクションが動作範囲の85℃を越えていますので、性能は保証されません。 動作自身は、ジャンクション温度140℃が絶対最大定格となっていますので、この条件で即破壊することはありませんが、ジャンクション温度は100℃を超えるような動作をしているので、デバイス自身の信頼性に大きなリスクがあります。 
現実にパッケージ表面が90℃以上になるような動作であるならば、ヒートシンクやヒートメタルレイヤー、出力外部バッファ、電源電圧の低減、負荷の軽減などの何らかの処置することを強くお勧めします。

負荷が重い場合の消費電力計算方法に付きましては、日本語データシートの6ページをご参照ください。

注意:上記は「ADIS16XXX」シリーズには該当しません。

計装アンプとシャント抵抗を使った電流計測回路の注意点

Q:   計装アンプを使用して電流をモニター出来るような回路を検討しております。 構成としては電流検出用の抵抗の両端電圧を計装アンプの入力に入れて出力をOPアンプでバッファし、ADCに入力します。 AD8226のゲインの値でも変わるとは思いますがどのくらいの差動電圧を取り出せるものなのでしょうか。 例えば抵抗両端の電圧が数mVでも正確に取る事が出来ますでしょうか。電圧が小さければゲインを高くしてもノイズ等に埋もれずに精度が出るのしょうか。

A:   計装アンプは、もともと数mVあるいはそれ以下の信号電圧(たとえば熱電対やロードセルの出力)を増幅、信号処理するためのアンプです。 したがって1mV以下の信号でも、動作条件を正しく設計してやれば正確に増幅することが可能です。 検出する電流信号の同相電位がどの位置にあるのかによりますが、ハイサイドやローサイドの電流検出であれば、アンプの入力同相電圧レンジと出力電圧の関係に注意が必要です。データシートには、電源電圧と入力同相電圧、出力電圧の関係が示されたグラフが、条件を変えて多数示されているので参考にしてください。電源電圧以内の入力信号でも、条件によっては正しく増幅、出力されないことがあります。たとえばAD8226では、±5V電源でゲイン100倍で使用した場合、入力の同相電圧が0V(グランド)の時、出力は-5Vから+5Vぐらいの電源電圧近くまでの信号を、正確に増幅できますが、同じ電源でも、同相電圧が-4Vになると出力は、-3Vから+3Vぐらいまでしか正確に扱うことはできなくなります。使用する回路とその信号レンジを考量して、動作条件を設計してください。またノイズに関しては、入力換算(RTI)のノイズと出力換算(RTO)のノイズ2種類があるの注意してください。RTIのノイズは、ゲイン倍されて出力されます。RTOのノイズは、設定ゲインに関わらず同じ価が出力の現れます。これらの値が、測定精度にどれぐらい影響するかは、ADCの入力でどれぐらいのSN比が必要かで判断します。ただし、ADC入力時に(あるいは計装アンプの出力)にフィルタリングすることで、このSN比を向上させることができます。ADCのアンチエリアス・フィルターとしても必要です。電流センス抵抗の値が非常に大きいと(数10MΩ以上であるとアンプの入力バイアス電流やその電流性ノイズが問題になりますが、通常の電流検出では、問題にならないレベルです。

電源が遮断したときに入力信号がある場合

Q:   動作パターンとして、DC5V入力時とバッテリ駆動時の2パターンある回路での動作です。 DC5V入力時は、OPアンプは電源供給され動作しています。バッテリ駆動時にはOPアンプの電源は遮断されます。バッテリ駆動時にはバッテリにて動作している他の回路(オペアンプ)より信号線がつながっていて、電源遮断中のOPアンプに対し入力ピンに電圧がかかります。この時、OPアンプの入力に電圧がかかっても問題ないでしょうか。また、電圧がかかることにより電流がリークすることはないでしょうか。

A:   英語データシートのABSOLUTE MAXIMUM RATINGSに、Input Common-Mode Voltage ±VS という項目があります。そちらを参照してください。
つまり、この場合は電源が0Vのときに入力が0V以上になりますのでICのダメージにつながります。