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Blackfin®が駆動するGemei社のパワフルな携帯型メディア・プレーヤ —

Dongguan Gemei Electronics Technology Co. Ltd. (Gemei社)は、イヤホンおよびMP3/MP4携帯型メディア・プレーヤ(PMP)をはじめとする携帯型エレクトロニクス製品を開発および製造しています。同社は高い資質を備えたスタッフ、強力な製品、信頼性の高いサービスを誇りにしています。中国では、PMPは国内で最も人気の高い消費財の一つであり、音楽やビデオ、ビデオ・ゲーム、写真を楽しんだり保存するための携帯型機器としては、PMPのほうが携帯型のCD/DVDプレーヤなどよりも好まれています。


このように活況を呈するPMP市場動向を踏まえて、Gemei社が最上級機種であるX720 PMPを、今年発表する最も重要な製品の一つと位置づけていることは驚くに値しません。大半のPMPプレーヤはオーディオとビデオの再生機能を備えていますが、現在の市場で競合優位性を維持するためにはさらなる機能が必要であり、これらの追加機能に対応する十分な処理能力を確保できるかどうかが、製品を差別化するうえでの鍵となります。X720 PMPに採用するプロセッサを探していたGemei社が選んだのは、アナログ・デバイセズのBlackfin® ADSP-BF531シグナル・プロセッサでした。Blackfin ADSP-BF531プロセッサは400MHzの性能を備えているため、従来よりも多くの機能を備えたPMPの開発が可能になったとGemei社は述べています。

音楽だけでなく、ゲーム機やカメラとしても使えるPMP

Gemei product

「従来型」の携帯型メディア・プレーヤ(ハード・ディスクまたはフラッシュ・メモリをベースとするタイプ)では、デジタル・ビデオ、オーディオ、画像など、さまざまなフォーマットのメディアファイルを保存/再生することができます。しかし現在、PMPメーカー各社は、他社製品との差別化のための新しい機能を追求しています。

X720には、13万画素のデジタル・カメラも内蔵されています。このデジタル・カメラは昼光モードと夜間モードの両方を備えており、PMPの3インチ(960×240ピクセル)低温ポリシリコン(LTPS)画面にJPEG/BMP/GIFフォーマットで画像を表示します。GIFフォーマットを利用して、スライドショーを表示することもできます。

X720 PMPは、ビデオ・レコーダとしての機能も備えています。X720には、30フレーム/秒(fps)で320×240の解像度を備えるビデオ向けのオーディオ・ビデオ・インターリーブ(AVI)ムービー・フォーマット対応機能が内蔵されています。このフォーマットは、オーディオ/ビデオ・データの保存用として現在最も一般的なファイル・フォーマットです。X720は、MTVビデオ・キャプションの表示にも対応します。

オーディオに関しては、X720 PMPはオープンソースで無料の可逆圧縮オーディオ・コーデック(FLAC)に対応しているため、ストリーミング・オーディオ・ソースからデータをまったく損なわずに圧縮音楽ファイルを再生できます。このPMPには、MP3ファイルのハイ、ミッドレンジ、ローの明瞭度を高める10バンドのグラフィック・イコライザと、7種類のサウンド・エフェクトが内蔵されています。ソフトウェアのアップグレードによって、SRS LabsとBBE Soundから提供されるサウンド・エフェクトにも対応できます。さらにFMチューナとボイス・レコーダも内蔵しています。

X720は最大1GBの記憶装置を内蔵しています。X720のSDスロットを使用して、セキュア・デジタル(SD)カードとマルチメディア・カード(MMC)の読出しと書込みを行うこともできます。

Blackfinを選定した理由
Gemei社がBlackfin ADSP-BF531プロセッサを選定した理由は、このプロセッサが最新の組込みオーディオおよびビデオ・アプリケーションに求められる演算能力と消費電力の制約条件に特に配慮して設計された、低価格、高性能のプロセッサであるという点です。Gemei社はこれまで、PMP製品にはTelechips社のプロセッサを使用していました。しかし、Blackfin ADSP-BF531プロセッサの採用によって、Gemei社はPMP製品を「純粋なソフトウェア・ソリューション」として開発することが可能になり、新しいモデルには、ゲーム、FLACオーディオ・フォーマット、特殊なサウンド・エフェクトなどの豊富な新機能を搭載できるようになりました。「純粋なソフトウェア」手法の導入によって、機能を追加したアップグレード製品の開発もきわめて容易になりました。

Blackfin ADSP-BF531が十分な処理能力を備えているとGemei社が判断した理由の一つは、Blackfinプロセッサがマイクロコントローラ(MCU)と信号処理機能の両方を、一つの統合されたアーキテクチャで備えている点です。Blackfinプロセッサは、最先端のデュアルMAC信号処理エンジンに加えて、クリーンで直交のRISCライクなマイクロプロセッサ命令セット、並びに単一命令セット・アーキテクチャによるシングル・インストラクション・マルチプルデータ(SIMD)マルチメディア機能を備えるという利点があります。Blackfin独自の処理特性の組合せにより、デジタル・シグナル・プロセッサとコントロール・プロセッサを別途用意する必要性がないため、部品コスト(BOM)が削減されるとともに、ハードウェアとソフトウェアの設計作業負担が大幅に軽減されます。400MHzの性能を備えるBlackfin ADSP-BF531プロセッサは、豊富なマルチメディア機能を備えるPMPを開発するうえで、適切なレベルの価格/性能比および柔軟性を持っているとGemei社は考えました。また、Blackfinの採用によって、X720 PMPのきわめて迅速な市場投入が可能になることも認識していました。

低い消費電力
Gemei社にとっては、Blackfin ADSP-BF531プロセッサのパワーマネジメント機能も同様に重要なポイントでした。Blackfinプロセッサは、低消費電力および低電圧の設計方式で設計され、ダイナミック・パワーマネジメント機能により動作電圧と動作周波数の両方を変化させて回路全体の消費電力を大幅に低減することができます。電圧と周波数を変化させることにより、動作周波数のみを変化させる場合と比較して、消費電力を大幅に低減することが可能になります。これは、携帯型機器のバッテリ寿命の延長につながります。Gemei社の新製品は1600mAhバッテリで動作し、オーディオなら25時間、ビデオなら7時間の再生が可能です。Blackfinのパワーマネジメント機能は、X720 PMPのバッテリ寿命延長に大きく貢献します。

業界標準のインターフェース
Gemei社は、Blackfin ADSP-BF531プロセッサの業界標準インターフェースを活用しました。高価な部品を外付けする必要がないため、ソリューション開発を優れたコスト効率で、しかも迅速に進めることができました。Blackfin ADSP-BF531プロセッサのペリフェラルは、いくつかの高帯域幅のバスを介してコアに接続されるため、柔軟性の高いシステム構成が可能になると同時に、優れたシステム全体性能も実現されます。システム・ペリフェラルには、UARTポート、SPIポート、2個のシリアル・ポート(SPORTS)、4個の汎用タイマ(そのうち3個はPWM機能付き)、リアルタイム・クロック、ウォッチドッグ・タイマ、パラレル・ペリフェラル・インターフェース(PPI)が含まれます。Gemei社はBlackfinのSPORTをオーディオ・コーデックとFMラジオに、PPIをLCDとビデオ入力に、SPIをNORフラッシュにそれぞれ使用しました。

Blackfin ADSP-BF531プロセッサは、オーディオ、ビデオ、モデム・コーデックの各種機能とインターフェースするための高速シリアルおよびパラレル・ポート、オンチップ・ペリフェラルや外部信号源からの割込みを柔軟に管理する割込みコントローラ、並びにパワーマネジメント制御機能を備えています。汎用I/O、リアルタイム・クロック、タイマを除くペリフェラルのすべてが、柔軟性に優れたDMA構造によってサポートされます。外部のSDRAMや非同期メモリといったプロセッサの各種メモリ間でのデータ転送専用のメモリDMAチャンネルも別途用意されています。最大133MHzで動作する複数のオンチップ・バスは、オンチップ・ペリフェラルと外部ペリフェラルすべての動作と同調してプロセッサ・コアを動作させるうえで十分な帯域幅を備えています。

Gemei社はSDRAM、NANDフラッシュ、USBコントローラ、SDカード ・インターフェースにBlackfinの外部バス・インターフェース・ユニット(EBIU)を活用しました。さらに、シグナル・チェーンにアナログ・デバイセズのADV7179 NTSC/PALビデオ・エンコーダも利用しています。

ツールに関しては、プログラマによるアプリケーションの開発とデバッグを可能にするアナログ・デバイセズのVisualDSP++開発環境を利用しました。この環境には、操作性の容易なアセンブラ(代数構文ベース)、アーカイバ(ライブリアン/ライブラリ・ビルダ)、リンカ、ローダ、サイクルアキュレートな命令レベル・シミュレータ、C/C++コンパイラ、DSP関数と算術演算関数を含むC/C++ランタイム・ライブラリが備わっています。

Gemei社の将来の計画においても、Blackfinが採用されるであろうことは間違いありません。X720が備える豊富な機能を考えれば、具体的な予想は難しいのですが、同社は今後さらに多くの機能を備えたPMP製品シリーズの開発を検討しています。

Gemei社に関する詳細は Gemei Electronics Technology Companyをご覧ください。

「Blackfin ADSP-BF531が十分な処理能力を備えているとGemini社が判断した理由の一つは、Blackfinプロセッサがμコントローラ(MCU)と信号処理機能の両方を、一つの統合されたアーキテクチャで備えている点です。」

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