FAQ

AD7718 - FAQ

未使用ロジック入力は?

Q:   /CONVSTやALERT、/BUSY信号を使用しない場合の処理を教えてください。

A:   未使用ロジック入力はノイズの影響でエッジが発生することを避けるためPull upなどでLOGIC high固定してください。

完全差動型のADCをシングルエンドのアナログ入力信号で駆動したい

Q:  完全差動型のADCでは、データシートによると、シングルエンドのアナログ入力信号の場合は、差動変換ドライバの使用が推奨されています。シングルエンド信号を直接A/Dコンバータ入力端子(IN+)に接続した場合、ADCコードはどのようになりますか?(2の補数で出力されないのでしょうか?)

A:   完全差動型の入力構成で設計されているADC、たとえばAD7690では、本来はシングルエンド入力信号に対しての使用を推奨する製品ではありません。AD7690のデータシートにもありますようにコモンモード入力レンジはVref/2までしかなく、仮に"-入力"をGNDに接続して+側にシングルで入力した場合、5Vリファレンス使用時に、入力信号電圧2.5Vまでしか精度が保証されません。基本的にADC内部で信号がシングルか差動かを判別するロジカルな機能はなく、出力データフォーマットは一定です。

Pwr Dissとは?

Q:   ± 仕様欄に表記されている"Pwr Diss(Max) 20mW"(一例)に関して用語の意味を教えてください。

A:   Pwr Diss(Max) 20mW ですが、Power Dissipationの略表示となっており、パラメータとしては消費電力となります。

ICの寿命や製品保証の資料は?

Q:  ± ICの寿命・製品保証に関する資料はありますか。故障率でも結構です。

A:   弊社で供給しております半導体製品の一般的な信頼性データは、弊社Webサイトから検索することが出来ます。また品質保証に関する資料等もこのサイトから検索することが出来ます。品質&信頼性のサイトから信頼性データや信頼性ハンドブック、FITレート、技術資料などをご覧ください。

外形寸法図のBSCとは?

Q:   ± データシーとの外形図に記されている「BSC」とは、どのような意味でしょうか。

A:    BaSiCの略です。公称値という意味です。

コンバータのアナログ部とデジタル部の分離

Q:  回路のアナログ部とデジタル部分離したいと考えています。 アナログ用とデジタル用で全く別の電源を用意し、コンバータのREF+、REF–、 AINはアナログ電源に、VDD/GND/通信インターフェースはデジタル電源に、というような配線をしても問題ないでしょうか。

A:  VDDはアナログ電源とすることをお勧めいたします。またREF+/REF–/AINにはGND – 0.3V ≤ (REF+, REF–, AIN) ≤ VDD+0.3Vの制限がありますので、別電源とした場合、この制限を越える状態が発生しないように注意してください。

デシケータ管理条件

Q:  パッケージ開封後のデシケータ管理の条件について教えてください。管理状況によってベーキングが必要となるかと思います。その条件についても併せて教えてください。

A:  アナログ・デバイセズ製品に関しましては、湿度等の条件はJEDECのSTD–20Dを適用しております。(もともとご質問の製品は)その規定によりMSL(Moisuture Level)1と規定された製品です。MSL1のデバイスに対する取り扱いにつきましては、このJEDE STD–20Dをご参照ください。なおMSL1はもっとも管理が緩い製品レベルです。

使用温度の規定の見方は?

Q:  使用温度の考え方について。 JunctionTemp.とOperatingTemp. パッケージ表面温度はどちらの規定に従えばよいのでしょう? 周囲温度55度、パッケージ表面温度90度の場合、仕様は満たされると考えてよいのでしょうか?

A:  半導体デバイスの温度設計上、最も重要な規格は、ジャンクション温度です。消費電力の多いデバイスでは、その電力とパッケージの温度抵抗よりジャンクション温度を求めその温度が規定の範囲を越えているかどうかで、判断します。しかしながら消費電力の低いデバイスでは、パッケージ温度や周囲温度とジャンクション温度の差が大きくないのでこの様なデバイスの場合、動作保証温度=周囲温度という記述でデータシートに規定されています。たとえば、仮に消費電力が10mWのデバイスの場合、θjaが200℃/Wであったとしても、周囲温度とジャンクションの温度差は、2℃しかありません。このようなデバイスでは動作温度範囲=周囲温度とされています。
AD8253の場合θja=112℃/Wで、自己消費電力が負荷無しのワーストケースで6mA×30V=180mWですから、その温度差は、0.18×112=20.16℃になります。
周囲温度が55℃の場合、ジャンクションはおよそ70℃になるはずです。表面温度が90℃ということは、他に負荷電流等を取っていることが考えられますが、この条件のように実測90℃以上になっているのであれば、間違いなくジャンクションが動作範囲の85℃を越えていますので、性能は保証されません。 動作自身は、ジャンクション温度140℃が絶対最大定格となっていますので、この条件で即破壊することはありませんが、ジャンクション温度は100℃を超えるような動作をしているので、デバイス自身の信頼性に大きなリスクがあります。 
現実にパッケージ表面が90℃以上になるような動作であるならば、ヒートシンクやヒートメタルレイヤー、出力外部バッファ、電源電圧の低減、負荷の軽減などの何らかの処置することを強くお勧めします。

負荷が重い場合の消費電力計算方法に付きましては、日本語データシートの6ページをご参照ください。

注意:上記は「ADIS16XXX」シリーズには該当しません。

複数入力を持つADコンバータのデータ読み出しの考え方

Q:   例えばAD7798の変換速度 500SPS(470SPS)を使って 搭載された3CH分の変換を行いたいのですが シングル変換 連続変換 連続読み出しのどれを使っても 500SPS(2mSEC)以上の周期が掛かってしまいます。 tSETTLE(ms)の影響かもしれませんが ADCの読み出しソフトの作り方で、何か良い変換シーケンス等はありますか? 現在、AD7798はマイコンのSPIに接続し SCLK5MHz (200nSEC)で 読み出しを行っています。

A:   一般的なシグマデルタADコンバータは、内部モジュレータとそのあとのデジタルフィルターの関係で、ステップ入力に対しどうしても一定のセトリング時間を必要とします。アナログスイッチで入力の信号を切り替えたとき、この入力はステップ信号となり、それを正確にトラッキングするために、セトリング時間が必要になります。例示されたAD7798の場合500Hzのレートで4mSかかります。したがってスイッチを切り替えてから4mS以上たたなければ、正確な変換結果が得られません。しかしデータレートそのものは500Hzで出力されるので、これを読み取るデジタル側は、2mSより高速に動作します。SCLKは最速でで200nS / サイクルで動作しますので、16ビット読み出しには3.2uS、8ビット書き込みであればその半分で可能です。前後のセットアップやホールド時間、余裕時間を入れても1サイクル5uSで可能です。同じchを連側変換するのであれば、2mSで十分可能です。しかし各chを変換ごとにスキャンするなど、入力を切りかえる動作をした場合は、内部のアーキテクチャ上mS単位のセトリング時間がかかります。この切り替えによるchスキャンを行いたいときは、より高速のシグマデルタADCを使用するか、FastSettlingの機能がついたシグマデルタ(例:AD7731 など)、あるいは入力切り替えに制約のない逐次比較型のADCを使う必要があります。あるいはシグマデルタを3ch使用して常時同じchの変換を行い、データの読み取り側で処理するなどの方法が考えられます。

内蔵アンプをEnableにすると変換誤差が大きくなる

Q:   AIN3にADCの基準電圧を接続し、AIN1に、アナログ入力電圧を入れております。(AIN1(-)とAIN3(-)は未使用) ADCの内部バッファ有効とすると、AD変換結果が入力電圧より下がり、バッファを無効にすると、正常にAD変換され、アナログ入力電圧値とイコールになります。バッファ有効でも、AIN1(-),AIN3(-)を接続すると、正常に変換されます。

A:   二つ可能性があります。ADCの各入力ペア(AIN1+ / AIN1-、AIN2+ / AIN2-, AIN3+ / AIN3-)は差動入力となっていますが、この各入力をバッファーアンプに通すと、このバッファーアンプの入力のバイアス電流が入力ピンに流れます。 そのため各入力には、バイアス電流のリターン経路が必要になります。各入力に接続される信号源のグランドがこのリターン経路になりますが、これらのグランドがひとつに接続されていないと、誤差が発生します。 次に入力の電圧がどれぐらいかということです。このADCは、内蔵のバッファーアンプや計装アンプ(Instrumentation Amp)を使用しないと(パスさせると)、入力はほとんど0V~電源電圧まで扱うことができますが、これらのアンプを経由するとこの範囲が上下の動作範囲が狭まります。入力してアンプが壊れるということはありませんが、アンプの動作が頭打ちとなり、正確に信号を伝送できません。入力電圧範囲がこの中にかかっていますと、変換のフルスケールが頭打ちとなり、変換誤差となります。この2点を確認してください。